軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

民主党、敗れたり!?

 昨日はゆっくりと情報などを整理する機会に恵まれた。それにしてもインターネット社会の情報伝達力の物凄さを痛感する。これでは「新聞紙」やTVの「お笑い番組」の将来は大変だろう。こちらもいずれこの国の政党のように「整理統合」が必要になることだろう。
 ところで夕方の安倍総理の記者会見は圧巻だった。たまたま地上波TVを点けた途端だったのだが、一貫して報道していたのはNHKとテレ朝のみで、他は相変わらず「知的怠惰」な番組だった。国営放送は当然のことだが、たまには地上波も「やるじゃないか!」と思った次第。最も、あら捜し目的だったのかもしれないが・・・
 ところで安倍総理は責任ある政権政党のリーダーとして、真摯に国民にその成果と反省、参院選に臨む決意を表明していたが、自分の言葉で終始一貫して語りかけていたのがよかった。責任ある立場に立つと、部下や下僚が作成した「作文」を読むトップが多いものである。若い安倍首相が自分の言葉で語れる理由は「美しい国へ」を書き上げたからではなかろうか?自分の考えを整理するには論文を書くことが最適である。勿論、責任ある記者会見だから、机上にはメモは置かれていたことだろうが。
 メディアや政治評論家の話を聞いていると、今度の参院選は「逆風」ばかりで、与党は間違いなく敗れるように思わされる。与党内部にも反安倍勢力が渦巻いていてチャンスをとらえて彼を打倒しようと必死である。久間発言をとらえて自民党に“善処”を迫った公明党は、政権内での“実力誇示”がしたかったのだろうが、この党の支持母体は別にしても、一般国民に不快感を与えたのは間違いない。
 これでは選挙を戦えない!と声高に叫ぶ者に限って、というと変だが、不思議に人相が悪い人たちが多いから可笑しい。その顔に共通しているのは、1億2千万の日本国民をリードしていくだけの「風格と自信と責任感」が欠如していることであろう。言うことと表情が「心ここにあらざる」様に私には見えるのである。
 私は政治評論家ではないから、結果責任を取るつもりはないが、戦場で対決するに際して“敵将の実力”を比較検討するという戦略上の観点から見れば、今回の総理の記者会見は国民に訴えるところが大きかったと思う。勿論、ほとんどの国民はこの放送を見ていないだろうから、これを一部「変更」して伝える新聞紙で判断することになるのだろうが・・・。
 他方、最大野党の小沢代表の「訴え」には落胆した。たまたま今朝の産経新聞5面の「党首は訴える」欄で、政権交代を迫る民主党の小沢代表が「訴えていた」のだが、それに並んですぐ左には安倍首相が掲載され「年金・私には2つの使命」と題して昨日の会見要旨が整理されている。国民の最大関心事である年金問題は選挙に不利だと言われているが、彼は真正面からこれに取り組む姿勢を明確にし、その道筋も立てている。ところが小沢代表の方は「首相への意欲」を問われ「国民が選べば仕方ない。先の話をいっても仕方がない。それは国民の天命に従う。そうでなければ、私は党代表なんかやっていない」と答えているのである。「国民が選べば仕方ない」という意味は、「自分は首相になりたいとは思っていないが・・・」という意味が含まれていると理解するが、本当にそうであるとすれば国民を馬鹿にするにもほどがあろう。
 この両者の記事を読む限りにおいて私は「民主党敗れたり!」と感じた。巌流島での武蔵と小次郎の戦いで刀の鞘を投げ捨てた小次郎に対し、「小次郎、敗れたり!」と武蔵が叫ぶのは有名なシーンだが、今回の両党主の態度は「巌流島の対決」そのままである。国民が今ほどやる気のある指導者を期待している時はない。「しょうがない」「仕方ない」と考える国会議員には興味はないことがお分かりになっていないようだ。
 5面下には「新党日本分裂」とある。憲法9条をめぐって「党内手続きを経ないまま参院選の公約に『憲法9条第1項、第2項の堅持』を盛り込んだ」田中康夫代表に反対した荒井広幸議員らが「同党の解党を宣言」したというのである。如何に今、安倍首相が決然として実行しようとしている「憲法改正」に反対する勢力が死に物狂いであるかを示す好例である。
 今や長年にわたってこの国を闇で支配してきた日本の政治家達の“行状”も、インターネット上ではどんどん暴かれている。今まで何でこんな非常識な「売国的行為」が許されてきたのだろうか?と不思議でならない。
 国民が“腐敗した政治”に無関心だったのが原因だろうが、最大の原因は、政界もマスコミも「口では知る権利」と呼号しながら、やっていることは「国民に知らせるべからず、よらしむべからず」を貫いてきたからではなかろうか? その最大の犠牲者が地獄の北朝鮮に拉致された「めぐみさん」達や“年金受給者”である真面目なお年寄り達であった。
 警察庁、外務省、厚労省など、各官庁には「記者クラブ」があり、有能な記者達が常時たむろして張り付いている。どうして今まで、拉致問題朝鮮総連との不祥事が、あるいは「年金行方不明」問題などが、有能な記者達に「嗅ぎつけられなかった」のか?極めて不自然ではないか?みんなグルだったとしか思えない!
 今からでも遅くはない。今こそ声なき声が結集して、新生日本に生まれ変わるべきときである。それなくしてはこの国は、産経新聞のみならず「やばいぞ」ということになるのは目に見えている。それを期待し、陰で笑っている反日国家がすぐ隣に控えているということを決して忘れてはならない。この夏は、戦後レジーム脱却の為の「政界再編成」が行われる予感がするし、そうでなければならないと思う。

      しっかりせよ、国会議員!