軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

眠りこけている日本人!

 竹島問題に関して、米が「韓国領」と訂正したのは、ブッシュ訪韓時の「お土産」だろう。もっと「気骨のある同盟国」だったら、米国も無法者国家の「不法占領」を非難しただろうが、眠りこけて一向に目を覚ます気配のない「脳死国:サルの惑星」にサービスする必要はないと判断したのだろう。
 それにしてもこの問題に対する官房長官のあの恐るべきノー天気発言。いや福田総理の耳を疑うような発言には、とうとうこの国は落ちるところまで落ちた、と感じざるを得ない。医学に詳しい方がご覧になっていたら、きっと「認知症・・・」と診断したに違いない。
 何でこんな方々に1億2千万の国民が「指導」されなければならないのだろう?われわれが選んだ総理ではないのに・・・と今時の若者達ならずとも考えさせられた。
 一方韓国は意気軒昂、米国が態度豹変したことを「評価」するという。海上自衛隊が燃料高で訓練を中止した途端、韓国海空軍が、竹島海空域を侵犯する。何とも絶妙なタイミングである。相手が出て来ないと知ると強く出て威張り散らす・・・。そう分かってはいても、わが方がこんな体たらくでは、眠っている間に追い越されるのは童話の世界だけではなく現実のものになっていると国民も自覚すべきである。

 福田総理は明日内閣改造をすると云ったが、夕刊には「小池官房長官・・・」などと大見出し、メディアはこの国の政治を芸能プロダクション程度の取り上げ方だが、その程度の評価がお似合いだと今更ながら「夕刊見出し」に感心する。
 

 門脇氏から「あけぼの=7月号」が届いたが「眠たいのか日本人」とする次の文が気に入った。
「朝の電車での客はほとんど目をつぶっている。日本人は朝から眠たいようだ。台湾のように席を譲ってくれとは言わない。国会も学校のPTA迄、シャンと目を開けて論議をしてもらいたいものだ。私は乞食ではないから『席をあけてくれ』とは云わない。95に近い老人でも立っている日本人の活力を外人に見せたい。
 でも考えてみると、私の青年時代の日本には、その年の老人はいなかったような気がする。これほど充ち足りていて、なお欲求不満で罪を犯したり自殺者が絶えない。一億人すべて眠っているのか、眠たいばかりの日本なのか。」

 戦後日本の政治状況は、良く『漂流する船』に例えられてきた。私も年賀状に日本丸の『船長にしっかりして欲しい』と書いたことがあった。
 せめてブリッジで操船している船長と航海士には、しっかり目をあけて進路を見張っていてもらわないと、イージス艦あたごのように、何時どこから不審船が体当たりしてこないとも限らない。体当たりされてしまってから『事故調査』したり、弁解しても既に遅く、乗組員ばかりか乗客も多大な迷惑をこうむる。今や『日本丸』は、どうしようもない低視力の船長と、目が不自由な乗組員によって『シージャック』されているようなものである。明日、乗組員の一部が交代するらしいが、ほとんど『目が不自由な方々ばかり』のようだから、交代しても船の進路は少しも安全にはなるまい。
 それどころか、秋を待たずして浸水がひどくなり、総員退去になりかねない。勿論、それを命じるのは船長ではなく、安全な陸にいる“船主”らしいからこれまた実にイカガワシイ。
 前回、日本の金属運搬貨物船(パナマ船籍)がソマリア沖で海賊に乗っ取られたと書いたが、“プロ”の海賊が乗ってきて、日本丸を乗っ取ったほうがむしろ航海は安全なのかもしれない!しかし、乗っ取られていても、船長以下乗組員はそれに気がつかないかもしれない。まだ自分が「実権」を持っていると勘違いしているかもしれない。乗客の方は、むしろ「海賊」のほうが、操船が旨いので歓迎したりして・・・!?

 北京五輪まで後8日、首都北京は戒厳令下にある。立ち退きを強制された人民や、抗議さえ封鎖されている少数民族の不満もさることながら、この期間の空気正常化のため、操業を強制的に中止させられている企業(といっても国営だから従うのは当然だが)従業員達に相当な不満が高まっていて、八月八日、午後八時八分には何が起きてもおかしくない、と噂されているという。
 そんな最中、「船長さん」は、自衛隊の連絡機で北京、長崎と飛び回る計画だそうだが無事に帰国されればいいが。それでなくとも首を挿げ替えられた乗組員の中には、北京の労働者同様「不満」を持つものが出ないとも限らない。
 船長が眠っていれば船は暗礁に乗り上げるが、危険なのは暗礁ばかりではない。「戦艦ポチョムキン」「ケイン号の叛乱」等、船の叛乱を主題にした小説は多いが、「福田丸」もそうなるのではないかと気にかかる・・・?
 最も、9日に長崎から戻り、15日に靖国に参拝すれば流れは変わるかもしれないが・・・。そんな勇気がないのは鼻からわかっているが、コメントにもあったように、これが起死回生の一助であることにさえ気づいてはいないだろう。自国に殉じた英霊を無視し、自国の主権を放棄して憚らないのは「反日派」といっても過言ではあるまい。
 乗客も、今回の発言で船長が「媚中派」ならぬ根っからの「反日派」であることに漸く気がついたりして・・・。

戦艦ポチョムキンの反乱 (講談社学術文庫)

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ケイン号の叛乱

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日本沈没〈上〉 (光文社文庫)

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証言 村上正邦 我、国に裏切られようとも

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