軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

中国で軍と警察が“武闘”か?

今入った中国情報だが、山東省済南戦区で、軍と警察が対峙し、暴動まがいの事件が起きているという。

事の発端は、済南戦区内の土地を警察が勝手に使用していて返還しないことだそうで、抗議した軍幹部(一部に軍が経営する会社の役員という説もある)を警察が拘束したらしい。

ところがそれに怒った軍が出動して、警察はじめ政府関連ビルを包囲するという≪大事件≫に発展した。

日産が現地製造している軍用車両、約50台が出動、警察はじめ政府関連ビルを包囲したので騒然としたようだが、これを見た人民は、「軍はこんなことしてる暇があれば、尖閣を占領しに行け!」と言っているというから穏やかじゃない。


結局軍が警察を打ち負かし、拘束された軍幹部を収容したので一応落着したようだが、しこりは大きいだろう。


武装警察」は、江沢民が退役軍人を集めて組織したもので、一時は本物の軍隊よりも装備が優れていて、一人っ子に服装も人気があったといわれていた。

軍隊に大事な一人っ子が入れば殺されるが、武装警察なら安心だ、と言われていたものだが、胡錦濤は数段階に分けて軍人の給料を倍増したので、軍も人気を取り戻しつつある、と現地では言われていた。
だから私は、これを聞いた瞬間、江沢民派(武装警察)と胡錦濤派(軍)との権力闘争の延長か?と思ったのだが、やはりこの事件に関して中南海は一切無言だという。
一部では、習近平指導力に疑問符が付く、というインターネット上の論評もあり、いよいよこの国の今後は油断ならない状況にあるといえそうだ。なにしろ群雄割拠して国収まらずというのがこの国の歴史である。


日中安保対話を継続していたころ、北京でも上海でも、地方政府は中央政府の言うことを全く聞かない、と高級幹部が嘆いていたし、現在も、特に軍部の「シビリアンコントロール」ができないといわれて久しい。軍は政府に忠誠を誓っていないらしい。

共産党」の軍隊がこれじゃ先はない。
さらに今回の人事で、軍幹部は相当な不満を持っているというから、この種事件は続発するのではないか?


共産党という組織自体が、「銃によって成り立っている組織」なのだから、それがこのような動きをするのじゃ、政府がコントロールできていない証拠だろう。

習近平新主席は、≪おれのいうことを聞け!≫とばかりに強硬な姿勢を取っているそうだが、もともと文革失われた10年を体験した人物。元「紅衛兵たち」がやすやすということを聞くはずはないと思うのだが…。彼らは事と次第によっては、暴走しかねまい。

しかし、軍も人民の関心を引こうとして、今直ちに尖閣上陸作戦をしようものなら、死ぬ恐れがある一人っ子たちが叛乱を引き起こすかもしれない。

今まで彼らを安月給で酷使してきたツケが出かねない。
旧ソ連の解体は、アフガン侵攻がきっかけだったが、その前に中ソ国境地帯で連隊規模の戦闘をして、息子たちの死体がモスクワに届いたことも大きく影響していた。厭戦気分の蔓延、つまりロシアの母たちが怒り狂ったのであった…
この国の歴史は、群雄割拠、派閥対立の歴史であることが改めて浮かび上がってきた。


さて、尖閣に攻め込んで、人民解放軍が万一敗退すれば、今度は武装警察が軍を馬鹿にするだろう。

≪戦闘の兵士の額には「廃頭(役立たず)」とボールペンで小さく落書きされていたが…2005年上海にて≫


ところで今日が我が国の衆院投票日、はたして戦後の決算が実行できるようになるのかどうか、国民は長い間の眠りから覚めたのか?
結果を大いに期待しているのだが、さはさりながら憲法を改正して政治が落ち着くまでの間も、国の守りは厳正でなければならない。
一点集中して、外に対する警戒心が薄れて、二度と領空侵犯されないよう、後輩諸君、ゆめゆめ警戒を怠ることなかれ! 
大陸内部崩壊を招く天下大乱の相は間違いなく近づいている!

≪いよいよ現実化し始めたか!≫

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