軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

日米関係は“盤石なり!”

この国の治安情勢はいったいどうなっているのだろうか?と、日々の殺戮事件のニュースを見ながらため息が出る。
中でも奇々怪々なのが、兵庫県尼崎市の民家から3遺体が見つかった事件だが、角田美代子被告(64)によって殺されていった人たちが、四国など各地にどんどん拡大していっている。

しかも、ごく最近に起きたものではなく、「母親は昭和62年に姿を消し、平成6年に失踪宣告を受けて、66歳で死亡したことになっている」
などというのだから、この間誰も気が付かなかったのだろうか?
「この失踪から3遺体発見まで25年。多くの疑惑がここまで表面化しなかったのは、被害家族や親族だけではなく、周辺住民の口さえもつぐませる圧倒的な恐怖があったとみられる」という。産経によると、


「関係者の話では、美代子被告が複数の男を引き連れ、瑠衣被告の実家に押しかけたのは平成15年の初めころ。約半年間、この家に居座り、両親に暴力を振るったり、食事や水を与えないなどの虐待や嫌がらせを続け、現金を要求した。暴力の中心は、美代子被告のいとこの男(38)=別の死体遺棄罪で実刑判決=だった。瑠衣被告の両親に複数の男がホースで水を浴びせていたり、止めに入った親族の目の前で、瑠衣被告に両親を殴らせ、「お前もこうなるぞ」などと脅したこともあった」「近くの住民もこうした残虐な行為を目撃したり、うわさを聞くことはあったが、事件化することはなかった。住民らは「足がすくんで動けなくなるほど怖かった。あまりに恐ろしく、強く言ったら矛先がこちらに向くのではないかと思った」と振り返るという」のだが、終戦直後、小学校に入学した私は、九州でこの手の事件が多発していたことを知っている。


戦後の焼け野が原に、疎開先から帰ってみると、すでにそこには“住人”がいて、暴力を振るわれ泣き寝入りしたとか、警察を呼んだら、彼らは「MP(占領軍の憲兵)」を呼ぶので太刀打ちできず、正義の味方だったのは、日本古来の“やくざさんたち”だったこともあった。


他人の家に入り込んで占領する行為は、なんとなく竹島に上陸した李明博大統領を思い出すが、マインドコントロールする方式は、オウムにそっくりだ。

≪住民の1人は「なるべくならかかわり合いになりたくなかった。この近くの住民みんなが角田(美代子被告)におびえていた。あの時にもっと強く訴えていれば…」と悔やんだ≫と語っているが、それは我が国の治安能力に信頼が置けないからだろう。


世田谷に住んでいたころ、三軒茶屋近辺で起きた警官殺人事件で、それを如実に体験したことがある。周辺住民も、この住民と同じことを言っていた。
警察を呼んでも、店のカウンターに出刃包丁を突き刺しているのに、「事件は起きていない」と相手にされず、「包丁を振り回している」といっても、駆け付けた警官は遠巻きにしていて、とうとう、止めに入った若い真面目な警官が殺された。
「最近の警察は頼りにならない」と聞いたが、確かに世田谷一家殺人事件も迷宮入りのままだ。


次に面白い?のが【橋下氏VS朝日】事件であろう。

≪連載「ハシシタ 奴の本性」について、編集長が謝罪した週刊朝日ツイッターで「2回目もご期待ください。1回目、まだよんでないかたは是非!」と宣伝していた
日本維新の会代表で大阪市長橋下徹氏の出自に関する報道について、週刊朝日を発行する朝日新聞出版は18日、「同誌を含め、当社の刊行物は当社が責任を持って独自に編集している。今回の記事は、公人である橋下徹氏の人物像を描くのが目的だ」とコメント、朝日新聞大阪本社広報部は「コメントできない」とした≫


しかし、橋本市長にコテンパンに詰問され、とうとう≪週刊朝日編集長が謝罪コメント「次号で『おわび』を掲載」≫という結果になったが、自分の出自は棚に上げて“弱者をいたぶる”偽善者の姿が浮き彫りになった。
「驕る平家久しからず」、第4の権力か第1の権力か知らないが、粗悪な虚報を垂れ流す一部メディアに鉄槌が下されそうで面白そう。


御巣鷹山事故の際に、自衛隊を非難した一部メディアに“反論”したら、怒鳴り込んできた傲岸な記者さんがいたが、彼も朝日の記者だった。あの時“わが社”が“手打ち?”したのは、高官が尻尾を握られていたからで、「1佐なんか飛ばすのは簡単だ!」といわれた私は本当に三沢に飛ばされたが、私は「パイロット」だったから、飛ばされるのには慣れていた!


しかし今回はそうはいくまい。週刊朝日は、橋本市長に謝罪するのは当然だが、今度はこの世に巣食う≪闇の社会≫を一刀両断、国民に知らしめたらどうだ?

