軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

尖閣侵攻前哨戦始まる

 久しぶりの雨で、我が家の植物も潤ったが、地方によっては相当な豪雨で被害が出たようである。「治山治水」は為政者の心得るべき基本事項なのだが、いまや「治山治水」どころか、「治産治衰?」に熱心な政治屋ばかり。被害を蒙られた方々にはお悔やみ申し上げたい。天は怒りに打ち震えている・・・といえば言いすぎだろうか?


 7日午前、尖閣諸島の日本領海を侵犯した中国漁船を追跡した巡視船が、体当たり攻撃を受け損傷した。まるで、北朝鮮の不審船“爆沈”事件の再現だったが、今回は船長を逮捕できた。乗員は屈強な中国人男性15名だったというから、多分海上民兵だろう。
 海南島周辺で、米海軍の海洋調査船インペッカブルが彼らにしつこく付きまとわれ、妨害された事件があったが、今回の行動もあの手に似ている。


 日本国内の政情が極めて不安定で、うまくいけば「人民解放軍野戦軍司令官」が“日本省”を支配するかもしれないから、事前調査に来て、ちょっかいかけたのだろうが、11管の保安官たちはよく堪えて「紳士的」に逮捕した。立派である。


 それに比べて政府の対応はお粗末過ぎる。逮捕を決心するまでに半日かかるようでは、如何に親中派大臣がそろっているとはいえ、一朝有事の際に「防衛出動」を速やかに発令できるとはとても思えない。やはり現場は「超法規態勢」で対処しなければ国民を守れないことを証明した。

 すでに書いたと思うが、今月18日は彼らが人民団結に利用している「満州事変勃発の日」、つまり「918」である。よほど悔しいらしく、いつまでも執念深くこれを叫んでいるのだが、この日にアメリカで「世界華僑団体」を集めて、反日キャンペーンを張るという情報がある。目的は尖閣侵攻のための募金だが、アメリカで開催するのは「尖閣は中国領土である」ことを暗に米国に認めさせるためだという。例のマイケル・ホンダ議員なども参加するらしい。ちょうど今、普天間問題で日米間はギクシャクしており、米国民には嫌日感情が広がっているから絶好のチャンスというわけである。


 そこで集まった資金で漁船等100隻を調達して、尖閣占領に来るというのだが、平成8年に、私が沖縄にいた頃侵入してきた「保釣号」は、スクラップを免れマレーシアの富豪の華僑が大改修資金を出したという情報もあるから、これを母船として、“堂々の船団”を組んで来る積りなのだろう。侵攻予定日は来年6月中旬だという。


 この方式は1992年11月に、フィリピン政府が米軍撤退を要求し、スービック海軍基地クラーク空軍基地から全ての米軍が撤退するや「待ってました」とばかりに中国軍の活動が活発化、1995年にはミスチーフ礁を占領して建造物を構築した「南シナ海方式」なのだが、日本政府はこのことをすでに忘れているのではないか?

 沖縄から米海兵隊が撤退するのは、スービックから米海軍が撤退したことに通じる。
「平和、平和」と唱えていても、南シナ海が「紛争の海」になったように、やがて東シナ海も「紛争の海」になることは目に見えている。鳩山前首相の「友愛の海」なんぞ、夢のまた夢、「金星」にはあるのかもしれないが、地球には存在しない!

 今回逮捕した中国船長以下15名と船体を含め、厳正に処罰しなければ、反捕鯨団体の船長が、いかにも反省したかのような裁判用の演技でうまく退去した様に、日本の司法部門は世界から小ばかにされるだけだろう。
 それでなくとも田中真紀子外務大臣自ら金正男をVIP待遇で「退去」させたし、在韓国の元死刑囚をVIP待遇で招聘した前例がある。今回は、厳正な外交方針で望まなければ、今後益々世界から舐められるだけである。

 今、日本にどんどん入国してきている中には囚人が多いという。彼らには特別扱いで日本へのビザが渡され、たとえ捕まっても日本の警官は中国の「幼稚園の先生」よりも優しく、刑務所に入っても、至れり尽くせりで快適な生活が送れる、といい含められているらしい。

 大体、日本では逮捕された犯人は顔を隠し、人道上保護される特別扱いを受けているのだから、今回の船長もそれをじかに確認し、「強制送還」になった後、国内で如何に日本での犯罪がたやすいかと宣伝して回ることだろうから「密入国者」と「犯罪後継者」は増えるだけ。此の際、徹底的に痛めつけて返す必要がある。


「これが中国の犯罪人取り扱い」


 尤も、この問題に決着を付けるべき「民主丸」も自沈し、スクラップになっている事だろうから、次の首相には毅然とした対応を取ってほしいものである。「毅然」という言葉も知らない方には首相になってほしくないが・・・


 何はともあれ、来月で「上海万博」も終わり、お隣は経済不況に落ち込むだろう。その鬱憤を晴らすのは尖閣が最適であり、人民の不満をそらすには最適である。おまけにこれには台湾も同意すると踏んでいるからである。

 自衛隊各部隊は海保で対処が困難になった場合に備えた「研究」を怠らないようにしておいてほしいと思う。

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