軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

中国軍腐敗特集をと思ったが…

昨日は宮崎正弘氏の出版記念パーティに参加した。
多数のジャーナリスト、出版界の方々が参加して大いに盛り上がったが、やはり「在日中国人ジャーナリストや教授らの失踪逮捕事件」には関心が高かった。
宮崎氏の最新刊「出身地を知らなければ中国人は分からない」を頂いたが、その通り、中国人と言っても、強制的に“収容”されている少数民族が「中国人」の中にいることを忘れてなるまい。


この国の富裕層として驕り昂ぶっている漢民族の中には、世界中を観光旅行して歩くのはいいとしても、そのモラルの欠如は異常なほどで、欧州の観光地で、聖水の池で足を洗ったり、トイレが判らずその場に排便したりと「無恥」を晒しているようで、欧州人からはもちろん同じ人民からも相当な批判が出ているようだ。
これなども御当人たちを出身地別に区別すれば面白い結果が出るのじゃなかろうか?


会場で久しぶりに呉善花女史に会ったが、先日韓国への入国を拒否された彼女の体験談は痛々しかった。一人の女性ジャーナリストに対して、陰に陽に陰湿な“嫌がらせ”を平然とする韓国という国柄にはあきれてものも言えない。実は私も現役時代(2佐)に訪韓した際に体験したので「ジャパニズム15号」に韓国体験談を書いておいたが、この時私は、韓国内の表面の“民主主義”的華やかさとは異なる陰湿で専制独裁的な国家統制を嗅ぎ取ったものだ。
厳重に行動を監視されたという、済州島生まれで日本に帰化した拓殖大学国際学部教授・呉善花女史は、改めて祖国に失望したことだろう。韓国人と言っても出身地では差異があるということか。


さて、日本製電子部品などで軍の装備品を作っていることがばれた中国では、日本製品ボイコット…というから小癪である。ロシアから輸入したSU27を独自にこなし切れず、「欠陥機を売りつけた!」とロシアを非難して馬鹿にされたが、米ロの撤退でスキが出来た戦闘機開発にイスラエルが援助したものの、これまた使いこなす域には達しなかった。

≪日本製部品が付いたミサイル。天安門広場を行進したのだろう!=インターネットから≫


≪3月に山東省の畑に墜落した人民解放空軍のSU27:乗員二人が死亡。いいな〜住宅街が密集していなくて=インターネットから≫


もともと中共空軍は、大日本帝国陸軍の林飛行隊を中共首脳部が拘束して協力させて作り上げたもの、当然日本製の部品で賄われる運命にあったのだ。
初期の農民兵の集まりである中共軍には、航空技術の習得は土台無理、大陸を制覇してから満州に建設されていた日本の航空機産業や自動車製造基盤を活用して“躍進?”したもの。空軍の形になったのは朝鮮戦争以後だったはずだ。それもソ連軍の強力なバックアップがあったればこそだが。

≪1950年代、日本の農業機械展覧会で日本製トラクターを見て驚く毛沢東。写真の右から二人目が日本商人の谷栄一氏だとある。感激した毛沢東は「日本人民の成功を祝う」と揮毫した=インターネットから≫


その後もお人よしな日本企業は、各種の“優遇処置”を信じて大陸に進出したが、近代電子部品産業の製品はことごとく軍事に最優先利用された。
女工哀史ではないが、低賃金下で働かされていた人民は、台湾企業の見事な戦略によって「賃上げスト」のうまみを知った。この時点で我が企業は撤退を考慮すべきだったが、そんなことは毛頭考えず、ひたすら党幹部に阿って、日本側の友好議員と団体を信じ、ぐずぐずしていたところ「反日暴動」で焼打ちに会う始末。
これでもまだ目が覚めないようだが、何度も書いてきたように、戦前とは違って身に危険が迫っても「関東軍」はいないし、「海軍陸戦隊」が邦人保護のために上海に上陸することも“絶対に”ないから、最悪の場合は日本企業の「満州からの引き上げ」になるのは目に見えていた。

勿論日本政府がしっかりしていればそんな憂いはないのだが、北朝鮮に拉致されたまま、未だに同胞を救助しようとはしないこの国の政府の体たらくを考えれば、そんなことは想像できたはずだ。だが何故企業幹部にその決心ができなかったのか?
答えは簡単、日教組教育という毒に侵された当時の「全学連」「革マル」などという暴発学生らが“成長”して、民主党政権に見られたような、わがまま行為を続けてきた結果、自ら決断できなくなったからだ。

福島原発事故の際の菅首相や枝野大臣らの行動を見れば頷けるだろう。邪魔はしたが実効ある措置は取れなかった。
2002年9月の日朝首脳会談で、敵将が自ら「拉致」を認めたにもかかわらず、絶好のチャンスを千載一遇のチャンスに転換できなかった小泉首相にもその共通点が見られる。その彼が今では原発反対だとか…。彼がやったのは郵政民営化自民党をぶっ壊しただけではないか。
国民の人気を博した「靖国参拝」は、パフォーマンスだった、と私は思っている。考えてみるがいい。
当時の自民党内で“YKK”と呼ばれた3人組の一人じゃなかったか。Y=山崎、K=加藤、そして小泉だった。


≪反郵政、反自民、そして今は反原発…=産経から≫


マ、そんな過去のことよりも、現に目の前で起きているのがJR北海道という「革マル」と「旧国鉄労組」の暴力集団がのっとった組織の無様さだろう。
北海道に住む私の親戚は、旧国鉄時代の誇り高き機関士だったが、昭和55年に千歳基地に移動訓練中に札幌で夕食を共にした時、OBとなって久しい彼は今日あることを予言していた。
「学ぼうとしない彼らは全く無知で技術も能力もなく、権利ばかりを主張して休暇と給料値上げに夢中、列車運行にはまったく興味がなく、定時出発運行どころか、勤務を放り出して不在したり、酒を飲んで乗車不能だったりと、国鉄が世界を驚かせた定時運行という誇りを全く無視している。情けないのが上役で、駄々っ子をオロオロと見つめているだけ。叱りつけることができない弱虫ばかりだ」と悲しんでいたことを思い出す。

勿論その上部機構である監督官庁にもその手の「仲間たち」が蠢いていたのだから皆が見て見ぬふり、彼らはやりたい放題で国を滅亡に追い込みつつあった。


驚くべき反社会的行動がばれた「みずほ銀行」にも共通点がある。この夏、入院している息子にこの銀行の信託部門から僅か2万円ほどの支払い請求書が届いたから、代わりに納入しようとして手続きを問い合わせると、窓口に出た女性行員は「ご本人以外は受け付けない」と言う。
本人が入院中だからかわりに親の私が“支払う”といっているのだ…というと、本人が入院している証明と、私がその親であることを証明する書類…などという。
根拠は「個人情報保護法だ」というのだが、問い詰めると次々に相手が代わって、最後に男性が出たが、いうことはまるで同じ。
口ぶりは慇懃無礼だが、門切り型で人間的温かみはみじんもない。押し問答に長い間付き合わされたから怒って電話を切ったのだが、今朝の新聞によると「非社会的組織」にはガンガン貸し出していたというではないか!
またまた怒りが爆発しそうになった。きちんと背広を着こんで、ご丁寧な話ぶりをする癖に、真面目に支払おうとする庶民には高圧的だから、やっていることは単なる弱者、いや貧乏人いじめじゃないか!
≪倍返し≫が高視聴率を上げるはずだ!
現役時代だったら「“500lbBを本社に投下」してやりたくなったろうが、そんなことは思っても決して口には出さない…。しかし、ロビーに糞尿を巻いたりガソリンをまいた“犯罪人”の気持ちが理解できないこともない。

まあ、冗談はさておき、この程度の対応術しか身に着けていない反社会的大人たちが増えていることは確かだといえる。


だが、今対峙している国の指導者たちはそれ以上に深刻な「文革」の影響を受けた世代だから、何をやらかすか知れたものじゃない。
いつの間にか南シナ海に「領海線」を引いて、自分の海だ!と言っているように、今度は東シナ海上空に領空線を引き「自国の領空だ!」と騒ぎかねない。
今ではICAOも準用しているADIZだが、きっとその前に「中国独自のADIZ」を引くことだろう。

後輩たちよ“ゆめゆめ油断メサルナ”と書こうと思っていたら、現役空将補がわいせつ行為で処分だとか…

いやはや、新隊員だったらいざ知らず、50歳を超えた将軍閣下とは何と“お元気なこと”と驚いた。身内にもそんな“ビョーニン”がいたことが情けない。


ということで今日は、いささか気分が悪くなり、書く予定だった「中国軍の腐敗堕落」の矛先が鈍ってしまった。
詳しくは今年5月30日付のSANKEI EXPRESSに書かれた野口裕之・政治部専門委員の記事「深刻な中国軍の腐敗 戦闘機や戦車が次々…忽然と消えた非ステルス兵器」をご覧あれ。

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