ノー天気なピースボート船客！ - 軍事評論家=佐藤守のブログ日記

　14日は、ブログを書き終えて「保存」しようとしたら突然消去！バックアップも全く効かなかったので、なんとも１時間無駄にした。午後は史料調査会に出かけるところだったので、消えた文章を思い返しつつ急ぎ修復？して、そのまま「保存」し研究会に出かけたのだが、夜帰宅して開けてみると、やはり誤字脱字があり申し訳なく思った。どこに触ったから消滅したのか、その原因が全くつかめないから困ったもの。しかし、以前のように「画面」が消滅しなくて良かった！

　研究会は「双頭態勢下のロシア外交の現段階」という斉藤元秀･杏林大教授の話だったが、プーチン来日の時宜を得た内容であった。ロシアは経済不況で相等苦しい様だから、日本は強く出られるチャンスだ！と言うのだが、今回は顔合わせ程度で、次のメドベージェフ来日までお預けのよう。
　ロシアが対日接近を図る目的は日本からの「技術･経済支援」はもとより、対中警戒も大きいという斉藤教授の分析に同感。訪日の成果は、ロシア側のほうが大きかった様で、日本は領土問題もお預け、七月までにどんな戦略を構築して迎え撃つ気か？
　私は常々日本こそ４島に固執せず、不法に占拠されている南樺太・千島列島を含めて強硬に返還要求すべきで、そうすればロシアも「４島だけを返還」することが可能だったろうに、最初から４島だけに絞るから、２島だけだの３･５島だの、はたまた面積の半分だのと、こちらの方が“イワンのバカ”丸出しの交渉なのだからロシアは笑いが止まらないだろうと思っている。ロシアで物を買う場合の知恵は、相手の値段の半分を要求すること、これは日本以外では常識だろう。韓国や中国で、店の値段どおりで買うから日本人は「鴨」だし、「不要！不要！」と突き放していれば、やがて十分の一の値段で「哀願してくる」のが彼らの常套手段なのに。裕福な外交官にはそんな雰囲気で、屋台で物を買った経験がないだろうから所詮無理だろうと思うが･･･。
　軍事情勢で言うと、軍事増強を図っている≪天敵≫を意識したロシアの対中国戦略を見通して、ロシアを抱き込む交渉術が期待されるのだが、軍事否定の平和日本では無理だろ〜ナ〜･･･

　ところで、海自に護衛されたピースボート船客も、今回は少しは勉強になったのでは？と言うようなコメントがあったが、どうしてどうして、そんな常識など彼らには無関係らしく、「ソマリア沖で海自艦艇に“護衛”されたピースボート船客が、何ともノー天気な戯言を書いている！！」と怒りのメールが友人から入っていた。
　どこのメルマガに出ていたのかは知らないが、メールで届いたピースボートの船客の「旅日記？」の一部をそのままご紹介しておこう。

【その１】
≪ソマリア沖海賊対策のために海上自衛隊を含む護衛船と遭遇(^_^)v
コンボイを組んでヨルダンに向かっている(^-^)
６時半のモーニングコーヒーには、船首の波平でみんな自衛隊ウォッチング(^_-)
とにかく沢山の船が我々のまわりに集まっている！

ヘリコプターが飛び交い、そのまわりをいるかの群が泳ぎ回る(*^_^*)
全員でオリビア号を守ってくれている？
とにかく緊張感は全くないのどかな風景である(^_-)

連日の疲れが出て、今日は一日キャビンで朝寝→昼寝→夕寝？
イベントは３回目のオセアニックナイトだけ！
深夜は波平でまったりしながら、平和について結構語り合いました<(_ _)>

http://kandaga.blog8.fc2.com/blog-date-20090513.html≫

【その２】
≪シンガポール
ここは特に観光することもなく、リトルインディアでインド料理を食べ、中華街でお惣菜を買い、オーチャードで寿司を食べ、ショッピングモールで日用品を買い求め、といたってフツーな１日でした。が暑さの中、ウロウロしたので、くたびれました。

本来なら、この次の寄港地はモルディブでしたが、先月の２５日だかにどこかの客船「メロディ」が海賊に襲われたとかで、危険海域では自衛隊が日本の船と日本人が乗船している船を集めて、コンボイ「護送船団？」を作るそうです。モルディブに寄稿しているとそのコンボイに間に合わなくなるとかで、そこはスキップして、コンボイに参加し、そのままヨルダンのアカバに直接向かいます。船旅ってそんなこともあるんだなぁと感慨しきりです

http://blogs.yahoo.co.jp/masumi_asano/15879933.html　≫

　とにかくノー天気な内容！これを現地で、武器使用も不自由な中で苦労している海自隊員が読んだらどう思うか？
しかし、仮に海賊に襲われても、襲った海賊のほうが「あっけ」に取られること請け合い。まあ、この船客たちは「外国人なのだ」と思えば、納得できるだろう･･･。豚インフルにでもかかって上陸禁止になれば良い、などと思うが、派遣隊員たちよ、こんな低次元な「旅日記」にかまうことなく、粛々と任務を果たして、全員無事に帰国することを祈っている！

　ところで、日本の台湾統治を取り上げたNHKスペシャル「アジアの“一等国”」問題は、日台友好団体や有識者などからの批判が高まっているが、NHKの福地会長が「あの番組はいいところも随分言っていると思った」と発言したから、火に油を注いだ感がある。私も急遽「広報室長時代の体験」を紹介することになり、午後リレートークに参加することになった。以前ここにも書いたが、御巣鷹山墜落事故でNHKから「サーチライトつきのヘリの提供を米軍が申し出たが、自衛隊が断った」という虚報を報道され、防衛庁･自衛隊は非常に迷惑したが、その取材の“裏話”をご紹介する予定。