あれほど世間を騒がせた民主党の生方副幹事長解任問題が、なんと突然解任撤回になったという。“実力者”小沢一郎氏は「もう一度一緒にやってくれないか。私を補佐して欲しい」と続投を要望し、生方氏もそれに応じたという。
≪産経新聞から≫
何とも奇奇怪怪、党内外からの批判が高まったからだと産経は書いたが、次の選挙が危ない、と危機感を持っただけなのだろう。内閣支持率も3割に落ち込んだから・・・
「朝令暮改」とは「定めた後からつぎつぎと法令が改められ、よりどころとならないこと」とされるが、この政党の動きはそんな生易しいものではない。
通常は「一事が万事だとはいわないが・・・」と断るのだが、政権交代してから7ヶ月、この政党がやることは一事が万事これである。変わらないのは「外国人参政権」と「夫婦別姓」問題だけか。
日米間の最大の懸案事項である「普天間基地」問題も、「閉鎖せず返還後も有事に活用する」そうである。という事は、普天間基地の地主さんたちには継続して地代を払い続け、新に沖縄県内のどこかに新基地を建設して、地元建設業者に仕事を与え、新に安定した地代が入る地主さんたちを増やすつもりらしい。
この問題の裏には過疎化と経済問題を抱えた“沖縄の南北問題”があるのだが、政府は北部振興事業だけでも既に約800億円を拠出していて、今年度だけをみても約100億円が組まれているのだから、言葉は悪いが国家安全保障などどこ吹く風、騒げば騒ぐほど“儲かる”プロジェクトになっているのである。
ところで鳩山総理の国会答弁や記者会見などを聞いていると、理工科出身の方にしては文学的素養が溢れていて「修飾語の羅列」が多すぎる様に思う。記者さんたちは総理の言葉をどの程度理解しているのか知らん?
自衛隊の幹部学校では、論文を書くときは常に「本質」を追求して、極力修飾語を使わないように指導される。情報を分析し、可能行動案を列挙して指揮官の決心に供し、その決心を受けて命令を起案するのだが、前置きや背景説明などに気を使った命令文を提示すれば、隷下部隊は真意を掴みかねて混乱するばかりだからである。
大東亜戦争におけるミッドウエイ海戦で連合艦隊から発出された命令は「敵機動部隊を撃滅するのか、ミッドウエイ島を占領するのか」作戦目的が不明確で、二兎を追った結果惨敗したことは有名である。
日露戦争の日本海海戦では、「天気晴朗なれども波高し」だけで戦場の様相は伝わったものだが・・・
昨日の参院予算委員会でも「これから真剣勝負で、選択肢を定めた時は、生きるか死ぬかの論争、激論になる。最終的に国民の皆さん、沖縄の皆さん、米国の皆さんに理解いただけるものに仕立て上げたい」と総理は語ったが、早い話何を言いたいのか私には全く理解できない。
「真剣勝負」とはどういうものか、多分「生きるか死ぬか」など全くご体験なさっておられないお方にそう発言されると、川口順子議員ならずとも「首相ではなく夢想家」といいたくなる。
勿論、政権交代前の国会答弁にもその傾向があったから、私は「ある晴れわたった土砂降りの日に、黒く塗られた白い車が、角ばった流線型の車体を躍らせて、曲がりくねったまっすぐな道を後へ後へと前進して行った」というようなものだと国会答弁を揶揄したものだが、鳩山総理の答弁はそれ以上に“文学的で夢想的”である。早い話中身がない!
福島瑞穂大臣も「日本の最大の抑止力は憲法9条だ」「(9条があったから)先輩の政治家は戦争をしなかった。それこそが日本に対して(核を)撃ち込ませてこなかった」とこれまた夢想家らしい答弁をしたが、彼女はそれを確信しているイデオロギストだから当たり前だろう。しかし佐藤正久議員から鳩山総理との意見の食い違いを指摘されると、大臣であるにもかかわらず「答弁を拒否」したのはいただけない。職務放棄である。憲法9条は確信していても、どうも大臣の職務についてはご存じないらしい。こんな“迷答弁”が続く日本の国会の実態を、CNNが報道したら米国議員は腰を抜かすだろう。
北教祖から多額の支援を受けていた小林千代美議員も、知らぬ存ぜぬという幹事長方式で逃げ切ろうとしている。
何ともこんな“夢想家”どころか幼稚そのものの議員たちに1億2千万のわれわれ国民は命を預けているのである。なんと恐ろしいことか!
もっとも、すべてを取り仕切る幹事長のひと言で、すべては裏にも表にもなるのだから、大臣方は国民に確約しない言葉遊びでその場をしのぐほかはないのだと思われる。とすれば次はどんな「朝令暮改」が飛び出すか!
案外、普天間基地移設問題を「振り出しに戻す」と沖縄県民を煙に巻いたりして・・・
本当は外国人参政権と夫婦別姓問題を取り消して欲しいのだが、それは“宗主国”との約束?だから「朝令暮改」出来ないのだろう・・・。しかし、今回の生方事案のように、そこはすべての権限を握るお方の胸三寸にかかっているらしいから案外出来ない相談ではないのじゃないか?
一般的に幹事長は“豪腕だ”とされているが、所詮生身の人間、特に“心臓に欠陥”をお持ちだというから弱気になるときがあるのかも・・・
いずれにせよ現政府高官方の発言は「定めた後からつぎつぎと法令が改められ、よりどころとならない」ことだけは確かなようである。
≪産経新聞から≫
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