軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

大事なものが置き去りにされつつある夏、に思う

お盆を迎える8月は、我が国では大半の国民がお墓参りに詣でてご先祖と対話する月になっているが、今年は「コロナ」で制限されたため、異様な月になった。

一般家庭の墓参りもそうだが、それに輪をかけて薄れていくのが戦没者に対する供養の心だろう。今年は靖国神社も”コロナで公的行事”を見合わせた。もともと総理が熱心でないのだから、仕方ない?ことだが英霊の心は休まるまい。国に命をささげた英霊が、その首長に”見捨てられる”のだから…

産経は「薄れゆく戦没者への恩義」の中で、「靖国参拝しない歴代首相」「当たり前のこと」7年なし、と批判しているが、歴代総理の誰が”戦犯”なのかは別にしても、小泉総理は「終戦の日」の参拝を公約して毎年一回参拝したと”評価?”されているが、私は評価に値しないと思っている。国民の「靖国神社」に対する思いを利用した人気獲得要素が強かったからだ。それが証拠に、総理をやめてからは参拝していないではないか!

そもそも第一回目の参拝は”2日前倒し”して、突如「ひげもそらずSPも手配せず唐突に参拝」して神社側を驚かせている。

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その理由は「訪中中であったYKK仲間の一人がシナの圧力に従って忠告したからだ」と言われているが、誰かのスキャンダル写真を公開するぞ!というものだったらしい…

要するに靖国神社参拝は本心からではなく、人気取り、票集めだったのだ。

強がりを言う割には、肝心なところで弱音が出て腰砕けになり、拉致被害者を取り戻す”絶好の機会”であった2002年9月17日の電撃訪朝でも、金正日が珍しく「謝罪」したにもかかわらず、チャンスを棒に振ってしまった。これは拉致問題解決の芽を摘んでしまったわけで、彼の罪は万死に値すると思う。

何がそうさせたのか?については「血が騒いだ」としか言いようがないと友人から聞いたが、彼の”学生時代の過去”を握られていたからだという説もある。

 

11日の正論欄に、佐伯・京大名誉教授は「大事なもの置き去りにされた夏」と題して”疫病”にかこつけて「何か大事なものが置き去りにされた」と書き、「先祖の霊との対話であるお盆も、また戦死者との魂の交歓である終戦の日も特別なものでなくなった時、われわれは、自らの生も死も意味づけることができなくなったのではなかろうか」と慨嘆した。

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佐伯教授が言うとおり、コロナ禍にかこつけて、見失ってはならないものまで置き去りにされていく。この「神を冒涜」する行為を日本人に取らせたことこそが、今回の武漢ウイルスの”成果”だったのではないか?

たまたま昨日は12日で、御巣鷹山の慰霊の日だった。「事故の悲惨さが風化しないように受け継いでいきたい」とご遺族がTVで語っていたが、ご遺族の心中はそうだろう。しかし、この事故の責任は、会社のずさんな安全管理にあったのだから、社長が言ったように、全社挙げて犠牲者の供養を永久に続けるべきだ

たまたま週刊新潮に、この事故当時、救難活動に従事した、当時2等陸尉だった元陸幕長の手記が出ていた。私は当時一等空佐で空幕広報室長だったから、彼らの苦労話は痛いほど知っている。

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フジのスクープ写真となった川上恵子さん救出劇で、ロープを体に巻きつけてヘリに運び上げた佐久間2等陸曹(当時)は、その後どうしているやら気がかりである。

地上の地獄絵図を無視して、取材の為に自衛隊ヘリの間に割り込んで、自衛隊の活動を妨害しつつ、現場の記者にミネラル水や撮影用のテープ、中には「たばこ」までも届けた不埒なテレビ局ヘリもあった…。書かれなきゃ記事にならないのだから身勝手なものだ…。

 

とりわけ今年は厳しい暑さが続く毎日だが、雷鳴がとどろくたびに私には列島上空に漂っている多くの「御霊の怒り」に思えてならない。何が「地球温暖化だ!」

ご先祖様の供養はもとより、戦没した英霊の御霊、並びに、安全管理を軽視して事故に遭って散った520名の御霊に静かに黙とうをささげたいと思う。

”内なる敵”・・・各界に潜入している「引き込み女」を洗い出せ!!

