軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

危うくなった『野望と謀略の90年』

共産党創設90年を迎えた中国が、江沢民・前国家主席の死をめぐり分裂の危機に陥っているようだ。香港亜視(TV)が6日夜のニュース速報で、江沢民・前主席(84)が「6日午後に病死した」と報じたが、夜9時半に予定されていた江沢民死去特別番組は一転して「当局からの確認が取れなかった」として放送中止になったことが世界中に波紋を呼んでいるのである。


≪死亡を伝える香港TV=インターネットから



他の、例えば中国山東省のニュースサイトも6日に江沢民氏の死を報じたが、7日になってサイトが閉鎖されている。
他方、江沢民氏が入院している(とされる)北京の解放軍総病院(301病院)では「周辺が一時通行禁止となり、警察車両を先頭に、20台の軍用車両が病院に入った」という目撃情報が流れている。

≪入院中とされる301病院=インターネットから≫


「そのような情報はない」と北京政府は躍起になってこれを否定しているようだが、インターネットの世界は完全封鎖することはできないから、いかにうまく幕引きするかで大変なことだろう。
7日午後になって「複数の権威筋が『全くのうわさだ』と否定した」と新華社通信が英文で報じたが、ならば堂々とその根拠を示すべきだが、それができない以上、うわさは本物として定着するだろう。

面白いのは≪「江沢民」「心筋梗塞」「総書記」「301(病院)」「江」「ガマガエル(江のあだ名)」「3つの代表(江の理論)」などの言葉がミニブログで「敏感語」となってブロック≫されていても、逆にネットユーザーらが「心待ちにしている」とか、「え、まだ生きてるの?」「(死んだら)爆竹を鳴らして祝おう」といったコメントが海外の中国語サイトでは飛び交っているというから、何とも気の毒な指導者である。


≪香港では6日に江氏の訃報がテレビで流れると、一部の市民が、中国政府の香港駐在事務所前に駆けつけ、シャンパンを開けて江氏の死を祝った。また、香港誌『開放』の蔡咏梅編集長は本紙の取材に、江氏の訃報を聞いて、「みんな声をあげて笑った」と明かす。「人の死は普通、みな同情するが、しかし江の死、独裁者の死は、みな喜んでいる」。蔡氏はさらに「たとえまだ生きているとしても、彼の政治生命はすでに終わっている」と話した。

 在米中国人コラムニストの章天亮氏は、江沢民の死に鳴らす爆竹を中国全土に響かせることは、江に弾圧・迫害された多くの民衆に力を与えることにつながり、共産党政権への軽蔑と反抗を表すことになる、と述べた(大紀元時報)≫とも伝えられているから、彼がいかに人民に人気がなかったかを示している。


日中安保対話で訪中した折、現地で江沢民氏の重病説(睾丸ガン)を聞いたが、その後も生存しているというので、「漢方薬は効きますね〜」と言ったところ、「いや、効いてるのはコウガン剤でしょう」と返された事を思い出す。


会議の席で彼の訪日が失敗だった原因を聞かれた私は「宮中での無礼な発言」に日本国民は激怒したことを挙げ、さらに個人的には「人相と教養に問題がある。あれじゃ13億の人民がかわいそうだ」と付け加えた。


上海での会議の休憩時にこのことを話して、「言い過ぎたかな?」と研究員に言うと「いやいや」と否定しつつ、「中国に3つの汚いものがあります。一つは李鵬の字、2つ目は江沢民の顔、3つ目は朱鎔基の眉毛」と言い、更に「人民の間でこんな話があります」と次のような話を教えてくれた。


江沢民李鵬と朱鎔基、それに小学生の4人が飛行機で飛んでいました。飛行機が故障して墜落することになりましたが落下傘は3つしかありません。
江沢民はわしは主席だから死ぬわけにはいかない」、李鵬も「副主席だから…」と言って飛び降りました。朱鎔基は落下傘を小学生に渡して「君は若いからこれをつけて飛び降りなさい」と言うと小学生は「僕も落下傘を持っている」と言います。「どうして?」と朱鎔基が聞くと小学生はこう言いました。
「前のおじさんが僕のランドセルを背負って飛び降りたのです」≫

この話のオチはランドセルを背負って飛び降りたおじさんの固有名詞が不明なこと」で、そこが大国!いくら聞いても教えてくれなかったが、脇から≪朱鎔基だけは信頼されているという話です≫とささやかれた。

インターネット上で「シャンパンを開けて江氏の死を祝った」と言われるのもわかるような気がするが、それはともかく、9人の中央委員の内、胡錦濤温家宝以外は皆江沢民派だというから、今後の党の運営が非常に気がかりになる。
ただでさえ、全世界で起きている民主化運動の激化(ジャスミン革命)は、党にとって恐怖なのである。
「7000万人(それも減りつつある)の共産党員による一党独裁」が、「4億5000万のネットユーザーの力」とどう戦う気か?

国務院を牛耳る温家宝のパフォーマンス?が時たま話題になるが、中国共産党の“中枢”である中南海も変化してきており、「9人の巨頭(中央政治局常務委員)は、その擁する権力を使いながらも、各人がそれぞれ思い思いのことをやっている」と言われ、異分子に対する鎮圧の強化を図る政治法律部門は周永康が独占、極左路線を死守する宣伝部門は李長春が、反欧米化を唱える人民代表大会は呉邦国が管理し、賈慶林が主導する政治協商会議は「利益の山分けに憂き身をやつしている」という。

魚は頭から腐るといわれるが、創設90年を迎えた中国共産党には腐臭が漂い始めたらしい。

≪特集:野望と謀略の90年=そろそろ終焉か?≫


それはそうとして、問題はわが国の方だが、ここも大臣は皆バラバラの方を向いていて、閣内不統一は中南海にそっくりである。頭が腐っている証拠であろう。

13億の大暴発…など、考えただけで気が滅入る話。陸地が接していないだけまだましだが、多くの大陸関連企業関係者が混乱発生時に無事に引き揚げてこられるのかどうか、まさか自衛隊に来てくれとは言えまいし…。
復興省とともに「復員省」を準備しておいた方がいいのではないか?と心配になる。

連日の猛暑、節電中だから上半身裸で書いているが、皆様もどうか熱中症にならないよう、ご自愛あれ!

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