軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

風薫る5月到来か!

 高速代金「1000円」が終了するとかで、大型連休はドライブが目立ったようだ。経済「不景気」、政治は「不人気」、国民の鬱憤晴らしは、家族サービス・ドライブくらいだろう。

 1日に始まった上海万博は、開始から混乱したようだが、40年前の大阪万博も「民族の大移動」といわれた。ちょうど築城基地から浜松に転勤中だったので、家内と立ち寄ったが、食事、トイレは大渋滞、人気パビリオンは3時間待ちはざらだった。上海万博が混乱しても騒ぐに当たらない。ただ、衛生観念とモラルには雲泥の差があるようだが・・・

 私の関心は、これを待ち望んでいた「江沢民」氏の動静である。
 まったく姿を現さなかったらしいからもともと睾丸癌で手術した体、体力の限界に達したのだろう。これで北京政権の権力闘争にも目鼻がついたのではないか? 北京政府の今後の「後継者争い」を注目したい。
 それにしても上海万博を報じるNHKスタッフの嬉しそうな笑顔はどうしたことだろう?
 N(なんとも)H(へんな)K(会社)である。万博は10月まで続く。そしてその後のバブル崩壊にご注目あれ!
 今からはしゃぎすぎて息切れしていては、特種を逃がすことになる!
 

 3日は「憲法記念日」、私はこの日だけは決して国旗を掲げない。
 退官後、長い間民間憲法臨調のメンバーとして勉強させていただいたが、政府はもちろん、自民党でさえも「憲法9条」を重視しなくなったから、私は憲法改正への熱意が冷めてきた。
 憲法改正のための国民投票法が施行されたのに、審査会のメンバーさえ決まっていないし、こちらの憲法違反行為は誰も問題にしないで、人気取りのゴミ箱漁りのような“仕分け人”ばかりが目立っている。政界はじめわが国の指導層の劣化現象はすさまじい。
 その昔、大阪で開かれた憲法改正推進のための集会で自衛官としての不条理を講演させられたとき、来賓として登壇した議員が締めくくりに「本日は5周年記念大会、まことにおめでとうございます」といったから、私は話の中で「憲法を改正すべしという会合で、5周年おめでとうはない。こんな会合を6周年、10周年といつまでも改正を叫び続ける気か!今年で終わりにすべきだろう」と言ったとき、「そのとおりだ!」と叫んだのは同じ発言者であった西村真悟議員(当時)ただ一人だけであった。あれからすでに6年、いまだに「おめでたい」状態が続いている。


 4日、今日は“愚かな”鳩山首相が沖縄を初訪問するという。飛んで火に入る夏の虫!無事にご帰還されるのかどうか…。そのまま上海に“逃避”されるのじゃないか?
 友人から「沖縄から帰った後、すでに入院先が決まっているらしい!」とメールが来ている。真偽のほどは確かではないが、少なくとも同盟国は彼が“正常”だとは見ていないから、ありえない話ではない。
 政府部内もてんでんばらばら、閣僚たちが言い放題、中にはすでに「鳩山後」を狙っている者もいるという。靖国には絶対にお参りしないのに、外国では平気で戦没者の墓に花輪をささげる菅大臣・・・。一体この人の国籍はどこなのだろう?
 国際常識(感覚)で見れば、鳩山内閣を構成する要人たちは確かに「Loopy」の集まりに見えるだろう。どうも新型インフルなみの「伝染性Loopy」なのかもしれないから国民は用心するに越したことはない。
 よほどの奇跡でも起きなければ、自ら反故にした普天間移設問題が、急転直下解決するはずはないから、5日からは「風薫る五月晴れ」が到来することを期待したい!


 そんなさなか、北朝鮮が動き出した。今年4月20日毎日新聞は後継者といわれる金正銀氏の初の近影を朝鮮中央通信が3月4日に配信したとして掲載したが、私は「咸鏡北道金策製鉄連合企業所を視察中の金正日総書記(右)に同行する三男の金正銀氏(左端)。視察日は不明」というキャプションに注目した。

 もちろん「後継へ布石」として≪北朝鮮金正日(キムジョンイル)総書記(68)の最有力後継候補で三男の正銀(ジョンウン)氏(26)の写真を、朝鮮中央通信朝鮮労働党機関紙・労働新聞など国営報道機関が3月初めに報じていたことが分かった。北朝鮮指導部に近い関係者や韓国情報機関の関係者が毎日新聞に証言した。北朝鮮の公式メディアが正銀氏の姿を伝えるのは初めてで、正銀氏への権力移行作業が本格化している様子が浮き彫りになった≫と報道されたのは当然だが、私が注目したのは金正日総書記が視察した製鉄所の名前である。


金策(キムチェク)」とは、拉致活動の中心といわれる清津(チョンジン)港の南にある港町だが、日本統治下では「城津(ソンジン)」といわれる帝国海軍の原子力研究機関が所在した町であった。それを朝鮮戦争の“英雄”だったといわれる“金策”軍司令官の名前をとって金日成が変えた地名だといわれている。
 そしてその「金策」という人物こそ大日本帝国が残置諜者として北朝鮮に残した人物だ、というのが昨年私が調査取材して到達した結論で、詳しくは拙著「金正日は日本人だった」に書いておいた。そしてその“縁”ある人物のことが、たまたま週刊新潮に出ていたから驚いた。


 報道には彼の系図が次のように出ていたが、高英姫は在日少女で、北に帰国して美人ダンサーになり金正日の愛人になった人物。正銀(ジョンウン=正雲とも書く)氏(26)はその三男であるという。


 今回の金正日総書記訪中は経済支援要請のためだといわれているが、果たしてそれだけか?
 今朝の産経8面に「大連訪問、図們江開発に利」という関連記事がある。図們江とは言うまでもなく豆満江のことである。これは羅津港の開発につながり、中国が日本海に求めている「出口」でもある。中国の国家戦略上きわめて重要な場所なのだが、多分今回、中朝間で使用協定を結ぶのだろう。
 着々と中国による日本包囲網が完成しつつあるのだが、それを大いに“支援・援助”しているのが鳩山民主党政権であることに注目すべきである。
 インターネット上に「国旗・国歌法案採択時に反対していた鳩山内閣の8閣僚」として「菅直人財務大臣原口一博総務大臣千葉景子法務大臣赤松広隆農林水産大臣前原誠司国土交通大臣小沢鋭仁環境大臣福島瑞穂内閣府特命大臣及び枝野幸男内閣府特命大臣」の氏名が挙がっているが、これだけでも日本国の政府というには無理があろう。


 金正日の今回の動きをどう読むか? 少なくとも後継者と目されるジョンウン氏を連れて金策製鉄連合企業所」を訪問したのは、日本に対する何らかの「シグナル」ではなかったのか?
 雑誌「THEMIS」5月号の「中井洽国家公安委員長『愛人醜聞』に売国の恐れあり」によれば、「中国や北朝鮮は情報を握った」とあるから妙に符合する。事実は小説より奇なり! なんとなく“続編”を書きたくなってきたが、今日はとりあえず夕方の“地上波テレビ”のニュース番組を楽しみに眺めることにしよう!

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