中国では「二匹のトラは同じ山に住めない」という。秋の中国の18全、米国の大統領選を控えて、世界支配をたくらむ“二匹のトラ”が動きだした。
産経新聞から引用しよう。
≪【北京=川越一】中国国営新華社通信によると、13日から米国を公式訪問する習近平国家副主席は7日、バイデン米副大統領と電話会談し、胡錦濤国家主席とオバマ米大統領の間で交わされた相互尊重、相互利益の共通認識を踏襲し、協力パートナーシップ関係を推進していく姿勢を示した。
習氏は「同舟共済(互いに力を合わせて難関を切り抜けること)を堅持し、協調や協力を強化するという積極的なシグナルを対外的に発信することを期待する」と発言。訪米中は各界の人々と接触し、両国民の相互理解と友好の促進につなげたい考えを強調した。
米側は中国の次期国家主席に就任することが確実な習氏の訪米を重視。会談を通じて、習氏の対米戦略を見極める構えだが、米中間には、貿易摩擦の是正や人民元相場の切り上げ、イランやシリアに対する姿勢など、立場を異にする案件が山積している。
バイデン氏は「米中関係は両国のみならず、世界の平和、発展に重大な意味を持つ」と牽制(けんせい)。今回の訪問が単なる友好促進の旅に終わるのか、問題解決につながる具体的な成果を得られるのかが注目される。≫
今のところ、アジアのトラは控えめ?である。その裏には猛烈な権力闘争があるからで、その一つはこれである。
≪米国務省のヌランド報道官は8日の記者会見で、中国重慶市の王立軍副市長が6日、四川省成都の米総領事館を訪れて館員と面会したことを明らかにした。亡命準備との見方も出ているが、報道官は訪問目的について「答えられない」とした。
報道官は、王氏が面会後に「自分の意志で総領事館を出た」と述べ、その後の王氏の状況は不明としている。
王氏は重慶市トップの薄煕来共産党同市委員会書記の腹心で、同市公安局長として暴力団一掃キャンペーンに取り組んでいたが、今月初めに公安局長職を解任された。重慶市は、王氏が体調不良のため休暇を取得中と発表している。(共同)≫
この動きについて、ジャーナリストの宮崎正弘氏は「習近平訪米直前のタイミングで仕組まれた」ものだとして次の様に分析する。
≪ウォールストリート・ジャーナルは「習近平の訪米直前に、政治スタイルのまったく異なる太子党の薄煕来がポピュリズム重視の新しい政治スタイルで重慶市民の圧倒的支持をえていることに何らかの関係がある」と分析した(同紙、2月9日)。
同じ日に明るみに出た報道は江沢民の父親の日本特務機関協力の過去をあばいた歴史学者の呂加平が、昨秋に「国家政権転覆扇動罪」で懲役十年の判決が秘密裁判で出され服役しているという事実だった。
習近平が次期総書記兼国家主席に確実視されるのも江沢民派が推挙し、上海派と太子党が連合した人事抗争の結果である。そして習は訪米の最終準備にはいった≫
二匹のトラは、表面上(立場上?)穏やかに見えるが、やがて凄まじい取っ組み合いをするだろう。さて、どちらが相手を倒すのか?
それに比べて70年前は「列強」の中の一国であったわが大日本帝国は、今や“劣等国”に落ちぶれて、アジア諸国からも見放された。例えばこうである。
≪北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、田中直紀防衛相が安保問題に関する知識不足を批判されていることを報道、「日本防衛相・田中の無知がさらけ出され、物笑いの種になっている」とやゆした。
同通信は田中氏が1日の衆院予算委員会で、米国防総省が掲げた海空両軍の統合運用構想「エアシーバトル構想」に関し「理解しているところではない」と述べたことなどを紹介。日本のメディアが「またしても知識不足をさらけ出す」などと報じていると伝えた。(共同)≫
≪答弁中の田中防衛相:産経から≫
国内ではこうである。
≪9日の衆院予算委員会の開会前のひとコマ。せっせと答弁席にある机を移動しているのは、野田佳彦首相(54)と岡田克也副総理(58)だ。
衆院第1委員室ではレイアウト変更により答弁の席と閣僚席の間が狭くなったため、これでは答弁者が入れないと机を少し前に動かしたわけ。2人は「絶妙な距離!」と自画自賛して(?)目の前の議員を笑顔で指差し、一瞬場が和んだ。(サンケイスポーツ)≫
≪せっせと答弁席にある机を移動している野田首相と岡田副総理(撮影・酒巻俊介)≫
世は全て事もなし!
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