軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

“官製デモ”は規制されたが…

北京のデモは規制され、日本大使館では後始末に入ったという。
整斉と収束したのは、彼らが「公人」だったからである。

大紀元時報から≫

≪中国警察「反日はこっち!領事館までバスで送る」 外務省「自発的行為」と強調≫
大紀元日本9月19日】9月18日。満州事変の発端となった柳条湖事件から81年目の日だ。すでに中国各地に燃え広がった反日デモはこの日、引き続き各地で行われた。ネットユーザーらが公開したデモに関する情報が、デモの組織性を浮き彫りにしている。

 上海の日本領事館前にいたネットユーザー「永不停息的双色球」はミニブログで18日の現場の様子を伝えた。「警察は集まった人を効率よく日本領事館のある古北行きの貸切バスに誘導した。(集合場所では)プラカードを掲げたりスローガンを叫んだり立ち止まったりしてはいけない。バスにはさっさと乗らないと取り残される。見物したら殴られる。警察は拡声器で『反日はこっち!領事館までバスで送る』と呼びかけていた」

 深セン市の「花総去了金箍棒」は抗議デモの呼び掛けでデモに参加。「デモに参加すれば食事も出るし、飲み物も出る。国旗、横断幕、のぼり、プラカードが配られる。スローガンや注意事項を教えてくれる人もいる。行進隊はグループに分けられ、そのリーダー役も決まっていた」

 「記者劉向南」は書き込みと同時に写真も投稿した。「退役兵士が来た!大学生らは『毛主席(毛沢東)は日本人を追い出した。今も毛主席の戦士が頼りだ』と声高々。私は彼らに聞いた。毛主席はいつ抗日した? あの時、毛主席は延安(共産党の革命聖地)で子作りしたり、アヘンを育てたりしてたんじゃないか? 大学生は黙った。兵士らは『私たちは何も知らない。上の人に来るようにと言われたから来た』」


「日本が中国の『自治区』になる」の著者、坂東忠信氏は元警察官だから、プロらしくブログで面白く解説している。
「公人」らしく、列を組んで走り出すとついつい足がそろっているところが滑稽である!(2枚目)


≪列中の人物を分析したショット:ネット写真から≫


これが「権力闘争」の一環だったことは明白だが、太子党政権下で昇進したがっている軍人たちにとっては、もう少し手柄を立てないと、昇進の機会を失いかねない。
そこで尖閣周辺に、まず「公船」16隻を投入しているが、接続水域では、漁船も操業しているという。
生活苦の漁民たちは「デモ」より漁獲、しかし、燃料を分けてもらっているから痛しかゆし。
できたらこのまま帰国したいというのが本音だろう。そこでかなりの「便衣兵」が活動しているようだが、やはり今回のデモで先陣を切ったのは前掲のように「彼ら」だったことが明らかになっている。


ところで、「今年2月に米総領事館に駆け込み、職権乱用や収賄の罪で起訴された重慶市前副市長の王立軍被告の初公判が17日、18日に成都市中級人民法院(地裁)で行われた」が、彼は共産党幹部の不祥事の証拠を米側に提供しただろうといわれている。

法輪功犠牲者たちの実演=米国にて:ネット写真から≫


それに関連したのかどうか、「中国で最大規模の生体臓器売買が発覚」したが、一枚かんでいたのは何と「解放軍病院」だったという。
これも大紀元情報だが、
≪中国でこれまで最大規模の不法臓器売買事件の訴訟が始まっている。10日に出版された『財経』誌の報道によれば、同案件は51個の生体腎臓移植にかかわっており、金額は1000万元(約1億2000万円)以上に上るという。起訴された16人の容疑者の中には元締めやブローカー、医療関係者が含まれており、北京解放軍304病院泌尿科と山東地方裁判所の関与も報じられている≫という。

米国でも問題になっていて、中国の臓器奪取問題「臓器狩り」について公聴会が開かれ、「殺害された法輪功学習者は6万人を数える」とされ、「中国共産党が臓器奪取の目的で何万人もの囚人を殺害していることが事実ならば『人道に反する罪』どころではない」と注目されている。中国は、お家の事情で、政権がうまく交代して動き出すまではとにかく米国を怒らせたくないはずだ。


そこで「弱い日本」をやり玉に挙げて、国際的関心を尖閣に向けさせているのだが、何と、民主党政権までが、どさくさに紛れて「人権救済法案」を閣議決定してしまった。

メディアは意図的?に「原発問題」に焦点を当てて、国民の目から隠そうとしてる。正体はゲバ学生であり“外人部隊”で構成される現政権は、とうとう最後っ屁を食らわして逃げ出そうとしている。

彼らも中南海と同じく、「日本人」なんてどうでもいいのだ。


さて、こんな政情不安を一気に解消するのは、尖閣に不法上陸せんとしている彼らを“撃退”することだ。2度と尖閣に来れないようにする。そうすれば竹島北方領土もいい方向へ動く可能性がある。


上海のデモ隊は「公安はなぜ小日本人の店を守るのか!」と息巻いていて、もともと便衣隊の警官たちは、職場放棄しかねないという。
だから日本人はこの際日本に引き上げるのがよい。そうすれば職場を失う人民が、政府に抗議する。
米国企業は、大使の車が乱暴されたので、この国を見限り撤退を模索しているという。それに気が付いた中国政府は、急いで米国には謝罪したというのだが、確かに動きはそうである。
今、中国政府に取って困るのは、外国企業が撤退することである。これ以上経済が混乱しては、人民の非難は中南海に集まる。