河野防衛大臣が、”アジア周辺諸国側”に立った質問をした記者を”詰問”したことは、ブログやユウチューブでかなり反響を呼んでいる。今まで”撃たれっぱなしであった”大臣が、当然の疑問を呈しただけだが、そんな”専守防衛”に徹する大臣らに若者たちが飽き飽きしていた証拠だろう。

6日の広島における安倍総理の会見では、‟本家本元”の朝日の記者が強引な質問を繰り返して顰蹙を買っているが、正義の使い?ぶったルール破りの記者の正体は実は反日であり、明らかな意図があるのだ。結論は8日の産経抄氏にゆだねよう。

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こんな程度の低い若造が書く記事が「世論」を左右している?のだから国がよくなるはずはない。

まもなく終戦記念日を迎えるが、戦没者や英霊方は指導者たちの余りのだらしなさに切歯扼腕しておられることだろうと思う。

今日も「内なる敵が日本を亡ぼす」とする門田隆将氏の説を補足しておこう。

 

私が大好きな池波正太郎の「鬼平犯科帳」には、盗賊が狙う大店に事前に潜入させておく「引き込み女」が出てくるが、「内なる敵」とはそれを言うのだ。

戦後GHQに解体されたわが国の官庁には、その手のものが多数入り込んでいて、「お役人様」を尊敬?する癖がある国民はそれに気が付いていないから、彼らはやりたい放題なのだ。

中でも最も恐ろしいのは国民教育を担当する「文部省」で、戦後は”アカの巣窟”と言われたほど、日教組の言うままであった。

私はこれを、オオカミにわが子を預ける「赤ずきんちゃん」だと比喩したものだが、今じゃオオカミは食傷気味でメタボになった感がある。

その一例がこれである。

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原義?となった「アサヒ芸能」のコピーも添付しよう。

「アサヒ」と言っても件の大新聞社ではなく、出版社は徳間書店だ。これは日本を良くしようと努力している者を始め、のんきな国民の目を覚まさせる「スクープ記事」だ。

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つくる会の副会長・皿木氏は文科省に苦言を呈しているが、既に「コロナ」のように文科省は省内感染しているのだから無駄である。省の解体をはじめ、この調査官が選定された経緯について糾弾すべきだろう。

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続いて史実を世界に発信する会の茂木氏は、週刊誌などで「隠されていた氏名」を公表した。

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皿木つくる会副会長は、「文科省の矜持はどこへ消えたのか」とご立腹だが、元からこの役所に矜持なんぞなかった。もともと「王様は裸」だったのだ。子供たちは先生の正体を見抜く力を持っているが大人たちは感性が鈍っているのだろう。

昔、化学兵器条約案に関する省庁の課長会議を担当させられたが、もともと文科省員には覇気が感じられなかった。

「軍事はどうも…」などと課長は補佐に丸投げし、補佐は若いものに任せて自ら三流官庁と卑下していたからである。そんな役所に大事な子供たちを預ける親御さんの方が心配だろう。当時は40人教室の予算取りに明け暮れていた…ただし法務省だけは謹厳実直だった…

大昔、家庭の事情でパイロットをやめた同期が、その後文部省の宇宙飛行士要員に応募したが、書類審査ではねられたことがあった。いわく「自衛官だから軍事利用を禁ずる宇宙平和条約に反する」というのである。同期はF104のベテランで、宇宙服の着用にも慣れて成層圏を飛び回っていたし、何よりジェット戦闘機操縦資格を持つ。その後大分たってからF15で退官したY君が選ばれたのは当然の成り行きだったろう。文科省は予算取りには熱心だが、自分らの浪費は全く考えていない

