軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

2011-01-01から1年間の記事一覧

平成24年のお年賀

昨年はご愛読いただき感謝申し上げます。 今年は世界の主要国で一斉に選挙が行われる年。 旧態依然とした体制は次々に交代するでしょう。我が国も? 3・11の犠牲を無にしない体制づくりは急務だと思われますが、さて、この国の今の指導者たちの力では無理…

平成23年もあとわずか

平成23年もあと2日を残すだけになった。 今年の最大のニュースはなんといっても3・11大震災であろう。 26日から昨日まで、恒例の墓参りと神社参拝に東北地方に出かけてきたが、福島地方は雪景色、お墓に着いたときは吹雪同然の降雪だった。 降雪がひどかった…

中朝国境地帯封鎖か?

確かな情報では、北朝鮮の駐中国大使や領事が、北朝鮮に帰国しなかったことなどから中国政府は金正日死去情報を既に得ていたようで、中国は直ちに瀋陽軍区16軍から2000人の兵士を現地に派遣し、年末までに瀋陽軍区と済南軍区から3万人を増派する計画だという…

金正日死亡

私が勝手に2012年危機と称している来年の世界的指導者交代期は、1月の台湾総選挙から始まるとしてきたが、ここに至って突如「金正日死亡」が報じられ、幕が開いた形になった。 2012年は、台湾、欧州、半島、ロシア、中国、米国など、主要国の指導者交代時期…

F35導入と気になる話

産経が「F35開発2年延長」とわが国のFX導入に悲観的な記事を出した矢先、読売が「F35導入」とすっぱ抜いたらしい。 F35として開発中の機体にはA、B、Cの3種類があり、Aは空軍タイプ、Bは海兵隊、Cは海軍の艦載機用である。 それぞれ運用…

日米開戦70年

今朝の産経抄は、「明日、開戦70年を迎えるあの戦争に国民を導いた要因の一つに政治家、軍人ら指導者の定見のなさがある。北方に国の活路を求める「北進」から突然「南進」へと方向転換する。米国の出方を見誤り、独、伊との三国同盟を結ぶ。それらが重な…

防衛の務めは“素人”には勤まらない

初代防大校長・槇智雄先生は、昭和28年4月8日、保安大学校(現防大)第1期生の入校式において、 「その固い決意と誠実に対して心強い信頼の念を抱くものでありまして、四ヵ年の課程を終了して保安官並びに警備官たるの初志を貫徹されんことを期待するもので…

オフレコ取材と記者の道義心

沖縄防衛施設局長の「犯す前にこれから犯しますよと言うか」という発言は、何ともおどろおどろしい内容だが、居酒屋での記者との懇談の席の発言だという。 局長の弁明は、評価書の準備状況について、提出時期などについて話題になった時、≪「やる」前に「や…

大阪市長選=古い体制は打ち砕かれる!

2010年から2011年にかけてチュニジアで起こった「ジャスミン革命」は、中東北アフリカ各地に広がった。一青年が旧体制にどっぷりとつかっている政府に抗議して焼身自殺事件したことが発端で、反政府デモが一斉に噴き出し、とうとう23年間続いた政権を倒し…

中国:バブル崩壊と軍の混乱

EUの経済危機は、全世界に影響しつつある。歴史的に見て昔から犬猿の仲だった各国が、それぞれの思惑を隠して『結合』したのだから、早晩解体の運命にあるように見える。せめてその影響は欧州だけにとどめてほしいものだが、今や地球規模の伝達網が完備し…

講演会で感じたこと

20日日曜日、靖国崇敬奉賛会主宰の「英霊慰霊顕彰勉強会」で、高森明勅氏の進行でジャーナリストの山際澄夫氏と講演してきた。 雨または曇りとの予報を裏切る快晴で、境内は参拝客、生け花の会合もあって、和服のご婦人方で溢れていて、英霊も喜んでおられる…

南シナ海波高し!

昨日は史料調査会の勉強会で、「福島原発事故の教訓とエネルギー戦略」という元三菱原子力工業常務取締役・小倉成美氏の話を聞いてきた。 講話の後、原子力発電の今後の在り方について活発な賛否両論の意見が出たのが、世の関心を示していて興味深かった。講…

3・11は時代を変えた

≪最初にお断りしておくが、コメント欄が「承認制?」になったことを気にしている方がいる。これはKJ君のコメントが日に60通以上も届き、いちいち削除する時間が無駄なのでこの方式を推奨されただけ。異論反論は大歓迎、彼のような日本人に対する誹謗中傷…

2012年危機が現実味を帯びてきたのに

TPP加入問題、オリンパスの粉飾決算、大阪市長選の泥沼…などなど、わが国の世情をにぎわせているのは国内問題だが、その裏で着実に世界の混乱が近づいてきている。 ギリシャ問題からイタリア危機へとEUはまとまりそうになく、経済恐慌がうわさされてい…

宇宙の神秘

昨日は10年ぶりに友人F氏と新宿で会い、拙著「実録・自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO」で資料提供を受けた宇宙問題に詳しいM氏を紹介され、3時間に及ぶ楽しいお話を聞いてきた。 あのころのF氏は、富士山の清掃運動を継続していて、休日になる…

何をくよくよ川端柳…

都都逸「何をくよくよ川端柳 水の流れを見て暮らす」は坂本龍馬の作だといわれるが、古希を過ぎると自然にそんな感じになるものである!今朝の産経は読みどころが多かった。「シェア」を取り上げた産経抄子も秀逸だったが、戦後の日本人は「自分だけよければ…

天高く読書の秋!

