軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

いよいよ尖閣へ上陸か?

全人代を控えて、習近平総書記の軍の掌握度が気がかりだが、軍経験のない彼は、各地で軍人を“激励”するかのような行動をとっている。しかし、所詮軍事的素養がない指導者は、生粋の軍人からは軽蔑されるのが落ちで、それがまた北朝鮮のような『尊大な指導者ぶり』に悪循環するから、大陸の軍事行動を判断するのは難しい。
昨日出版した「日本を守るのに何が必要か(青林堂)」で概略解説を試みた、日本と大陸との歴史的流れから推察する以外にないのだが、どうも、今の様相を見ていると、習総書記は軍を掌握していないと思われる。では誰が動かしているのか?ということだが、先日の【レーダーロックオン】事態にみられるように、われわれ民主主義国の軍隊の基本である「シビリアン・コントロール(わが国は今までシビル・アンコントロールだったが)」はほとんど無視されている気がする。


それを垣間見たのが「レーダー事件」であり、先日、オキナワの漁船が、シナの監視船に執拗に追跡され、間にわが巡視船が割って入って救った事案である。

中学生だった私は、福岡でこれと同じ事例を「李承晩ライン」で韓国警備艇に執拗に追われ「銃撃され」、多くの日本人漁船員が殺された事例を思い出す。
この時も第7管区の巡視船が「丸腰」で間に入って勇敢に漁船を救ったのだが、非武装をいいことに、韓国警備艇(といってもそのほとんどが拿捕された日本漁船の改造)に銃撃され、やりたい放題だったことだ。その後巡視船も武装したが、武器使用には“異常なほど”の制限があったから、砲は飾りにすぎず、ますます韓国側に舐められた。


今回の追跡劇も、もしも巡視船が間に入って救わなかったら、この時と同様、沖縄漁民は「拿捕され」人質になっていただろう。つまり「不法侵入者」として。

先日書いたと思うが、彼らが得意にする「便衣兵」が正体を現し、海上民兵はついに人民解放軍の制服を着用し上陸準備に余念がないという。ついに正体を現したのである!
日本が「公船」などと奇妙な名前で呼ぶシナの船自体が、海軍のおさがりであり、ミサイルは搭載していないものの武装はそのまま残されているらしいから偽装軍艦なのだ。


ところで今まで威勢よく吠えていた羅援陸軍少将は、自分のブログを立ち上げたところ、猛烈な反論を受けてたじたじらしい。
KJ君も参加しているのかな〜

≪羅援少将のブログ:開設早々“炎上”とか=インターネットから≫


これら軍事的強硬派の裏に誰がいるのかと探っていたら、左遷されてOBになった元総参謀長の梁光烈上将(2002.11 - 2007.9)だという情報が届いた。彼も江沢民の特別配慮で昇進させてもらったもので、生粋の軍人とは言い難いが、江沢民の一の子分?だったから、全人代で多忙を極めている指導者たちのすきをついて、習近平総書記に圧力をかけようとするのか、それとも江沢民派の巻き返しに協力しようとしているとも考えられる。

パネッタ国防長官(当時)と並んだ梁上将=インターネットから≫

つまり、まだまだ習総書記の政治基盤は固まってはいないのである。そこで否応なしに自分たちの権益を守るための行動をとるとすれば、振り上げたこぶしの落としどころ「尖閣」は格好の目標にならないとも限らない。
彼ら将軍たちにとって「兵」は消耗品、南京攻略でも、守備兵たちは陣地内に固縛されて逃げられず、逃げようとすれば【督戦隊】の一斉射撃で殺された。そしてその間に蒋介石はじめ南京守備隊司令官たちはさっさと逃げ出した。
そして気の毒にも、占領した日本軍がその死体の後始末をさせられたのだったが、「日本人が住んでいない“わが領土”の尖閣に上陸せよ」と号令をかけている梁、援ら将軍たちは、当時の蒋介石軍そっくりに見える。

何はともあれ、何が起きてもおかしくないこの春、島を無人のままにしておいて、万一占領されてしまった暁には、同盟国の米国も動きづらかろう。
自衛隊が維持している制空権と制海権を活用して、上陸を防ぐ厳戒態勢を敷くべきである。
大東亜戦で逆上陸作戦に成功した例はほとんどないこと事を肝に銘じるべきだ。南西方面を守る後輩たちよ、ゆめゆめ油断メサルナ!

日本を守るには何が必要か

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大東亞戦争は昭和50年4月30日に終結した

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日本の空を誰が守るのか (双葉新書)

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自衛隊の「犯罪」-雫石事件の真相!

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習近平が仕掛ける尖閣戦争

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