防大には大学院がないので、希望者は他の大学に進む事になるのだが、私らの7期生以降は国立大学には進学できなくなった。これもかたくなに軍事を排斥する文科省の決定だった。

退官後、10年間ほど日中安保対話に参加し、シナの研究者や軍人と付き合ったが、中に女性の陸軍大佐がいて、休憩時間に日本語が上手なのでほめたところ、「広島大学に4年いました」と平然と語ったので驚いたことがあった。文科省は、自国の自衛官は排除してもシナの軍事科学院の将校の留学はOKだったのである。

そんな具合だから、特定アジア諸国をおもんばかる記者が出るのだろう。今もその状態は放置されたままじゃないのか??

文科省は、日本人の税金で、シナの軍人を育成して恥じないのである!!

文科省は管轄する大学を、「アカの巣窟」ならぬ「シナの巣窟」にしていると思う。それもこれも”幹事長”のお墨付きなのかな~~

安倍総理よ、足元の幕僚組織である「役所の実態」を徹底的に調べて、「引き込み女(男)」を洗い出してほしい。検察庁警察庁防衛省に入り込まれたら、「イージスアショア」どころの騒ぎじゃすまないだろうから。

 

届いた書籍のご紹介

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軍事研究9月号

相変わらず、世界の軍事研究は進んでいる。我が国も遅れを取らないようにしてほしいが・・・

本来の軍事研究よりも、「市谷レーダーサイト」に「このまま行けば大丈夫ではない」という北郷源太郎氏の警句が出ていたから紹介しておこう。

【▼それにしても、この数年での政治家と官僚の劣化は目を覆うばかりである財務省では元理財局長は現場職員に文書改竄を命じておいてその職員が死を以って詫びても自分だけは逃げ切ろうとするし、元法務大臣は妻を当選させるためになりふり構わず自らカネを配り歩く。こんな明治時代まで遡っても滅多にないような不祥事が頻発しているということの異常さに、国民は気づくべきであろう】

だから「このまま行けば大丈夫ではない」というのだ。

退官後、講演会などで機会あるごとに「シビル・アンコントロール」と説いてきたが、聞く耳を持った方はごく少数だった。

「何とかなるだろう。日本人はそこまで落ちてはいない…」と希望的観測をしてきていたのだろうが、やはり、こんな実例をあげられれば、とても回復できないだろうな~~と思わされる。

軍事研究専門誌も、ついに政治家・官僚の”人事研究誌”になったということか

軍がいくら精強でも、上に立つ「大将らがバカ」では勝てないのだから…

 

 

河野防衛大臣の”非常識極まる記者”に対する「正常な指摘」

「言葉のひと解き」欄に清湖口記者が尖閣に対する中国の態度を非難したが、見出しのタイトルは「やられたらやり返せ」とあった。そんな暴力肯定的なタイトルが付くのは久しぶりだったが、そろそろ世論の最先端を行く記者さんも、周辺諸国の”横暴ぶり”に業を煮やしているのだろう、と思った。

ところがいわくつきの東京新聞共同通信社は、やはり「周辺国の一員」であるという正体をばらしてしまったようだ

こういう連中を「スパイ」または「工作員・エージェント」と呼ぶ。つまり昔風に言えば「尾崎秀美とゾルゲ」のような存在なのだ。

戦後の「平和憲法」の下で、敵も味方も区別がつかない記者が増え、そんな連中が書いた記事を代金を払って毎日取っている「不感症的」日本人に、逆にあきれてしまう。

今ユウチューブなどで話題になっているのが、6日の防衛大臣の記者会見である。若手のユーチューバーたちの中には、待ってました!とばかりに快哉を叫んだものもいるだろう。

