軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

闇との戦いが始まった。

 突然「中台危機」に関する原稿依頼が来て今日が締め切り、というのでやっと送稿したが、ブログに目を通す余裕がなかった。開けてみると熱心なコメントが多くいつも考えさせられる。私にも「悲観的!」とご忠告いただいたが、そうならざるを得ない事例が多すぎる。
 グッド・ウイル“事件”は、厚労省と政界に飛び火するだろう。政治資金に流用されていた、といううわさもある。何で彼が紺綬褒章を授与されたり、経団連の理事に出世できたのか!裏には腐臭が感じられる・・・
 
 先日映画「俺は、君のためにこそ・・・」の所感を書いたが、読者の一人から小冊子が送られてきて、それには「・・・“特攻の母”役、岸恵子の正体」という題でこんなことが書かれてあった。
「(この映画の公開10日前の)東京新聞に、作家瀬戸内晴美(寂聴)が岸恵子と左翼運動家小田実の過去を礼賛気味に紹介している。<(私と)小田実さんとの交友は旧い・・・若き日の小田さんがとてもいきいきと魅力的だったことも忘れてはいない・・・映画界で最高の人気スターの岸恵子さんが、小田さんの本を読んで感激して、逢いに行ったことがある。その時小田さんは病気で、徳島のお兄さんの病院に入院していた。恵子さんは東京から徳島まで飛んでいったのだ・・・さて、病室に入って恵子さんはいかに小田さんの本に感激したかを、熱っぽく伝えた。一時間もいたのか、やがて暇を告げた岸恵子さんに向かって、ベッドの小田実が言った『ところであなたはどなたですか』
 この話は、たしか小田さんからじかに聞いた。その後、フランスの岸さんのところへ小田さんが訪ねている。
帰国した小田さんと、また街角でばったり逢った。小田さんの服は、ぐっとセンスがよくなって別人のようだった。『わっ、岸恵子に磨かれて変身しちゃった!』私の言葉ににやっとして、小田実は幸福そうに笑顔を見せた・・・>
 そして『今度の映画に関し岸さんは戦争反対、脚本を三度書き直させた云々と言っていますが、当時、特攻兵士や鳥浜トメさんは『戦争反対』よりも、国(天皇)・家族・友などを総称した『君』への意識が強かったのではなかろうか。やはり『岸恵子』は胡散臭い女優である」と締めくくられていた。
 私が知る限りの鳥浜トメさんと「映画のトメさん」との間には何とも言いようのない違和感を、私も直感的に感じたのだがこれで納得出来た気がした。残念だが、製作者の意図に反して、この映画は失敗作といわれることになるのではないか?
 ところで、松岡大臣の自殺には疑問がある、と週刊誌が取り上げている。死因が何であれ、裏には相当な「闇」があると想像できるが、インターネットで農水省関連を引くだけでも浮かび上がってくるものがある。
 全国に張り巡らされた緑資源機構のネットを見ると、小泉首相が断行した郵政改革の構図を髣髴とさせるからである。「緑資源機構」を検索するだけで相当な情報が手に入るが、先日、たまたまスカパーチャンネルを見ていたところ、野中氏とあるジャーナリストの対談が放映されていて、その中で野中氏が「全国“ミドリ”ネット」という組織があると語っていた。野中氏は“ミドリ”とは「水・土・里」だと解説したが、その「全国水土里ネット連合会」の会長を「私が務めている」と野中氏自身が語っていた。それで、農水省関連HPに示されている「ミドリネット」の本部が、「砂防会館○号室」となっていたわけが理解できた。
 農水省厚労省社保庁の一連の「騒動」の裏には、政党を巻き込んだ巨大な「闇」が広がっているのではないか?この強大な「機構」と戦う組織が、法務省警察庁だけで大丈夫なのだろうか?と聊か気になる。
 何とかの一つ覚えのように私は「2008年危機説」を唱えているのだが、わが国内の情況を見るとき、既にその前哨戦が始まっているように思えてならない。この複雑な「闇との戦い」の最後の砦は「国民の側に立った実力組織」しかないのだが、その中にも相当手が回っている様では、新進気鋭の安倍氏一人ではどうにもなるまい。
 国民の自覚がこれほど求められている時はないのだが、どうも今朝のニュースで取りざたされている「選挙の候補者」と「表に出てくる国民」には、何と無く岸さんのような方々が多いようなので、私はすっかりこの国の将来に悲観的にならざるを得ないのである。
 そこで今日は、せめて日本国の古き良き時代の「実話」を聞いて気分転換するべく、93歳の元特務機関の大先輩にお会いしてくるつもりである。