ギリシャの債務危機は、EU存続に一石を投じる緊急事態になったようだ。なんとなく、第2次世界大戦前夜の欧州の混乱を彷彿とする。 お隣の中国では、とうとうバブルがはじけだした。もともと北京五輪ごろから、経済の内実はバブル膨張だったのだから、ここ…

早や霜月…

早いもので11月を迎えた。 辞書によると、11月はグレゴリオ暦で年の第11の月に当たり、日本では霜月と呼び、現在では新暦11月の別名としても用いる。「霜月」は文字通り霜が降る月の意味である。他に、「食物月(おしものづき)」の略、「凋む月(しぼむつ…

恐るべき“停滞”

昨今の世界情勢を見ていると、1929年10月24日に起きた世界大恐慌前夜に似ているように感じられる。例の「ウオール街の株価大暴落」に始まった経済危機である。 長い長い第1次世界大戦の間に債務国から債権国へと転換した米国は、ウイルソンの平和原則を上院…

共通する“独裁者”の最後

先週末、福島の墓参りを兼ねて東北を旅してきた。高速道も本格的な修理中で、各所で渋滞が起きていたが、皆黙々と規制に従っていた。 福島は落ち着いていたが、「観光バス」の行列が子供たちの通学車列だとわかって驚いた。まるで毎日が「修学旅行」的通学な…

中国の権力闘争に巻き込まれるな!

辛亥革命を祝っている中国だが、国内闘争は暴発寸前だという分析がある。 その“対策”のためのターゲットはやはり台湾のようだが、日本も油断できない。 「暴かれた中国の極秘戦略」の著者・袁紅冰氏によると、中国のアジア侵略計画は、 1、2012年秋、台…

正しく怖がる姿勢とは?

今朝の産経は「ラジウム騒動 正しく怖がる姿勢ほしい」と「主張」した。 もちろん、区長までが記者会見して“大騒ぎ”になった東京都世田谷区での「高い放射線量検出」事件である。 「放射線の源は、近くの無人の民家の床下に置かれていた瓶だった。中身は夜光…

老いては子に従え!

3連休、皆様はどう過ごされただろうか? 私は息子らを従え、8坪ほどある自作のウッドデッキと、6坪ほどの広さの板塀のペンキ塗り、作業用具入れの新設、汚れてしまったパラソルテントの洗浄など、「体育の日」らしい活動に明け暮れた。5年前は狂ったように…

新聞・テレビの限界

地デジ化した最近の地上波テレビはほとんど見ない。見るべきものがなくなったからだ。 3・11以後は被災地情報を提供していたから情報を得るためにも有効だったが、半年たった今、TV各社は節電どころか、以前にも増して“痴情派?”番組のオンパレード。安上…

素朴な疑問:暴力団排除条例

毎日新聞は「暴力団排除条例 包囲網を生かしたい」として、≪暴力団を市民生活から排除する仕組みが出そろった。暴力団排除条例が1日の東京都と沖縄県を最後に全都道府県で施行された。人気タレントの島田紳助さんが暴力団関係者との交際を理由に芸能界を引…

天下大乱の相…

新書を上梓したこの1週間は何かと多忙で更新が遅れてしまった。 前回、前々回と大陸の動向を書いたが、このところ明日の10・1建国記念日を前に北京では不穏な空気が漂っているという。 今日の大紀元日本によれば、≪中国共産党が政権を樹立した10月1日を…

中国、権力争い激化か

第19代、米川空幕長が亡くなった。旧軍人出身者と、防大出身者の間をつないだ、いわば一般大学出身幕僚長の最後を務めた方であった。 私事で恐縮だが、私が空幕広報室長の時、御巣鷹山事故で「位置特定が遅い」「夜は飛べない自衛隊」などいう一部の自衛隊…

中共のために自国(日本)を裁判する日本人弁護士たち(その2)

敬老の日を含む3連休、行楽地はにぎわったことだろうが、初日の17日、靖国会館で実施した私の「第2回国防講座」には、50人ほどの熱心な方々が集まってくださり恐縮した。 零細企業?の兵法研究会員も、この日はメンバーが限られたため準備と後片付けで…

中共のために自国(日本)を裁判する日本人弁護士たち

14日の産経は一面で、脱北者9人を保護した件に関連して、北朝鮮では食糧難で、軍人にも餓死者が出ていて国民は不満を抱えており、「何が起きてもおかしくない」と見出しに書いた。同胞が拉致されて30年以上、今回の清津―能登半島・佐渡島・新潟もこのルート…

許し難いトモダチへの背信

今朝の産経一面トップに、日米関係を揺るがしかねない記事が出た。「米大統領専用機の飛行計画」が、50代の“ノー天気な管制官”の手で個人のブログに掲載されていたというのである。 戦後“玉抜き”された一部日本人は、「それがどうしたの?」程度にしか思わな…