私の広報室長時代には、大臣や幕僚長がこんな指摘をすると、政府の”実力者”(実は事なかれ主義者たち)から注意されて、制服組は辞職する羽目になったものだが、時代は変わったものだ。

御巣鷹山事故の時に「いわれなき非難に反論」した私も、その後しばらくしてA新聞記者に弱みを握られていた上司から、飛ばされそうになったので辞表を書いた経験がある。

それに比べると、「言論の暗黒時代」を過ぎて、やっと正常になった兆だといえるだろう。

何せ「第4の権力ならぬ第一の権力」に楯突こうものなら、集団ヒステリー的な記者達の攻撃にあって謝罪か辞職に追い込まれるのが常だったからだ。つまり、言論の自由を説く側のメディアは、政府側の言論の自由を抑圧してきてあることないこと書き放題だったのだから政府側に「言論の自由」があるはずはなかった。

というより「腹の座っていない」政府側が、事前に波風を立てないようにと、自ら自粛して自己保身に徹してきたのである。

これでは言論の自由どころか記事の信ぴょう性も疑われるのだが、弱い!政府は見て見ぬふりに徹してきた。それで「我が国は自由な国だ!」と言ってきたのだからお笑いであった。

今私は7月12日の門田隆将氏の「新聞に喝」欄の「内なる敵が日本を亡ぼす」に共感して、それに関する実例を過去の資料から揃えつつあったのだが、これは別途改めることにし、今日は河野防衛大臣記者会見」を紹介しておきたい。

専守防衛”に徹して、全く真実を語ろうとしない政治屋さん方よ、「若造の記者如き」にいたぶられて悔しくないのか?「やられたらやり返す」のは世界の常識なのだ。

 早速その記者会見を聞いてもらおう。読者はいかがお感じになるだろうか?

記者の質問を文字にしたものもあったので、それもご紹介しておく。

https://www.youtube.com/watch?v=BCCV5pZJvY

 

●河野防衛相の記者会見がやばいと話題に 

https://www.youtube.com/watch?v=oqC1BxNGwtg

天晴れ!照ノ富士関、それに比べて「神事」である事を忘れた相撲部屋の醜態…

14場所ぶりに幕内復帰した前大関照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、30場所ぶり2度目の優勝を果たした。

千秋楽は、負ければ優勝決定ともえ戦にもつれ込む本割の関脇御嶽海との一番を制して、13勝目を挙げ15年夏場所以来の優勝が決まった。殊勲賞、技能賞の三賞2つも獲得した。

両膝の負傷や内臓疾患に苦しんだ照ノ富士関が、4カ月ぶりに再開した本場所で見せた意地であった。

大関経験者が関脇以下で優勝するのは昭和以降では2人目。優勝と優勝の間で十両以下に陥落した力士はおらず、平幕優勝は32人目。幕尻優勝は貴闘力と、今年初場所の徳勝龍に続いて史上3人目であり、返り入幕の優勝は徳勝龍以来という、史上初の快挙」となった。

 

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私は相撲は素人だが、両ひざ故障で脱落した照ノ富士が序二段で踏ん張っている姿をたまたまTVで見て驚いた記憶がある。最下位で頑張っているのか!と。

その後地力を発揮して十両に戻り、優勝して幕内に戻ったが、優勝もあり得る、とは思ったが、まさかいきなり優勝するとは考えなかった。

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 天晴れ、照ノ富士

寡黙(と見える)彼が黙々と怪我と「元大関」という重圧に耐えた原因は、勿論師匠の指導力と本人の努力の賜物ものだが、根底にはモンゴル魂があったに違いない。

今(特に戦後の)日本人の男が失っている「大和魂」つまり「気力」と我慢である。それに若さという”応援”もあったろう。

私は「相撲」については「スポーツ」や「格闘技」ではなく日本の文化、「神事」だととらえて見ているのだが、貴乃花角界を去って以降、誰もそれを言うものがなく寂しく思ってきた。

