軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

賞味期限切れの普天間移設

2日の産経はトップで普天間移設『V字55メートル南東移動』案を米国に提示すると報じた。すでに15年前に地元にはI字案ではあったが、この地に一部埋め立て案ができていた。
あれから15年、この時生まれた子は中学卒業を迎えている!
世界情勢は急変しているから、この移設案はすでに『賞味期限切れ』というべきだろう。


3月から、米軍の極東戦略が大きく変わるだろう、という情報が届いた。

今朝の産経には、リビア情勢を巡ってゲーツ長官とマレン統参議長が会見している記事が出たが、「中東に展開している原子力空母2隻に続き、強襲揚陸艦と輸送揚陸艦、さらに海兵隊員400人を地中海に派遣した」と語っている。


リビアは、EUの“柔らかい下腹”である。NATO各国の意思統一は困難だろうが、情勢によっては火を噴きかねない。そうなるとアフガン情勢にも危険信号が付く。
二人が提言した4・7万人の兵員削減と5兆円の予算削減は既定通りだから、さすがの米国といえども限られた戦力では手が出せまい。中東をとるか、アジアをとるかだが、もちろん切り捨てるならアジアだろう。
3月にゲーツ長官もマレン議長も交代するらしいが、ゲーツ長官の後任はミッシェル・フロノイ次官、マレン議長の後任は海兵隊の鬼将軍・カートライト大将が有力視されているという。現実派の女性長官と鬼将軍、このコンビが「うじうじした同盟国」日本にどう対応するか、極めて興味深い。
最悪の場合には、沖縄から海兵隊を引き上げるか基地を削減するという案を米側から持ち出す可能性さえある。


ロシアは口先だけで何もできない「うじうじした」弱虫日本の虚をついて、北方領土にミサイルを配備するという。友好国?韓国はすでに竹島を要塞化している。
そして6月17日には、中・台反日連合が、尖閣諸島に「民間海軍」を送り出し、領土問題の存在を世界にPRするという。
そのころ民主党はつぶれる“らしい”が、“うじうじ議員”らが束になっても彼らに太刀打ちできないだろうし、V字滑走路に地元が合意しても、完成した時には中国空軍が乗り込んできたりして…


タイミングよく?日米関係を憂える著書が届いた。著者の飯柴氏は元アメリカ陸軍大尉であるから説得力に富む。
他方、「テーミス」には「標的の日本はまるで無関心=中国のステルス機&ロシア揚陸艦が狙う」という特集で取材を受けたが、中国問題についていいレポートが載っている。


3月3日、今日は花祭りだが、私にとっては“鼻”祭り、憂鬱な季節が到来した。
ここまで政治が腐ったら、若者たちに将来を期待するほかない。
夜は「防衛漫談」の収録、5日夜は、都内で『兵法研究会』主催の講演会、こちらは「日本防衛漫談」で、若者たちに私の若かりし頃の論文の説明をする予定。
ただし、抱腹絶倒といくかどうか…


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