軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

アシアナ航空事故=格安航空の悲劇か?


≪尾部が切断されていることから、尻もち着いたのは明白!≫


≪客席の上には100%酸素の管がはりめぐらされている。昔はこの状態で乗客に「喫煙」を許していたのだから私はぞっとしていたものだ≫


≪だから胴体の上部はよく燃えたのだろう!燃料だとは考えにくい≫


≪事故状況と記者会見するアシアナ航空の尹永斗社長(共同)≫
 

≪米サンフランシスコ国際空港での事故機を運航していた韓国のアシアナ航空は7日午後、金浦空港近くの本社で尹永斗社長が記者会見し、【機体に異常があれば自動的に感知するシステムが事故前には作動しておらず、危険を知らせる機内放送も着陸前には行っていなかったと明らかにした。尹氏は機体やエンジンのほか、乗務員の力量にも問題はなかった】と主張した。

 尹氏は冒頭「大きな心配をかけた。本当に申し訳ない」と謝罪。並んだ幹部5人と共に頭を下げ、原因調査や乗客らのサポートに最善を尽くすと述べた。

 一方、尹氏は原因に関わる質問には「答えられない」とし、負傷者の容体把握や家族への連絡も「できていない」と繰り返した。死亡が確認された2人の中国人女性がいずれも10代で機体の後部に乗っていたと明らかにしたが、米韓当局の発表として、社として状況を独自に確認できないと強調した。(共同)≫


【〜】で示した部分は意味深長である。1、機体に異常はなかった 2、乗員は気がついていなかった 3、機材故障でもなく、乗員の技量にも問題はなかった…
ではなぜ事故は起きたのか?

つまりこれは社内体制が「緩い」上に、乗員の技量ではないが、規律上問題があったことを匂わせているからである。


この事故情報を知った時、低空飛行で滑走路エンドに後部が接触した、とあったので、副操縦士に訓練させていたな?とピンときた。
天候は絶好の“訓練日和”、しかし副操縦士は目測を誤った!いつも自動操縦で着陸しているからだろう!
しかし、教官役の機長の『ゴーアラウンド』実施の判断も遅すぎる。
勿論“機長の監督下で行う訓練”は規律違反ではない。問題は、副操縦士のミスを、機長がカバーできる態勢が完備しているか否かである。これが全くできていたとは言い難い。
二人の人間関係が気になるところだ…


地上波TVで、航空専門家が何となく奥歯に物が挟まった表現をしていたのは、身に覚えがあるからで、雫石事件や御巣鷹山事件などのコックピット内の状況を振り返ればよくわかることだ。

その昔、ソ連のシュレメチボ空港で離陸に失敗した事故があったが、これは機長と副操縦士が、個人的会話をし、「ヨッコラショ」と操縦輪を引き上げ、その後スポイラーを誤操作したものだと後に判明したことがあった。

韓国ではもっとひどい事故?があった。ソ連機による、樺太上空での大韓機撃墜事件である。乗員たちはINSを打ち込み間違えたほかに、航路上の位置確認を怠り、ソ連領空へ侵入してしまったのだが、乗員は熟睡していたのだという説があった。

今回は、乗員は無事だったし、各種証拠機材も残っているから、すぐに原因は判明するだろう。

一部でTVのコメンテーターが、「コックピット内で何が起きているか乗客は不安だ」と発言したが、まさにその通り、雫石では昼食中だったことはほぼ明らかだし、御巣鷹山では、機長が操縦輪を取った痕跡がない。「パワーパワー」「がんばれ!」と叫んだりしてはいたが。


一時、旧国鉄電車の運転手が危険運転をして問題になった時、乗客が”監視”できるように、運転手の後ろのカーテンを開けて、運転ぶりを乗客が監視できるような処置がとられたことがあった。
後ろから見られていると運転手はもちろん緊張するが、違反行為はできなくなる。変なことをすれば写真に撮られて、U、チューブに投稿されるだろうから…

航空事故の原因が、今回の様にコックピット内の乗員の技量やその他にあるとすれば、いっそのこと、コックピットと客室の間の隔壁を透明な『防弾板』にしたらよかろう。

お客は楽しめるし、ハイジャック犯もやりづらかろう!密室だからこんな事故が起きるのだ、と言えないこともない。

先日起きた長距離バスの事故では、運転手が倒れたことを知った乗客の必死の介助と回避操作があった…

バスの運転手が個室に隔離されていたら全員死亡!だったことだろう。何が起きているか想像もできないだろうから…


ところでこの事件は“蜜月関係?”にあった中韓両国に波紋を投げかけた。
≪韓国の朴槿恵大統領は8日、米サンフランシスコで起きた韓国のアシアナ航空機事故に多数の中国人乗客が巻き込まれたことに関し、中国の習近平国家主席に宛て、中国国民や被害者を「深くお慰め申しあげます」とする手紙を送った。大統領府が明らかにした。

 事故機の乗客291人のうち、中国人は141人と最も多く、16歳の女子高生2人が死亡、多数が負傷している(産経)≫


ところが『親の心子知らず』らしく、韓国メディアによると、
≪韓国紙、東亜日報系のテレビ局「チャンネルA」のアナウンサーが事故の報道の中で「死亡者2人が中国人と確認された。私たちとしては幸いだった」≫とついつい“本音”を語ったから大変。中国国内で強い反発が広がり、中国のインターネット上では「中国人は人ではないのか」「恥知らずな発言だ」などと非難が殺到した≫という(共同)