土俵を見れば明らかに「スポーツではない」ことが分かるだろうに。

一時は朝青竜のような「モンゴル人に蹂躙」されると心配したこともあったが、今回の照ノ富士の偉業にその偏見を修正したい。

むしろ日本人力士の方が、四股名も持たず(親方が付けもせず)キャバクラ通いで引退届を出した阿炎や、式秀部屋の様に、規律が乱れて力士9人が集団脱走するという「軟弱な」相撲部屋の力士が出たように、今では少し生活態度を注意されると、プライバシーの侵害などと、どこかで聞きかじった言葉を吐いて自己弁護する若手力士が増えていることを危惧してきた。しかもアイドルの名前をとったふざけた「桃智桜」や「育盛り」などという、土俵の神を侮辱した四股名を許すなど相撲協会自体も緩んでいる。

91年5月12日に18歳9カ月の史上最年少の貴花田横綱千代の富士を寄り切った。

36歳を迎える優勝31回の千代の富士は、ケガによる休場続きで118日ぶりの土俵だったが、その数日後、彼は「体力の限界」と述べて引退した。世代交代したのであった。

今の土俵には「花となる」力士が見当たらない。せいぜい小兵の炎鵬が、一人気を吐いているが、あとは「技」よりも、突進力が目立ち、炎鵬のような「作戦」を練り技で小よく大を倒す力士が少なくなった。安定しているのは朝の山くらいか?

もっともこれは素人評に過ぎないが、その底には「相撲(土俵)は神事」であることを意識していない親方と力士の努力不足のような気がしてならない。つまり神を冒涜している事に気が付かないのである。

さて、歓声(嬌声?)や座布団投げが禁止された、厳粛な”コロナ場所”で、相撲協会もファンも相撲の在り方そのものを見直したのじゃないか?

不撓不屈の精神を見せてくれた照ノ富士の快挙が、日本人のマンネリ化した大相撲鑑賞に対する考え方を改めてくれたような気がする。

 

届いた書籍のご紹介

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WⅰLL9月号

表紙の表題が小さくなった!特集は「習近平の暴走」だが、厳しい非難が集中している。どれもこれも正しいが、だからと言って変わるものでもあるまい。いくら罵られても、本人はカエルの面になんとやらだろう。実力なき国家のせい一杯の”口撃”に過ぎない。

「中国人は罪を逃れるためなら何でもする」は面白いが、彼らは「罪」という語を知っているのだろうか?

 

 

 

李登輝元台湾総統を悼む

早8月、セミの声もちらほら聞こえる時期になったが、相変わらず世間はコロナコロナと喧しい。メディアはそんなに金になるのかな~~

そんな中、李登輝元総統が30日台北で死去された。97歳の大往生だった。

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     靖国神社を参拝された李登輝元総統ご夫妻

現役時代の平成8年10月19日から28日まで、台湾国民党軍OBらが、尖閣にヘリコプターで着陸して施設を破壊する、との情報を得て、この間ファントムによる防空作戦を実施した。勿論早期警戒機E2Cの支援を得てである。

厳重な警戒に台湾側は狼狽えて、那覇管制部に「F4の飛行目的は?」などと聞いてきたが、管制部はノーコメント。実は私の意図は「大陸側の動き」にあったのだが…

そんなさなかの20日の夜に、台湾を訪問していた某教授から直接「明日李登輝さんと面談するので、何か伝えましょうか?」と電話が来たので、「別にありませんが、今の沖縄の司令官は剣道錬士、血気にはやる男ですから何をやるかわかりません。ご注意ください、とだけ言ってください」というと教授は笑って電話を切った。

翌日の午後、再び教授から電話が来て「李登輝総統は、尖閣は日本の領土です。そんなこと(侵攻)はさせませんよ」と言われた、と言ってきた。

そして二十四日に台湾行政院が「台北空港から尖閣へのヘリの離陸は認めない」と決定したとニュースが入った。李登輝総統からの指示だったのだ、と私は直感した。

 