人間としての人格構成時期を文化大革命という騒乱時代に過ごした習近平さんたちには対処不能だろう。


ところが今度は台湾の国民党が、軍の車に「尖閣は中国の領土」と書いて、22日に漁船団で尖閣に向かうといっているらしい。
ここも、国民党時代から“強いもの”にはへつらう癖がある。


当然海自も空自も、海保の後ろ盾として、警戒態勢を敷いていることと思うが、初動が大切。
北朝鮮の不審船を爆沈させたように、厳然たる阻止行動をとることである。
16年前に、国民党元兵士らの侵攻計画に対して、厳重な「防空体制」をとらせた私としては、いざ鎌倉、もう一度現役復帰したいものだが、マア、若くて健全な後輩たちの作戦行動に期待している。


≪中国公船上空を警戒飛行するわがP-3C(ハープーンミサイルは搭載していないようだが…)=産経から≫



余談だが、今朝の「正論」欄に、古田博司筑波大学大学院教授が「由々しき国家群に囲まれている日本」と題して、
≪…今回、東アジア諸国の一連の政治行動により、われわれの日本が人さらい(北朝鮮)、島ドロボウ(韓国)、海盗っ人(中国)という由々しき国家群に囲まれていることが、国民にはいよいよ明らかになったことと思われる≫と書いている。

お人よし日本人には、この現実を自覚してぜひ目を覚ましてほしいと思う。

古田教授は、彼らは「対日戦勝」の幻影を求めているにすぎず、「これらの諸国は、自己絶対正義の中華思想のうえに、ナショナリズムが重層的に乗っている。ゆえに、中世では彼らから見て辺境であった日本の繁栄を、中華という視点から眺めて、永遠にこころよく思わない。ナショナリズム反日という形をとって伝統の地層から噴き上げるのである」「戦後の独立にも問題があった。日本軍と戦わずして米国に解放してもらった国(韓国)、少しゲリラ戦をしたものの大負けして、ソ連の傀儡にしてもらった国(北朝鮮)、別の連中が日本軍と戦っている間に山で英気を養い、戦後、前に戦っていた人々を追い出して独立した国(中国)である。

 これら諸国は、日本に戦勝したという偽史なしには国民の物語が作れない。これからも、絶えず日本と戦っていると国民にアピールするために、日本の主権を侵し、侵略をし続けることであろうと、かつて私はここに書き記した(09年5月8日付の正論欄「恥ずかしい国に住んでいないか」)。
 戦後日本では、韓国や中国は日本の侵略のために被害を被った、だから、日本の「悪」に対し、韓国や中国は「正義」だという単純な「善悪二項対立」の構図を左派知識人たちが広めた。日本が「2メートル級の悪」ならば、中国のチベット侵略は「1メートルくらいの悪」なのだ…」とアジア近隣諸国に媚びる『知識人たち』を批判したが全く同感である。


たまたま【40×40】欄に笹幸恵女史が、「近現代史をまず学べ」として、学生はそれなりに勉強してきたというが、それは「ヒロシマ、オキナワのみで、海外で日本軍が戦ったことなど想像もしていない。教育が悪いと批判するのは簡単だが、今のオトナでさえ、どれだけ戦争の歴史を知っているのか…」と書いている。


実は11月頃を目とに、この消された戦後史を、若者向けにまとめて「アジアの戦争(仮題)」として出版するため、先週脱稿したところである。

8月15日の「終戦記念日」を海外で迎えた日本軍や邦人たちにとっては、この日はじつは「アジアの植民地解放戦争開戦日だったのだ」という趣旨だが、そこには、本土で終戦を迎えたわれわれとは異なった悲劇があったことを知ってほしいと思ったのである。

私の個人的意見では、残留日本(軍)人は、白人による植民地解放に命を懸け、昭和50年4月30日のサイゴン陥落でもって、大東亜戦争の聖旨を全うし、アジア諸国を解放したと思っているのだが、残念なことにそのような偉大な貢献をしたわが同胞の功績を黙殺したばかりか、自らが米国の植民地に甘んじていないか?というのが趣旨である。もっともアジアを支配していた白人たちに取っては腹立たしいことだったろうから、この事実を抹殺するため「太平洋戦争」と言い換えた。戦後はこの計略にはまって、「大東亜戦争」と表現しないマスコミや教科書の落とし穴を、跡を継ぐ青年たちに知ってほしいのだが、さて、ヒロシマ、オキナワしか知らない彼らに分かってもらえるかどうか…


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演 題:「雫石(しずくいし)事件の真相を語る」

日 時:平成24年9月22日(土)
    12:30開場、13:00開演(15:30終了予定)

場 所:靖国会館 2階 田安の間
    (東西線半蔵門線、都営新宿線九段下駅1番出口)

講 師:佐藤 守(日本兵法研究会顧問・元南西航空混成団司令・元空将)

参加費:1,000円 (会員は500円、高校生以下無料)

お申込:MAIL info@heiho-ken.sakura.ne.jp
    FAX 03-3389-6278
    ※ 件名「国防講座」にて、ご連絡ください。
    なお、事前申込みがなくても当日、受付けます。

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