軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

尖閣が日本人意識を変えた!

18日の日曜日、日本青年館大ホールで開催された「尖閣が日本の未来を変える」パネルディスカッションは盛況だった。日米外交の専門家・加瀬英明氏と、大女優で詩人の村松英子女史に挟まれた「元老パイロット」は、34年間の空自の体験話しか持ち合わせがないので、いつもの様に「電気紙芝居」で解説しただけだったが、自衛隊の実情をほとんど知らされていない方々には、かなりのショックを与えたようで、その後もお手紙などが続いた。
しかし、タイトルのように、確かに“尖閣問題浮上”のお蔭で、日本人の眠っていた精神が目覚めつつあるように感じる。遅きに失した感があるが非常にいいことだ。特に若い青年男女の関心の高さに嬉しくなった。


そんな折も折、国内では「はだしのゲン」なる青少年にとんでもない悪影響を与え続けてきた本の取り扱いが問題になっている。今朝の産経抄はこれをまとめているから紹介しておこう。
我が息子らも、強制的にこの映画を見せられて育った世代だが、典型的な日教組のマインドコントロール作品で「悪書以外の何物でもない」と当時から相手にしていなかった。文部省は仕事していたのかな〜〜


≪[産経抄
 貴重ということばを辞書で引いてみると、「きわめて大切なこと」や「とうとび重んじること」とある。原爆投下後の広島で暴力的に生きる少年たちを描いた漫画「はだしのゲン」をいくつかの新聞は、「貴重な作品」と評していてびっくりした。たぶん辞書を引くのをお忘れになったのだろう。

 ▼ゲンは昭和48年、少年ジャンプで連載が開始された。当時抄子は、なけなしの小遣いをはたいてジャンプを毎週買っていたが、「ど根性ガエル」は覚えていてもこの作品は、ほとんど記憶がない。同誌名物の読者アンケートでも下位を低迷していた。

 ▼同じ作者の手による「反原爆」漫画でも、大阪万博の年に発表された「ある日突然に」の方が、被爆2世とその父の哀切を描いて完成度が高かった。にもかかわらず、ゲンが全国津々浦々の学校に置かれるようになったのはなぜか。

 ▼ジャンプで連載が打ち切られると、ゲンは、日本共産党系雑誌に、そこも打ち切られると日教組系雑誌に掲載された。根拠のない日本軍の“蛮行”や昭和天皇への呪詛(じゅそ)がてんこ盛りになったのもこのころである。

 ▼親の知らぬ間に、「平和教育」の美名の下に教師たちが、グロテスクな「反天皇制」漫画を喜々として図書室や教室に置いていったこと自体がおかしい。松江市教育委員会は、教師の許可を得てから閲覧させるよう市立小中学校に指示したが、当たり前で遅すぎるくらいである。

 ▼同時代にジャンプでヒットした永井豪の「ハレンチ学園」は、ついぞ小学校の図書館に置かれなかったが、誰も言論抑圧とは言わなかった。ふだんは漫画を下に見ているのに、ゲンだけを特別扱いにする教師や新聞には、何か別の意図があると疑ってかかった方がいい。≫


ところでいよいよシナ大陸では、第2次文革が始まった。薄煕来裁判である。茶番に過ぎないが、これは中国共産党の将来を占う重大事である。
入手した情報に私の個人的意見を取り混ぜて、その動静を占ってみたい。

≪巨漢警官に挟まれた薄煕来=大紀元日本から≫


≪公開された法廷=インターネットから≫


≪アルバイト警官??=共同≫


≪4人組の一人、江青の裁判…雰囲気は同じだ≫


まず滑稽なのは、被告・薄煕来のそばに立つ巨漢警官である。薄は身長186センチ、それをしのぐ警官はおそらく2m近くあるのじゃないか?
中国ウォッチャーによれば、これが共産党の常とう手段で、常に相手より大きく見せて威圧する手法だと言う。それにしても…というと、「多分先生が言うとおり、この警官は臨時警官で、バスケット選手のアルバイトだろう」とか。
その理由は、警官の身長もさることながら、二人とも「3729078」という同じ番号だから、別の管区から動員された警官の番号が、“偶々”同じだったのか、急にそろえたので同じ番号になったかのどちらかで、とにかく共産党は、威厳を示すためにこんな手法をとるのだと言うのだが、私はTVで見ていないから番号は確認していない。
更に日本では報道されていないが、この裁判の前にリハーサルを行い、その通りに進めるつもりだったのが“本番”で薄煕来がすべてをぶち壊したので混乱したのだと言う。
しかも彼は“薄ら笑い”を浮かべつつ3本指で何かを示したそうだが、それは3つの罪を意味するのか、それとも習近平よ、お前の任期はあと3年だという意味か?と話題になっているという。
これを見た薄の支持者は、大いに勇気づけられているようで、各地に支持者が増えつつあるというから、薄は習近平よりも支持者が多いと自信を持ったという。しかし、二人とも太子党所属だから、すでに太子党は分裂しているといえそうだ。太子党ほどではないにしても、我が国の「みんな…」とかいう泡沫政党の様に……。
利害で結びついたものは金の切れ目が縁の切れ目、その程度の団結力しかないのだろう。

≪法廷に入る薄煕来。本人よりも警官の方が緊張している=インターネットから≫


やはり米国に住む薄熙来の息子「瓜瓜」は父親支援に立ち上がったらしい。
彼は、過去に共産党の特工(特殊工作員)にタイまで連行されたことがあったそうだが、間一髪CIAに救われて米国に逃れ、その保護下にあるというから、ミステリー映画そのものである!