退官後の平成15年9月5日から7日まで、「台湾『正名』運動」に参加して台北市内を行進したが、その夜、大飯店で慰労会が行われたとき、私はメインテーブルで李登輝元総統の正面に着席した。

盛大な宴が終わり総統ご夫妻が退出されるとき、わざわざ私に近づいて「やあ、佐藤さん」と声をかけて下さり握手した。

別れ際私はご夫人に「総統閣下の健康をお願いします」と声をかけたのだが、呂秀蓮副総統も笑顔だったことが忘れられない。

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平成11年10月、日台安保論壇にまねかれ、台湾大学国際会議場で講演した時、私の後に登壇したのが呂秀蓮女史で演壇の袖で笑顔で握手をして交代したのだが、憶えてくれていたようだ。

呂秀蓮女史も、7月16日の産経に「尖閣で日台対立、中国を利する」と警告してくれている。問題は台湾の置かれた立場に十分な理解ができていない不勉強な日本の代議士連中の方だろう。内省人外省人の区別さえついていないのだ。

尖閣防空作戦では、時の橋本首相(その息子が橋本岳厚生労働副大臣で文春砲にさらされている…)から「武器は使うな!」と厳命されたが、日台両首脳の力量に、月と鼈ほどの差を感じたものである。

ノーベル平和賞は、オバマ如きではなく李登輝元総統に贈られるべきものだろう。

とまれ、数々の苦難を乗り越えて、大陸の圧力に屈することなく、立派に台湾を民主化に導き、日台友好関係の絆を確立された李登輝総統閣下のご冥福をお祈りしたい。

アマビエ:日本の民間信仰「神話」について考える

連日続く「コロナ感染者数」「各国の現状」「To Goによる経済支援」など、耳にタコができる話でうんざりしているが、今朝の産経にこんな写真が出た。疫病を収めるといわれる妖怪・アマビエのアートである。

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そこでいささか旧聞に属するが、「アマビエ信仰」に関する6月7日の毎日新聞記事などを紹介しておこう。

記事は【アマビエに続け 疫病封じる「予言獣」SNSで話題 鳥や鬼…姿や形さまざま】と題してこんな事が紹介されている。

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肥後国海中の怪」に描かれた「アマビエ」=京都大学付属図書館提供

新型コロナウイルスの感染拡大で一躍有名になった妖怪「アマビエ」。姿を描き写すと「感染封じ」につながるとされ、多くの人がインターネットの交流サイト(SNS)に独自のアマビエの絵を投稿するなど話題を呼んだ。一方、全国には他にも、疫病を予言して自分の姿を描くよう告げる「予言獣」がいて注目を集めている。 

 

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福井市豪農・坪川家に伝わる「アマビコ」=福井県立図書館提供

 アマビエは、長い髪とくちばし、うろこに覆われた胴体が特徴。1846(弘化3)年の瓦版に登場した。肥後国(現在の熊本県)の海に現れ、「当年より6年は諸国は豊作なり。だが病がはやる。早々に私を写し人々に見せよ」と言って消えたとされる。

 由来については諸説あるが、予言獣を研究する福井県文書館職員の長野栄俊さんは、福井市などに伝わる3本足の猿のような妖怪「アマビコ」が、人魚伝説の影響を受けて、魚のような姿になったとみている。 

 

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日記に描かれた「ヨゲンノトリ」=山梨県立博物館提供

静岡県沼津市の「神池(かみいけ)姫」は、アマビエに影響を与えた「人魚」の一種とみられる。体は魚、顔は女性で角が生えており、長崎の海に出現してコレラで死にたくなければ自分の姿を写すように」と伝えて去ったという。もともと「神社姫」として伝わった妖怪が、地元に実在する「神池」と結びついて名を変えた可能性が高いという。 

