軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

防衛相に自衛隊OBを!

 このところ猛暑の上に落ち着かないことばかりで、ブログどころではないのだが、今日の産経を見て書かずには居れなくなった。


 第一面に、どうすればこれほど吐き気がするような人相になれるのか?と思うような方々の写真が出ていたのでページをパスしたのだが、3面にこれまた異様な方が、子供たちに囲まれた写真があり、目を疑うような記事に愕然となった。

この方にこの国の治安を任せられない!」
  
 治安を預かるこの国の責任者がこれである。ばかばかしくなってページをめくると、今度は「首相、4幕僚長と初面談」という記事が目に飛び込んできたが、これには絶句した。リードにはこうある。


菅直人首相が『弱点』の安全保障政策をめぐり右往左往している。19日には自衛隊の統合・陸海空4幕僚長と首相官邸で初めて意見交換したが、“勉強不足”をかえって露呈してしまった。年末に改定する『防衛計画の大綱』のたたき台として現実路線の提言を打ち出した諮問機関の報告書も宙吊りのまま。米軍普天間飛行場の移設問題で自滅した鳩山由紀夫前首相と同じく安保政策が政権のネックとなりつつある」


 次の「防衛相は自衛官じゃないのか」の見出しには“?”だったが、「改めて法律を調べたら自衛隊に対する最高の指揮監督権を有していた・・・」と会合の冒頭で発言したと記事にあるから、開いた口がふさがらなかった。
 さすがの折木統幕長も、「冗談だと思う」とフォローしたそうだが、首相は「予習したら防衛相は自衛官ではないんだそうですね」とも述べたというから、冗談でないことは確かである!
 いいチャンスだから、この際防衛相は自衛隊OBにしてはどうか?田母神氏などは適任だろう!

まさにシビル・アンコントロール!」

 法務大臣はただのおばさん、国家公安委員長は顔はいかつそうだが中身は子供じみて幼児っぽく、これじゃ治安が心配。その上首相は安全保障に全く無関心とくれば国家崩壊も近いと危惧せざるを得ない。
 鳩山前首相は「抑止」について学んで普天間を振り出しに戻す愚行を演じたが、菅首相はそれ以前の段階。まだ鳩山氏のほうが程度はよかったということになる・・・

 いやはや、こんな男の指揮下に入っている後輩たちがお気の毒。国民の生命と財産を守り、この国の独立を確保するためには、どう行動したらよいか、4幕僚長で真剣に検討してほしい。つくづく三島由紀夫と栗栖閣下は偉かった!と思う。


 少なくとも防大以来30有余年間、国家防衛の基礎を学んできた軍事のプロの諸官らと、学生時代から「火炎瓶作り」と警官殺害、デモとゲバで国家施策に反対してばかりきたこの方々とは、基本的に国家に対する忠誠心が違うのである。

 尤も、彼らは彼らなりの“祖国”に忠誠を誓っているようだが・・・

 今日は新聞を読んで、つくづく退官していてよかった!と今の身の上に感謝した。現役だったら、折木統幕長のように「冗談だと思った」などと大人の対応は取れなかったろうから。これじゃ同盟国日本を“左翼政権”に位置づけている米国政府が心からバカにするはずである。

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