軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

教育勅語の重み

このところ、研究会や雑誌の座談会、私の講演会などで、ブログ更新が遅れてしまった。
30日は島根県神社庁の要請で、出雲市で「領土問題」について講演したが、台風14号の進路に左右され、一時はどうなるかと思ったが、到着が少し遅れただけ、出雲の神々のご加護で順調に行動できた。
出雲市は、昭和44年5月11日に島根半島の槍が崎山山頂に私が殉職していたはずの因縁深い土地だったから、感慨深いものがあった。あれから41年経ったが、小口編隊長は行年32歳のまま、重松、高村と共に山頂に近い「延命地蔵尊」に祭られている。


ところで島根県は、竹島を韓国に不法占拠されているだけに、領土問題には非常に関心が強い土地柄、又、神主さんや議員さんばかりなので、教育問題に重大な関心をお持ちの方が多かった。
2次会の席でも教育問題の意見交換、熱心な議論が続き、禁酒?している私にとってはこれも“神のご加護”であった!
結論は、国家再生のために、「教育勅語」はじめ日本の歴史、武士道精神を見直すこと、で一致したが、たまたま前回のブログには藤岡教授の「共産主義者の潜行教育」について書いたので、戦後の日本人をダメにしたのは「日教組教育である」とする、曽野綾子女史の「流れを変えられない日本」という一文(産経10月29日)と、手元の資料から「教育勅語(訳文つき)」も貼り付けておくことにする。
読めば読むほど戦後日本人が失ったものがここに凝縮しているように思う。

今回の尖閣事件に対する私の考えは、雑誌「正論12月号」「月刊日本12月号」に概略述べたとおりだが、これを契機に「わが国自身」の現状認識と愛国心高揚が必要だと思う。
今の政権では逆行するだけだろうが・・・


昨日は、隊友会入間地区協議会と入間航友会協賛による「尖閣事件を踏まえた、日本の安全保障政策」を討論する「緊急!!安全保障大討論会」に招かれ、“15分間”の基調講演をしてきた。時間が時間だけに、日中安保対話で私が得た「体験談」を紹介しただけだったが、自民党現職議員2人、民主党現職1人、前議員1人の4人が、それぞれ今回の事件を踏まえて持論を展開した。
なかなかいいアイデアでこれが政治家の意見発表の場として定着すれば、少しは国民との接点も広がるのではないか?と思った。議員活動といえば、なんでも集会に顔を出して、稚拙な知識を披露して“票集め”をする傾向が強いが、今後は時間設定を工夫して、パネラーと会場との質疑応答の時間をとるようにしたら面白いだろう。

古希をとっくに過ぎた一老兵の眼から見れば、幹部学校戦略教官時代の「応用研究発表会」を思い出したが、まだ第一回目、若い彼らには「百の政治討論も、一発のミサイル」にはかなわない、ということを肝に銘じてほしい。そして次回からこの討論会が更に充実することを期待したい。


最後に、10月28日にシビックホールで有志が集まって聞いた「暴かれた中国の極秘戦略」の著者、袁紅冰氏の一言。
「日本の政治家は謝罪反省した。しかし本当に反省するなら、全人類のために魂を取り戻して声を上げてほしい。是非日本は武士道精神を取り戻して世界に貢献してほしい。私は中国人として全力を尽くして自由を取り戻したい。魂のないままで行けば屈辱の結果が待っている。是非日本は再び魂を取り戻してほしい」と強く訴えた。


参会者が「日本は何をなすべきだと思うか?」と質問すると、袁氏は「日本人の魂を取り戻すこと。敗戦コンプレックスから立ち直って信義を守る国になってほしい」と言下に答えた。質問者が「そんな抽象的なことではなく、たとえば核を持つとか・・・」と言ったが、
「魂を取り戻すことは根本問題である。これが出来れば他は自然に解決できる」と答えたのだが、参会者の一部は理解できなかったようだ。これが残念ながら戦後日本人の典型なのかもしれない。
袁氏は1952年内モンゴル生まれ、亡命して今はオーストラリアに住む。
彼が日本古来の武士道を尊敬しているところは、日本の国技・大相撲を一身に背負って立っているモンゴル出身力士・白鵬を思い出す。

日本精神はモンゴルに生きているといえるのかもしれない。
 
「日本の武士道精神を立て直していくことを願う」。亡命中国人作家で法学者の袁紅冰氏が10月28日、初めての来日講演のなかで、まもなく日本が直面する危機について警告した。(大紀元時報:写真・呉麗麗)

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