 
勿論韓国内でも「亡くなったのは中国人。私たちの立場から見ると、なんと幸いなことでしょう」という発言に対して、≪「まったく人間性がない」、「若い命を失ったのに、どうしてそんなことを言えるのか」などと批判の嵐にさらされた≫という。


中韓関係は「ガラス状」だと証明したようなもの、今後のお付き合いがどうなるか朴大統領の手腕が見ものだが、厳しい経済不況を前にした習主席は無視せざるを得まい。しかし、庶民レベルでははそうはいくまいから今後が注目される。


ところでその中国だが、宮崎正弘の国際ニュース・早読み(7月9日:通巻第3978号)「中国の都市化プロジェクトは史上空前の規模である」によれば、
≪「あと12年間で二億五千万人の農民を都市へ移動させる」という大計画。本当なら日本の二倍以上の人口が他へ移民するに等しい。
・・・・これら(建設された高層マンションなど)は投機、投資のために金持ちが購入したもので、低所得者が住むわけではない。いずれコンクリートの腐食が始まって廃屋となる危険性が高い。内蒙古自治区のオルダス市郊外カンバシ区は百万都市ができて居住者は二万八千人しかしない。このように各地に鬼城(ゴーストタウン)が出現している。

 『TIME』(6月17日号)が書いた。
 「習近平は『中国の夢』と言ったが、世論調査では中国人の七割が『不同意』と回答した。外国企業は中国から撤退をはじめ、銀行などは中国投資を引き上げ、いまでは北京に住んでいる外国人は1%以下となった。ニューヨークはちなみに35%の市民は外国産まれである」。

 伊勢丹もヤマダ電器も撤退した。
 年間8300万人の中国人が海外旅行をなし旅行費用を含めて落とすカネが1020億ドルにものぼると興奮して歓迎するのは旅行宿泊業者らだが、手放しで喜べるだろうか?
 世界中いたるところで、対中感情は悪化し、BBCの世論調査でも世界中の39%は中国人にネガティブな反応を示した。そのなかには膨大な援助を貰っているアフリカと中南米諸国も含まれていことが分かった。
 中国の夢はまさに他の国にとって悪夢となった(本稿は『北国新聞』コラム「北風抄」7月1日の再録です)≫とある。


他方【大紀元日本7月9日】によれば、
≪中国人の酒の肴として鶏足(モミジ)は有名な一品。コラーゲンが豊富で美容にいいから女性にも人気が高い。ゲテモノ好きの広東人は鶏を鳳と呼んでいるため、正式名は「鳳爪」。しかし、この「鳳爪」は今、「毒爪」に化している。

 国営ラジオ・中国之声のニュース番組は9日、広西チワン族自治区の警察当局が今年5月、密輸された鶏足や牛の胃袋など20トンを押収したと報じた。パッケージに賞味期限が1967と印字されたものがあり、すでに賞味期限を46年も過ぎていた。

 タイムスリップしたかのような鶏足が46年間も保存できたのは漂白や消毒に使う過酸化水素の「おかげ」。

 身柄を確保された容疑者の話によると、過酸化水素に漬けると、殺菌作用で賞味期限を延ばすほか、鶏足が真っ白になり美味しそうにも見える。さらに1キロの鶏足が水分を吸収し、1.5キロにまで増えるため、儲けは多いのだという。この方法は業界では公然の秘密であるとも供述した≫という。


尖閣に上陸するため、1000人の旧軍人らを募集中だという情報もあるが、切羽詰まったこの国は、選挙で動きが取れない今の日本を狙って、国内の不満を外に向ける可能性がある。


在日の“勢力”も、油断できないが、賞味期限が46年も過ぎている食品を売って恥じない民族である。我々日本人とは「性格」が合わないことは明瞭だ!

決して潜入されないよう、各人が油断しないことが大事だろう。


頂いた本のPR
=======================

鈴木貫太郎自伝;小堀桂一郎校訂=中公クラシックス¥1800+税≫
尊敬する小堀教授の校訂版で、「未曽有の敗戦を小さな混乱で収めた宰相の手腕。不遇や窮地に動じることなく、静かに努力する男」と小堀教授は鈴木貫太郎を表現している。



≪アジア独立と東京五輪=「ガネホ」とアジア主義:浦辺登著=弦書房¥1800+税≫
親日国のインドネシア東京オリンピックに参加しなかった歴史を探った歴史探索の本。彼は福岡出身で、私が全く気が付かなかった九州の歴史を教えてくれた友人でもある。
「ガネホ」とは、スカルノらが欧米主導型の五輪を離脱しGANEFO(The Games of the New Emerging Foeces=新興国競技大会)のこと、またひとつ教えてもらった。
若者に読んでもらいたい一冊である。


≪兵法の天才、楠木正成を読む=河陽兵庫之記・現代版:家村和幸・編著:並木書房:\1500+税≫
私が顧問を務める兵法研究会会長・家村君の新著である。人の心の見抜き方、君主や家臣の良しあしの見分け方、組織の動かし方などを詳しく記した「人間観察」の書!
あらゆる兵法の原理・原則に通じた楠木正成の実戦経験に裏打ちされた深い洞察。その遺訓を現代に伝える本書は「万世の明鏡」であり、日本人の座右の書であると思う。
これも若い方々に読んでもらいたいと思う。

自衛隊の「犯罪」-雫石事件の真相!

自衛隊の「犯罪」-雫石事件の真相!

大東亞戦争は昭和50年4月30日に終結した

大東亞戦争は昭和50年4月30日に終結した

日本を守るには何が必要か

日本を守るには何が必要か

ジェットパイロットが体験した超科学現象

ジェットパイロットが体験した超科学現象

実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO

実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO