軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

来年の中国の動きは??

多量の資料を紹介した「大東亜戦争〜」の初版発売日は12月8日である。同期から「なかなかやる〜」とメールが来たが、これは出版社が意図的に決めたもの。
今朝も旧陸軍の大先輩から読み終わった感想の電話が来たが、「8月15日以降の歴史は完全に消去されていることを思い知った」と言われた。
そして「多くの仲間がアジアの独立の為に散華していったが、彼らは靖国に祭られていない…」と無念そうだった。

何はともあれ、祖国とアジア民族解放のために殉じた多くの日本人に心から感謝の誠をささげたい。同時に彼らの偉業を若い方々に知ってもらいたいと思う。


次は来年のアジアの動きについて、私のわずかな体験を含めてまとめている最中なのだが、岡目八目で見ても大陸は長くは持たない気がする。
その混乱は来年春ごろじゃないかな〜?と感じているのだが、そうなると、文革であまり勉強していない将軍に率いられた解放軍の動きが気にかかる。


そこで面白い体験話を書いておこう。もちろん私の勝手な推測である。


退官後すぐに北京を訪問した時、郊外の中国空軍博物館で腰が抜けるほど(でもなかったが)驚いたことがあった。

それは地下壕に並べられた大戦時の航空機もさるものながら、延々と続く誘導路上に並べられたMIG-17、19などを、「これは有事に使うのだ!」と得意になって軍幹部が説明したことであった。
当時この種の旧式機を3000機もっていると得意だったが、飛べる機体はほとんどなかった。確かにパンクしたり、キャノピーが割れている機体はなかったが…


≪大戦中に鹵獲した軍用機など≫

≪長大な地下壕の出口≫

≪両端に並んでいるMIG17,19は「現用機」としてカウント!≫


いったい誰がこれを整備し、操縦しているのか?補給はどうか?などを考察するとありえないものだったが、解放軍はもともと土民軍だ。

無知ほど恐ろしいものはない、と痛感したものだ。


ところで、かの国の経済は過去温家宝首相が「保八」を言明したにもかかわらず、今やその限界を切ってしまい、株価も急落、失業者があふれだしている。
山東大学研究所と討論した時、「温家宝首相が『保八』にこだわるのは、貴国の成長率が8%を切ると、新卒学生の就職が不可能になるから、彼らのような学識ある若者が路頭に迷う。その結果政府に対する過激なデモが頻発し共産党政権が危うくなることを恐れているからだろう」と問うと、すかさず代表の教授が言い訳したが、それを聞いている若手学者の表情には“軽蔑”している雰囲気があった。

私はこれでこの国は経済が低迷し始めていると感じ、どんなことがあっても成長率「8%」という目標を切ったとは「統計上」公表しないだろうと推測した。確かこの年の数字は「8・2%」と公表したと思う。その2年後は、とうとう保8を切り、7・9%?程度だと公表したと思う。

この国の統計数字は信頼できないといわれているが、さすがに8%を切った数字を出さざるをえなかったのは、GDPの伸び率がはるかにそれ以下だったからだろうと私は勝手に推察していた。その結果が就職できない学生たち「蟻族」の激増である。


そんな問題は経済専門家に任せるとして、軍事的にもいかがわしいことが多い。つい先日広東省汕頭市で中国軍の殲7戦闘機が市街地に墜落し、4人が重軽傷を負ったが、パイロットは脱出したと中国メディアが報じた。殲7戦闘機は旧ソ連のミグ21をベースに空軍用に改造したもので、海軍用は殲8と呼称されている。
しかしこの機体は1960年代から約2500機が作られたもので、2006年に製造中止になっている。情報によると毎年よく落ちているそうで、国産の殲10戦闘機も同じくらいの事故率だという。

いつだったか忘れたが、この新鋭機が墜落した際、地上の被害を避けようとパイロットが懸命に操縦して回避した、と解放軍報で大々的に宣伝されて彼は英雄になった事があったが、彼はその後友人に「実はベイルアウトできなかったのだ」といったらしい。

そのことをある者に確認したら「飛び出そうとしても窓?が開かなかったので、パイロットは窓を開けようと何度もトライ、その動きが、地上からみていると上がったり下りたりしていただけだ」そうで、それを政府が「美談にしたのさ」とにべもなかったから笑ってしまった。

つまり「ベイルアウトできなかった」だけだというのである。脱出装置はついているのかしらん?といったのだが、入間基地で墜落したT33はまぎれもなく人家を避けようとして脱出が遅れて殉職したのである…


飛行訓練時間が非常に少ない彼らにとっては、非常事態時に最後の手段であるべき装置が「限定されている」のは本当にお気の毒だが、パイロットが脱出にてこずっているのを「美談」にして英雄に仕立て上げるやり方は見事だ!


ところが習近平主席は、人民解放軍の実力を知っていて、懸命に訓練をさせようとしているという。
その手始めとして福建省水門に新空軍基地を増設し、空軍パイロットの「急速錬成」を始めているらしく、基地には各種戦闘機が集められているそうだ。
新鋭!殲10戦闘機もすでに配備されたらしいが人民は不安だ!というから面白い。
今度落ちたら、基地に対して沖縄のように『大規模デモ』が起きるのじゃなかろうか?


海軍に対しては、練度向上を兼ねて尖閣周辺海域に進出するよう厳命し、「わが軍は弱いから毎日訓練せよ」と言ったらしい。


そんな諸情報を推察すると、政権交代したはずの共産党内部の暗闘は、いまだに激烈に続いていて、勢力を失ったと思われている江沢民派の抵抗は凄まじいらしい。

逮捕されている薄キライは、裁判回避のために頑強に“断食”を実行中であり、その反撃目標になっているのが温家宝元首相だという。
特にニュヨークに住む中国人たちが先兵になって行動しているようで暗殺事件も起きかねないらしい。
なぜそれほど温家宝が狙われるのか?
それは四川省地震発生時に、温首相はいち早く現場に駆けつけたが、軍の出動は1日遅れたので彼が軍を叱責したことがあったが、その時の恨みを軍に買っているからだという。

「温首相暗殺なんてまさか」というと、「友人」は、「フェラーリで激突死した○○の息子は暗殺よ」と平然と言ったから驚いた。


≪亡霊はいつまでも付きまとう?≫


≪さて、安定は得られるのか?≫
何とも執念深い人種だが、未だにありもしなかった南京大虐殺をいうのだからさもありなんと思う。
身内をそこまで執拗に「追い詰めて抹殺する民族」だとすれば、とんでもないお隣さんを持ったものだ!

それなのに「友好」が可能だと信じている方々が、わが政財界に多いのは信じられない。

上海派、共青同派、太子党派の3派争いも、終末期に入りそうで、いずれ文革の影響を受けて、その時の恨みを抱いたグループが、新しい派閥を形成するのだろう。
その時わが政府はどう対応するか?

2012年危機の本当の結末は、来年3〜4月以降になると予想されるが、それに備えるための頼りがいある政府を確立するためには、16日の総選挙がまさに【天王山】である、と自覚すべきである。

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