軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

“報復”という言葉を忘れた日本人

特定失踪者問題調査会の荒木氏が、≪報復≫という言葉を忘れていた、として拉致問題での≪政府の方針は「生存している被害者の帰国と実行犯の処罰」ですが、では北朝鮮で亡くなった人はどうするのか。北朝鮮に拉致される途中で殺害された人についてはどうなるのか、まさか北朝鮮で処罰するのを待っているわけではないでしょう。要は全く考慮の対処になっていないということです。

 現実には「やられたら相応の被害を負わせる」という威圧がなければ今後も拉致は続くでしょうし、他の国からやられるかも知れません。日本のような海岸線の長い国では海上からの浸透はいくらでもできます。水際で抑止することはできません。

 私たち自身を守る方法はただ一つ、やられたら報復するということです。本当の意味で日本の平和、国民の安全を守る覚悟があるのかどうか、議論をしながら我が身を振り返った年末年始でした≫と書いている。

「お人よし日本人」は、すべての問題は“お話し合い”で解決できると無理に信じ込まされているから、決して「力の行使」を認めようとはしない。

軍事でいう≪抑止力≫とは「相手の行動を抑止するもの」という意味であり、それには「攻撃的対抗手段を持ち、敵の攻撃に対しては予想以上の出血を強要する」ことによって「差し違えの覚悟」をさせるものである。冷戦時代にはやった「相互確証破壊の法側」に基づく「戦略核抑止力」などがその好例だろう。


そこで核戦力を保有する諸外国に取り囲まれた我が国も「核武装すべし!」という声が上がるのだが、その際忘れていけないことは、敵の核攻撃に対しては≪必ず核で報復する≫という強い決意である。


福島原発事故であれほどの拒否反応を示すわが国民(一部?)に、その決意が感じ取れないから、私はあえて慎重論を取るものだが、その他にも、通常戦力である自衛隊の武力さえ発動する気がない、恐るべき去勢?政治屋たちがこの国を支配しているのだから、彼らに「核の発射キー」を預けることに悲観的なのである。

日本海で起きた北朝鮮の“不審船事件”に出動した海自は、爆弾を命中させるな!とトップにゲンメイされて、その指示通り「わざと外す」のに苦労した。


「世界トップクラスの新戦車も次期FX;F35も揃えるだけなら単なる高価なプラモデルか?…=インターネットから」


警察官がだらしなくなったのは、拳銃使用を制限されているからで、特に「アジア系外国人」犯罪者たちは、日本の警察官を小ばかにしている。いや、彼らばかりか、暴走行為を繰り返す愚かな“バカ者たち”も、「おいこらっ!」としょっ引かれることはないから、任務遂行中の警官に対して罵詈雑言を浴びせて恥じない。

警官の場合は≪報復≫ではなく、公務執行行為だが、下手に拳銃を抜くと「人権弁護士」に絡まれて、メディアから誹謗中傷されるから、警察上層部は戦々恐々としている…
どうしてこうなったのか?

今朝の産経新聞にいいヒントがあった。
オリンパスは10日、巨額損失隠し問題にからんで歴代経営陣の責任の有無を調べていた「取締役責任調査委員会」が提出した調査報告書を開示した。報告書は高山修一社長ら現職の取締役6人を含む計19人の責任を認定し、会社に与えた損害額を最大859億円とした。…オリンパスは支払い可能額などを勘案し、8日付で東京地裁に連帯債務として36億1000万円の損害賠償を求める訴えを起こした≫というのである。そして「菊川剛前会長兼社長と山田秀雄前監査役がもっとも責任が重かったと認定して36億1000万円。森久志前副社長は28億1000万円、菊川氏以前に社長を務めた下山敏郎氏と岸本正寿氏にもそれぞれ10億円の賠償を求めた」というのだが、当然だろう。徹底して彼らの責任を追及し、償いをさせるべきである。


今日は3・11からちょうど10か月目にあたる。あの震災で引き起こされた福島原発事故では、未だに多くの国民が不自由な生活を強いられている。この責任は誰がとるべきか?


事故発生時の一番重要な時に、現場視察を強行して処置を遅らせて被害を拡大したヒステリー男は、今やのうのうと良い生活をしていて、次は勲一等授与を待っているのじゃないか?

福島県知事は、責任追及の手を緩めてはなるまい。オリンパスのように、徹底的に彼らの責任を追及しなければ、再び同種事故が起きるであろう。とにかく責任をとる必要がなければ、初めからいい政治をするはずがないではないか!


戦後日本人は、大東亜戦争の反省を忘れ、節々における責任を追及することを省いた。そればかりか、日米間の「最後通牒」を、出先大使館員の不手際で遅延させ、ルーズベルトが望んだ以上の「スニークアタック」となって米国民の士気を高めることに貢献した。

「文書手交前に攻撃=米国民の反日感情に火をつけた!


そんな無責任な彼らのその後はどうなったか?
時の吉田首相は一応調査を始めたが下野したため曖昧模糊となり、その後の調査も極めて不透明で終わったが、国民が食うや食わずで関心が薄れていたことをいいことに、こともあろうに当事者たちは大使や事務次官に大出世している。わが国では無責任者が出世するのである。


こんな国家的無責任体制が、真面目に一隅を照らしてきた国民のやる気を失わせたのである。将に我が国の実態は、パスカルが言った「力なき正義は無効」の象徴であり、「正義なき力による圧制」下にある。悪人が出世していい思いをし、善人が税金を毟り取られて苦しむ…。時代劇の悪代官と百姓の世界…。劇では[素浪人]が虐げられた百姓たちに代って報復するのだが…


拉致問題も、30数年前にその端緒はあったのだが、報道されていたにもかかわらず誰かがこれを「抹殺」した。北朝鮮と深い関係にあった連中が…
彼らを公衆の目前に引き出して≪報復≫しなければ、決してこの問題は進展しないだろう。


≪この方々は今どうしている?=SAPIOなどから≫


昨年秋、米国でも1%の富裕層に対して、99%の庶民が立ち上がった。これも一種の≪報復?≫と言える。
さて、≪報復≫という言葉にやっと気が付いた、荒木氏はじめ一部の日本人達の今年の活動に期待がもてそうである。

「ニューヨークのデモ隊=インターネットから」

「これも報復=ムッソリーニの処刑」


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