 これに対し、山梨県には「ヨゲンノトリ」という予言獣が伝わる。1858(安政5)年に市川村(現在の山梨市)の名主が書き残した日記によれば、黒と白の二つの頭を持つ鳥で、加賀国(現在の石川県)に現れた。「世の中の人が9割方死ぬ難が起こるが、私たちの姿を朝夕に拝めば難から逃れることができる」とコレラの大流行を予言したとされる。

 ヨゲンノトリは、山梨県立博物館(同県笛吹市)の学芸員がアマビエと伝承が似ていることに気づいて公開した。反響は大きく、ツイッターでは1万件以上の「いいね」を集めたという。

 

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神田明神に現れた「きたいの童子」が記された「悪病除之事」=東京大学総合図書館提供

 一方、東京大学総合図書館所蔵の史料には、江戸の神田明神に現れたという予言獣「きたいの童子」が描かれていた。はかまをはいた小鬼のような姿で、コレラとみられる「不思議の悪気」から逃れる方法として「我が姿を描き、家のうちへ貼り置くべし」と伝えたとされる。他の予言獣に比べると、かなり人間の姿に近い

 他に、胸にうろこがあり女性のような姿をした「光り物」(新潟県)、3本足で木の葉をまとったような「神霊(しんれい)」(山口県)なども予言獣として伝わっている。

 長野さんは「日本では、災いへの不安から、さまざまなバリエーションの予言獣が生まれてきた。アマビエの流行で、こうした妖怪たちの新たな分析が進むことを期待したい」と話している。【岩間理紀】    

 

四宮政治文化研究所の四宮正貴氏は「政治文化情報」誌に「祭祀と現代の救済」と題して神話についてこう書いている。

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記事本文は旧仮名遣いだが、現代訳文を掲載する。

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松島基地司令時代に数々のご加護をいただいた石巻にある天津神大竜神宮の神主さんは「やがて禊が始まります。これからは自給自足ですよ」と2年前に私に言った。

禊とは「罪や穢れを落とし自らを清らかにすることを目的とした、神道における水浴行為で、不浄を取り除く行為である祓の一種」とされる。

今一番お払いが必要なのは永田町じゃないか?

世界中にばらまかれた人造コロナウイルス初め、数々の天変地異は驕り高ぶった地球人の姿を見れば納得できる。

まさに現代版「ノアの洪水」の再現だが、現代医学もさほど頼りにならず、そんなさなかにおいてさえも利権争いや私利私欲を意図する企業が後を絶たない以上、一平民の身ではあるが人類の”連帯責任”として、災いに甘んじるほかはないのだろう。

アマビエはそんな庶民の救いを求める切実な声を聞き届けてくれるのだろうか?

今日は息詰まるマスク生活から解放されるため、ストレス解消の一助として書いてみた。

 

日本はどっち?「同盟国」は“日本も武漢蝙蝠か?”と疑い始めた

産経の古森記者は27日「米国の戦略国際問題研究所が安倍首相側近を「対中融和派」と名指し」したと報じた

 【米国の有力政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)が米国務省の支援で7月下旬に作成した報告書に安倍晋三首相の対中政策を大きく動かす人物として今井尚哉首相補佐官の名前が明記されていることが明らかになった。報告書は、今井氏が長年の親中派とされる自民党二階俊博幹事長と連携し、「二階・今井派」として首相に中国への姿勢を融和的にするよう説得してきたと指摘。米側の日本の対中政策への認識として注視される(以下省略)」

日本のメディアの報道だけを見ていると、米国と中国が勝手に”戦争”しているように国民は思うだろうが、いざ戦争!となれば総力を挙げて世界情勢を分析検討するのが常識である。友軍?はいつ寝返るか?と。

中国共産党の独裁体制を批判する「わが敵『習近平』」を出版した芥川賞作家・楊逸さんは、「日本は米中どちら側か明確に」と書いた。

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大東亜戦争では、我が国は自国とシナの関係だけに目を奪われて、世界情勢分析を怠り、こともあろうに‟バスに乗り遅れるな”と新聞にあおられて「ナチスドイツ(大陸国家)」と手を結び墓穴を掘った。いかに外交力が乏しかったか、という証明だろう。

どうして日本政府関係者はそれほどまでに「大陸国家」が好きなのだろう? 橋本元総理のように酒池肉林のせいか?

