軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

だから言わないことじゃない!

 小沢代表が辞意を表明したことで、我政界・マスコミ界は大揺れである。この前兆は、安倍総理誕生の頃から水面下で動いていた。つまり、若い安倍前首相は、戦後レジームからの脱却を掲げて、急進的に動き始めた。その結果、教育基本法の改正はじめ、3〜4個の内閣でさえも達成できなかったであろうという数の法律を成立させた。これはまさに異例であった。
 これに危機感を持ったのは“水面下”の勢力であった。勿論、国内に存在する「異分子」はじめ、海外の出先機関もうごめきだした。今までの「旨い汁」が吸えなくなる危機を感じたのである。
憲法9条を守れ!」と絶叫する勢力がその代表だったが、その裏では、朝鮮総連と密接な関係を結んでいた元公安調査庁長官問題はじめ、政界を牛耳る宗教界、衰退気味のマスコミを含めて、危機感を持った勢力が「大連立」を組んで、気鋭の総理・安倍晋三を葬った。
 この戦いは、ある意味で見事な情報戦だったのだが、その証拠に保守派の一部でさえも彼らに同調して安倍首相たたきに加勢した。そして、安全保障や世界情勢に疎い民衆は、次々に繰り出される「傷物大臣」のスキャンダルに辟易し、人心一新を期待?して、参院選で「蛮族たち」で構成された民主党に大勝させた。その結果、多くの国民から期待された安倍首相の「美しい国づくり」構想は後退した。ほくそ笑んだのは誰と誰だったか?間違いないのは、その中に反安倍勢力の代表格「マスメディア」が入っていたことであった!
 思い上がった民主党は、二大政党時代の到来だと錯覚し、自民党に政権を譲れ!と居丈高に迫った。身の程知らずにもほどがあるが、自民党内の“保守派”は危機感を募らせ、民主党内の“左派”は勢力を伸ばすことに成功した。
 ようやく安倍首相辞任後の危機を乗り越えた自民党は、一旦態勢を立て直したが、高齢?の福田首相では力不足、国民の支持不足はぬぐえないから、次を狙った体制作りが急がれる。
 テロ特措法延長の機会は既にこの時点で失われたが、不安定な日本国内情勢を、何とか立て直して自分達に都合が良い体制作りを急がねばならぬ。福田首相の訪米は迫っている。そこで民主党の小沢代表との「党首会談」を設定したが、信じられないことに、安倍首相の時は無碍に断った小沢代表が、いともやすやすとこれに応じた。しかも「相手は首相、断れない」という名言を吐いて・・・
 国民は、この時点でその裏でうごめいている「闇の世界」に気がつかねばならなかった。
 今問題になっている「メディアの関与」とは、読売新聞の渡辺氏だそうだが、彼ひとりのアイデアではあるまい。後ろについているのは“親友たち”だろう。彼が米国から「何とかせよ」と迫られた疑いは多分にある。小沢氏がメディアを罵ったのは、大連立を彼が持ち出したとする報道が「ガセだったから」か、それとも「オフレコがばれた」からか?
いずれにせよ、マスコミの支援で参院選に勝利した民主党代表が、その“恩義?”を忘れて、今やそのマスコミを罵るのだから、この世界に“仁義”はない。小沢氏を支援したメディアも驚いたことだろう。こんな政・官・報道界の泥仕合は「軍事評論家?」の範疇ではないから、政治評論家の分析に期待するが、確実に言えることは、こんな情けない「混乱」の元凶は“現行憲法にある”ということである。そしてその根底には「自分の国を自分で守る」気概を失っている今の日本人が、世界から“軽蔑”され、いいようにあしらわれていることにある、と私は思っている。
 選挙に出馬する政治家達の「実相」を見抜けない、風任せの有権者達の「いい加減さ」が、今回のような混乱を生んだという事実を、有権者は深く認識すべきであろう。最も、候補者の実態や資質は、選挙公報だけでは読み取れないのは事実だが、今までの選挙を通じて極言すれば、今の日本には「政治家」は不在、はびこっているのは「利権屋」とその「跡目相続者」、年収一億を超える収入目当ての「就職活動屋」に過ぎないということは分かっているではないか・・・(安倍氏のような真面目な政治家には気の毒な言い方だが)
 小沢氏が党首会談を受けたとき、私は、福田首相が彼の「何を衝いたのか?」と書いたが、小沢氏が「受けざるを得なかった」弱点は何か?
 案外、これまた軍需産業の利権か、沖縄の米軍基地を巡る利権なのか、裏には“疑獄”と思われる案件と、国際情勢、なかんずく朝鮮半島情勢と米中関係に絡んだものが見え隠れする。

 さて、小沢氏は今後の進退をどう決するか?勿論民主党内には居られまい。かといって自民党にも復帰できまい。残った二人の指導者では民主党は持たない。かといってすぐに指導力を発揮できる若手も居ない。左翼系がついていかないことだろう。やはり空中分解か?
 他方、自民党公明党の連立はどう動くのか? 裏で相当な動きが始まっているのだろうが、これが「日本再生のための政界再編」につながり、再び自民党が保守本来の姿を取り戻すキッカケになるのならば、2008年危機も国民は少しは安心していられるのかも・・・
 いずれにせよ、マスコミにリードされたいい加減な空気に動かされて「ムード投票」をすると、結果は「天に唾することになるのだ」ということが、今回の茶番劇で国民の大多数は実感したことだろう。有権者は、候補者が当選してしまえがそれまでである!ことをこの際肝に銘じておく必要がある。裏切られるのはいつも「国民」であって、彼らは国民のことを真剣に考えてはいないからである。しかし、第二のヒトラーが出なくて良かった・・・。そうなっていたら私は「だから言わないことじゃない!」とここで叫んでいたことだろう。最も、非力な元戦闘機乗りに過ぎない私が、いくら絶叫しても大勢に影響はないのだが・・・

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