それが「知る権利」「社会正義追及」「報道の自由」を標榜する新聞社、報道機関の務めだろう。
念のために、16日に行われた第65回新聞大会の決議文を掲載しておくから、これをコピーして、新聞記者各人の机の前に張り出しておくがいいと思う。今やすぐに「古紙」扱いされるのが新聞だから…

≪新聞大会決議全文=産経から≫


ついでに週刊朝日は、前に書いた『前代未聞の殺人事件』を追及し、徹底的に詳報するべきだ。
いまだに事件関係者の氏名が不明だが、被害者ではなく、加害者一味の出自と氏名を掲載したらどうだ? 大いに期待したい!


ところで今日は、尖閣をめぐる「日中開戦??」について、本当に米国は支援してくれるのか?という、世にも奇妙な質問が多いので、それに答えようと思っていたのだが、ほんの一部の例を挙げておくにとどめたい。


昨日は史料調査会で、「尖閣海域を脅かす中国海軍の実力」と題した川村純彦先輩の話を聞いたのだが、その場で海自OBから観艦式での出来事を教えられた。


海上自衛隊の観艦式が14日、野田佳彦首相も出席し神奈川県沖の相模湾で行われた。首相は護衛艦「くらま」に乗艦し、艦艇の洋上パレードや潜水艦の潜航浮上などを観閲。訓示で「領土や主権をめぐるさまざまな出来事が生起している。自衛隊の使命は新たな時代を迎え重要性を増している」と述べた。(中略)
 観艦式には、海自の艦船45隻と米国、オーストラリア、シンガポールの海軍からそれぞれ1隻の計48隻が参加した。

 外国軍の艦艇が観艦式に参加するのは、2002年の海自50周年を記念した「国際観艦式」に米国、ロシアなど11カ国の17隻が参加して以来(産経)≫


≪観艦式=産経から≫


我が国のメディアは詳しくは報じていないが、今回、米海軍が観閲式に参加させたイージス巡洋艦「シャイロー(CG-67)」は、全長173 m、排水量9,600 トン、最大速力32.5 ノット、乗員・士官 33名、兵員 327名、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の21番艦で、その名は南北戦争のシャイローの戦いにちなんだミサイル防衛対応艦の一隻である。


北朝鮮のミサイル騒ぎで、わが国が右往左往していた2006年7月初頭、米海軍はシャイローを横須賀基地へ移動すると発表、8月29日にSM―3搭載艦として初めて横須賀基地へ配備された。
この時、ドナルド・ウィンター海軍長官が出席して、日米同盟の強固さ、ミサイル防衛の意義を強調したことはすでに忘れられている。

≪第7艦隊のイージス巡洋艦「シャイロー」≫


そして今回、観艦式の現場では、「同盟国米海軍の艦艇で、艦長○○大佐」と紹介された後に、「なお、同艦には第7艦隊司令官・スコット・ヴァンバスカーク中将が乗艦しております。海自の良きパートナーです」とアナウンスされたという。
先輩は、≪野田総理が座乗する「くらま」の前を通過するとき、掲揚されていた将官旗も敬意を表したのだが、総理は気が付かなかっただろうな〜」と言った。
私は「しかし自衛官の息子ですよ。森本大臣がそのくらい事前に耳打ちしていたのでは?」と言ったのだが、真偽は定かではない。


つまり、私が言いたいのは、太平洋からインド洋まで“支配”している第7艦隊の司令官が、同盟国の総理(最高指揮官)の前を通過する際、敬意を表したのであって、これほど同盟が盤石であるという意思表示はないということである。
我が国の将官がこんなことをすれば、「誰の指示だ!」とか、「海将の独断か?」とか「シビリアンコントロール逸脱だ!」などと喧しいだろうが、米国も当然、現場だけの判断でないことは自明である。


日本のメディアはもっと堂々とこれを報じればいいのに、黙っているからシナに誤ったシグナルを与えることになる。

多分、人民解放海軍とて軍人、このことが何を意味するか十分理解するだろう。

米国にしてみれば日本は頼りない同盟国だが、それは「政治の部門」であって、「軍事関係」は密接だと、私は言いたのである。
もっとも、自らが努力して防衛力を向上させるのは急務ではあるが…


21日は、午後4時から春日部市商工センター『アクシス春日部』で行われる、「尖閣竹島を守ろう!!怒りの春日部市民集会」で「軍事を知らずして領土問題は語れない」と題して一時間ほど話をする予定である。
私の前には「われら、尖閣に上陸す!尖閣は美しかった!」と題して小嶋吉広浩・取手市会議員が現地報告する予定。
主催は「日本固有の領土を守る春日部市民の会」、日本会議春日部支部後援。会場資料費¥500。

15年間「お人よし日本人よ、目を覚ませ!」と吠えてきたが、ヤット近頃になって目が覚め(始め)たようで心強い。

尖閣武力衝突

尖閣武力衝突

中国人民解放軍知られたくない真実―変貌する「共産党の軍隊」の実像

中国人民解放軍知られたくない真実―変貌する「共産党の軍隊」の実像

日本の空を誰が守るのか (双葉新書)

日本の空を誰が守るのか (双葉新書)

自衛隊の「犯罪」-雫石事件の真相!

自衛隊の「犯罪」-雫石事件の真相!

金正日は日本人だった

金正日は日本人だった

ジェットパイロットが体験した超科学現象

ジェットパイロットが体験した超科学現象

実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO

実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO