軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

内閣改造、守・破・離と進むか?

 昨日は68歳の誕生日、判を押したように毎年親子2代で支えてくれた昔の部下から花束が届くので、ぼやぼやして居れない、と決意?を新たにする。今年はその上家内から「綾小路きみまろ=爆笑スーパーライブ(中高年に愛をこめて)」のCDをプレゼントされ久しぶりに腹の底から大笑いした。世の中、あまりにも凶悪な殺人事件や不祥事が続くので、これからは「笑って過ごすよう心がけましょう」という意味の“手紙つき”であった。
 確かにひどい世の中になったものだ。ニュース番組・日テレ24を見ているとほとんどが殺人事件である。中でも先日名古屋でおきた「女性拉致殺人事件」は絶対に許せない。犯人は直ちに「公開処刑」にされるべきである。こんな凶悪事件でも良心を悪魔に売り渡した自称「人権派弁護士」は、死刑反対を唱える気か?
 長期間かかる“裁判”など、所詮「ままごと」、判決が出るまでの間、この犯人達を我々の税金で「養っておく」ことは納税者として許せない。即刻処理すべきである。こんな悪魔をのさばらせておくから、続々とあとに続くものが出るのであって、こんな悪行をした者には、どんな処罰が下されるかを示す北朝鮮的「公開処刑」が必要だろう。
 
 そんな異常な“戦後日本”から脱却するため立ち上がった安倍内閣だったが11ヶ月目で躓いた。勿論、政治的成果は実に大きかったのだが、そんな「成果」よりも、異常な嫉妬心に燃えた一部マスコミの犠牲になって、自民党は敗北した。今回の内閣改造を見て、前回幹事長人事などに口出ししてこの結果を招いた森氏や、もともと自民党に所属していることが理解できない加藤紘一氏などは、予想通り不満を持っているようだが、大臣になれなかった、と直接安倍総理に苦情電話をしたという矢野議員の神経が分からない。これじゃあ、自分の得意分野であろうとなかろうと無関係、ただ「大臣」と云う肩書きが欲しいだけであることを証明しているようなものではないか!国民を馬鹿にするにもほどがある。メディアや反安倍派議員が何と言おうと、今回の改造は危機に臨む「挙国一致内閣」だと国民は理解している。

 たまたま昨日は年金関連で社会保険事務所に行った。御老人がひっきりなしに出入りしていて、この問題の根の深さをうかがわせたが、職員達の「平身低頭」振りには感心?した。とにかく丁寧すぎるほどのサービス振りで、隣に座った老婦人が、「ここもそうだが市役所も随分変わったもの、今まではつっけんどんだったのに・・・いいことよ!」と言ったが、思い上がって「非難を受ける前」に、自ら自制して対処していればこんなことにはならなかっただろうに・・・と少し気の毒になった。
 そんな中、異常に威張り散らす男もいて、「市役所で手続きを済ませてきているのに、順番待ちさせるのはおかしい!」と職員に突っかかるのである。みんな黙って順番待ちしているのに「一体何様のつもり?」と老婦人が馬鹿にした。中には同じ事をいつまでも言い続けて、職員を困らせている男もいて、書類を記入するでもなし、持って帰るでもなし、職員が油断すると、その隙に事務所奥に入ろうとする。麻生大臣だったら「アル・・・」と言ったに違いない! そんな男にも丁寧に対処しなければならない職員は、帰宅後のアルコール量が激増するのでは?と思ったりした。とにかく、日本人の謙虚さや、マナーを忘れた?態度が目に付いたが、身から出たさびとはいえ、“末端の”職員には罪はなかろう。私も2時間待ってようやく申請できたのだが、さて、こんな一部の混乱を、新任の「張り切り大臣」がどう裁くか、見ものである。

 10月の南北朝鮮首脳会談は、北の主導で統一される危機をはらんでいる。後がないノムヒョン大統領は、それこそ「国を売るようなサプライズ」を考えていると思った方が良かろう。年末の選挙で、ハンナラ党が敗北した場合には、やがて半島は北の優勢下での統一が推進されることになろう。
 11月の特措法延長問題は、日米同盟関係を占う試金石として世界が注目している。これが出来なければ、中国は「米国が日本を見限る」と判断して行動を起こすだろう。特措法が延長されて、日米同盟の強固さがアピールされれば、案外「F−22問題」も進展するかもしれない・・・。
 10月の17回全人代の動きが、アジアの将来を占う重要なポイントになる。国内外に、食の安全問題や環境破壊問題を抱えて四苦八苦している中国が、これを起死回生のターニングポイントにするかどうか?
 そして既に前哨戦が始まっている台湾の国会議員選挙と総統選挙に続く。立法院議員選挙もそうだが、総統選で国民党の馬英九氏が勝てば、台湾も中国に統一されることになる。そして5月のロシア大統領選、8月の北京オリンピック、最後の締めが「米大統領選」である。
 いずれにしても、これら国際的政治状況の変動は、日本にとって「不利な状況」が出現することを想定して対策を立てておく必要があるが、一歩誤ると正に四面楚歌になりかねない。「挙国一致内閣たれ」と私が言うのはそこにある。
 立ち上がりは、若い安倍総理は“長老方”の意見に従って、意に反した人事を飲まざるを得なかったようだが、この11ヶ月で剣道でいう「守・破・離」の「守」の段階は終わった。
守破離とは、物事を習得する上での段階を三つに分けた言葉で、『守』とは、師匠の教えを正確かつ忠実に守り、剣道における基本の作法、礼法、技法を身に付ける、いわば『学び』の段階をいう」
「『破』とは、それまで身に付けた技や形をさらに洗練させ、自己の個性を創造する段階」をいい「『離』とは、さらに前進させ、自らの新しい独自の道を確立させる最終段階のことをいう」
「剣道においては、自己を常に発展させるべく修行、精進を重ねていく終わりのない道」であるといわれている。

 今回の内閣改造は、剣道で言うところの「破」に当たる。新しい安倍内閣には、大いに「自己の個性を創造して」日本政治を発展させて欲しいものである。

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