そんなこともあって今や薄裁判は、中・米の大きな駆け引き材料になっているといっても過言ではなさそうだ。


ところで「工作員」と言えば日本では「ハニートラップ」などを思い浮かべるようだが、シナの伝統的【特務】はそんな程度のものじゃない。

昔、六本木界隈に支那料理屋が林立していて、情報収集に当たっていたのは公然の秘密だったが、現役時代には特に四川料理屋がそのたまり場だと注意されたことがあった。店主の多くが解放軍のOBで、大使館とは密接に連携をとっていたのであり、台湾(国府)とシナ(中共)間の工作員の熾烈な戦いは物語になっている。


話のついでに、今上海で拘束されている「朱建栄教授」についてだが、報道によると二重スパイとして調査されているという。つまり、彼が日本の私立大学教授として活動し、マスコミの寵児としてもてはやされているのを“監視”し続けてきた「特工」が、日本側へ洩らした情報を掴んで党本部に通報し彼を拘束したのであろう。
朱教授が意識しているしていないに関わらず、特工にも“仕事”がある。つまり、日本中に放たれている「工作員を監視する工作員」の存在が浮き彫りになったというべきで、シナの情報活動は日本人が考えるほど単純なものじゃないという証拠である。
そのうちに日本で活動している朱教授と同じタイプの教授たち(そういえば一時TVで大活躍だった教授の顔が見えないが…)や報道関係者、ジャーナリストたちの間に恐慌が起きるのじゃないか?


さて、薄煕来裁判だが、江沢民派・胡錦濤派・太子党派という図式のほかに、太子党内部の抗争が浮き彫りになってきたことは、共産党政権の崩壊開始を意味しないか?

≪周・薄謀反全景図=インターネットから≫


恐らく薄煕来は、前例によれば「死刑」判決が下され、支持派の動きを見て執行は2年後くらいに“秘かに”行われることになるのだろう。その時息子と支持者がどう反応するのか大いに興味がある。

その前に、薄に代わって話題に浮き出てくるのが、おそらく周永康だろう。彼の家族も滞米中で、夫人は13年余も米国在だから、市民権は取っているに違いない。とするとこれまた米中間の大きな“障害?”になる予感がする。

≪周・薄・江の3角関係!=インターネットから≫


≪周・薄の歴史的淵源=インターネットから≫

何はともあれ、そんな特殊事情で動きが取れないシナ大陸の実情から見て、15日に靖国参拝を“強行”しておけば、更にかの国に“自滅を強いる”結果になったろうに、惜しい戦機を逃したものだ、と思っている。
若い安倍総理には、周囲の老人方を無視できないところがあろうが、旧海軍の様に年功序列にこだわっていては、みすみす「戦機」を失いかねないと助言しておきたい。
老人たちには「礼儀」は尽くしても、彼らの過去を盲信しては道を踏みちがえる。“甘え”は禁物、指揮官は孤独なり!という言葉を思い返してほしいと思う次第。


書籍の紹介
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水間政憲著:PHP¥1500+税≫
 戦時中の「アサヒグラフ」や「大東亜戦争画報(毎日新聞社)」などが報道した写真に、著者がわかりやすく解説したもので、改めて当時のアジア諸国の雰囲気が伝わってくる。戦後は、一切を日本軍の“悪”として責任を回避した感があるこれらの出版社が戦時中にとった態度の動かぬ証拠である。現在のこれらの報道関係会社の社員や家族たちに読ませたいものだ。
名越二荒之助先生がまとめられた≪昭和の戦争記念館≫
全5巻を一冊にまとめたような内容で、私の「大東亜戦争は昭和50年〜」を写真で解説したようなもの。
ぜひご覧いただきたい。


●ついでに「憲法自衛隊」についてインタビューを受けたので、簡潔に述べた記事が、「月刊日本」に掲載された。

続いて「撃論編集部」からも、同じような内容で、現場の自衛官が戸惑っている実例についてインタビューを受けたのだが、これは次号に掲載される予定。
「撃論」今月号で面白かったのは、「さようなら、売国議員たち」、≪心ある日本国民が鉄槌を下した6人の巨悪≫≪先の総選挙で国政の場から退場した反日議員に送る葬送のメッセージ≫というコラムで、仙石由人、田中真紀子平岡秀夫小宮山洋子川内博史加藤紘一の6人(敬称略)が俎上に挙げられている。
これだけじゃあるまい。まだまだ「隠れ何とやら…」がいるはずで、編集部にはどんどん暴露していってほしいものだ!

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