大国が、互いに領事館を排除して一触触発事態になっているのに、官房長官も悠然としていて”頼もしい!?”。

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状況を注視しているが、第3国の措置はコメントを差し控えたい」という。外務省幹部は「外交的にはかなり大きなことだ。注意深く見守っている」という。もとより国民に危機感を与える必要はないから、ソフトにコメントしたのだろうが、昭和16年12月のワシントン日本大使館のことを知っている私としては気がかりである。無策な“害務省”にならないようにしてほしいものだ。

 

ところで漸く?三峡ダムの危険について、わがメディアも気が付いたようで今朝の産経はこう報じた。

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6月ごろから大陸内の”水害”については、シナ人のスマホ映像がしきりに流れていて、その被害状況も画像を見れば推定できるものであった。日本のメディアも、”愛する”中共の苦悩は見たくないのだろうか、控えめに報じてきていたが、もう我慢が出来なくなったのだろう。それとも”産経”だけなのだろうか?

時の権力者であった李鵬江沢民の私腹を肥やすためのプロジェクトと言われているが、その為に地域住民約110万人が強制的に荒地へ追いやられて貧困化し、10万人が流民となった。しかも今回の洪水で、関係者は決壊を免れようとして、下流の農民へ通知することなく、かって強制的に追いやられた荒れ地の田畑に排水したため、農民はなけなしの財産を奪われた上、家まで水害の被害を受けた。

私はこの惨状を見て思い出した事がある。

1946年、国共内戦時に保衛で起きた戦闘で、毛沢東は人間の盾を考案した。つまり人民(一般市民)を中共軍の前面に並べて弾除けにし、蒋介石軍の攻撃を躊躇させて勝つという「人海戦術」である。朝鮮戦争で有名になったが、実はこの時中共が実行したもので、朝鮮では投降した蒋介石軍が盾となって米軍の火器の犠牲になった。

 

今、農民工が故郷を追われて荒れ地に移住させられ、やっと開墾した田畑に濁流を流し込まれて壊滅させられる、これこそ中共が得意とする「人海戦術」なのだろう。所詮人民なんて「弾除け」に過ぎないのだ。

 

人民は訴える。「湖が放流 河流の堤防が爆破 民衆が苦しみ」と。

 しかし官製メディアは「【民視全球新聞】安徽農村被當蓄洪池 中國歌頌犧牲精神 2020.07.26」と人民を鼓舞する。国旗を振り回すのは北朝鮮も同様である。

中には【大洪水&内部闘争による暗殺阻止「 習近平氏、身を隠す」】というものもある。

 他方「中国大陸の27の省で洪水が発生し、人々は悲惨な状況に陥っているが、中国共産党幹部の姿は見られない。習近平は数日前から姿を隠しているが、最近突然な発言で、早くも、5月中に既に洪水の状況を深刻に受け止めるよう呼びかけていたという。」

どちらを信じるかは勝手だが、水の中から声を上げている人民の報告が私には信頼できるように思う。

 国際情勢は切迫しているにもかかわらず、コロナの危機を喧伝するわがメディアと、Gotoを宣伝し続ける政府の気が知れない。

メディアは、スポンサーは絶対に逃げないと嵩をくくり、政府は国民の支持は下がらないと思っているようだが、農民工のように自分に被害が及ばなければ、人間は真剣に考えないものだ。

米大統領選前に、何かが起きるような気がしてならない。