軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

習主席、台湾併合に動き出す?

台風だ、土砂災害だと、我が国は国内騒乱状態?だが、世界は着実に変化しつつある。
とりわけ隣国の中国は、異常な環境下にあって、空気も水も徹底的に「毒物化」していて、人民の苦労は並大抵ではないようだ。
日本と違ってこの国では、台風被害でも当局の活動が遅い、と1万人以上の人民が抗議している。

≪台風接近で大被害を出した浙江省=産経から≫



≪声はすれども姿は見えず。限界を超えた恐るべき大気汚染の中国=産経から≫


そんな中で、日本にとって最も緊要な事象は、台湾併合問題であろう。

23日の産経は、小さく「台湾の馬総統、中国との政治対話に前向き発言」と次の様に報じた。

≪【台北=吉村剛史】台湾の馬英九総統は22日、中国との政治対話について「必要なら先に行う」と発言し、前向きな姿勢を示した。これまで台湾は「経済から先に、政治は後で」としてきたが、双方の窓口機関の出先事務所設置に向けた調整などを念頭に置いた発言とみられる…≫

いよいよ始まったか、と感じた私は、これまでの台中関係記事を並列してみたが、10月8日には、「中国、来年の北京APEC 条件付きで馬総統招待へ 台湾に政治対話迫る(産経)」とある。


≪【上海=河崎真澄】中国が台湾統一工作の一環として、経済関係に続くステップとなる「政治対話」を台湾側に迫っている。中国が主催国として北京で開く来年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、政治対話に応じることを条件に台湾の馬英九総統を招待すると示唆したことが、関係者の話で7日分かった。6日には中台当局間で初の直接接触が実現しており、中国の習近平政権は北京APECを切り札に、台湾との交渉を政治レベルに格上げする統一工作を進めていくものとみられる≫

≪馬総統と王金平=産経から≫

以前ここに書いたと思うが、9月に馬総統の支持率が11%という最低を記録した。その背景には「王金平立法院長(国会議長に相当)が与党、中国国民党から党籍を剥奪された一連の司法干渉騒動」があったといわれている。この時私は台湾の「キンペイ」の首を取って、大陸の「キンペイ主席」に朝貢したのだ、という中国ウォッチャーの意見を紹介した。馬総統は“相当”焦っているのである。勿論権力争いで厳しい立場にある習主席も焦っているから、シーラカンスの様な≪毛沢東理論≫を振りかざして、人気回復を狙っているのだろう。

ところが馬総統の今回の処置に対して、台北地裁は党籍剥奪処分を受けた王氏の地位保全の仮処分申請を受理、逆に馬英九総統は10月3日に、検察トップの情報漏洩疑惑で台北地検の事情聴取に応じたが、「現職の総統が検察の聴取に応じたのは2004年の陳水扁前総統に続き2例目」とされる。

≪国民党の馬総統=産経から≫

その上、関与を指摘された曽勇夫法務部長(法相)が同日夜、騒動の責任をとる形で辞任したので馬総統は窮地に立っている。そんなさなかの双十節で馬総統は「中台関係の進展や外交実績」を強調。4月の日台漁業取り決め締結に関して「主権は譲らず、漁業権で大きな進歩を達成した」と演説し、同席した王金平立法院長と笑顔で握手する演出をした。国民党も、本来は大陸から逃亡してきた一派だから、ここでも「党内権力争い」が起きているのである。


ところが、すでに夏以前に「台湾併合」の種がまかれていたことに気が付いた。
インターネット上に「大陸に潜伏の手配犯、“統一”パンフ手に帰台 3時間で保釈(フォーカス台湾)」とあった。
≪(台北6月30日 中央社)台湾マフィア「竹聨幇」初期メンバーの1人で17年間中国大陸に潜伏していた指名手配犯、張安楽(65)が29日午後、自ら帰台し逮捕された。厳戒体制の台北松山空港に降り立った張容疑者は、両岸統一を主張する冊子を手に、待ち構えた報道陣に笑顔を見せた。台北地検は3時間ほど取り調べた後100万台湾元(330万円)で保釈、“白狼”(張容疑者の通称)はホテルでの晩餐を楽しんだ。


≪白狼帰台を報じる地元紙=産経から≫


“白狼”は1984年の江南事件【注】の内幕を暴露したことで知られる。違法薬物密売で85年からアメリカで服役し95年に帰台、台北地検が恐喝や組織犯罪防制条例違反などで起訴準備を始めたため翌年中国大陸に逃亡し、97年に指名手配となった。

張容疑者は、米での服役中に組を抜けたとして恐喝や有価証券偽造などの容疑についてはいずれも否認、また「理念を実現し、政治を語るために戻ってきた」と述べ、検察官に対し両岸の平和的統一と一国二制度を主張する冊子を高く掲げて見せたという。

取調べを終え台北地検を出た張容疑者は、「(保釈は)意外だが満足している」と台湾の司法を絶賛、地検付近の有名進学校で母親がかつて教師をしていたことなどを懐かしそうに話し、生まれたばかりの孫を抱き上げ晩餐会の会場へと向かった。

竹聯幇は、四海幇とともに台湾を二分する外省系(国民党とともに戦後に中国大陸から渡台したグループ)マフィア。張安楽はこの年代のメンバーとしては珍しい高学歴で、台湾の有名私立大学で学位を修め米スタンフォード修士にも在籍していた。

【江南事件】「江南」の筆名で当時の蒋経国総統の秘話などを発表していた外省系米人の作家が、1984年に米で竹聨幇幹部らに殺害された事件。張安楽が背後に台湾情報当局の意向があったと暴露。≫


1996年から17年間も大陸に“逃亡”していた彼が、突如この時期に帰台したことの意味をどう受け取るか?
この間、彼がどのような生活を送っていたのかは、戦後日本人が大陸に残留したり抑留されていた事例を考えればよくわかる。おそらく「思想転換教育」を受けていたに違いない。

そして彼は「台湾統一」という任務を与えられて帰国したのだろう。馬総統は渡りに船とばかりに彼を受け入れた。


ところがこの“重要な案件”は、産経新聞の【海外事件簿欄(7月14日)】に、台北駐在の吉村剛史記者が「伝説の大物マフィア「白狼」を逮捕・保釈 台湾」と題して詳しく伝えていたのだ。少し長くなるが転載しておこう。


台北を拠点とするマフィア組織「竹聯幇」でかつて幹部を務め、「白狼」の異名で知られた張安楽容疑者(65)が6月29日、中国での17年間の潜伏の末に自らの意志で帰台し、指名手配していた台湾当局に恐喝などの容疑で逮捕された。1984年に米国で台湾の外省系米国人作家が竹聨幇幹部らに殺害された事件では、背後に台湾の情報当局の意向があったと暴露したことでも知られており、現在も中台両方の闇社会で隠然たる力を持つとされ、台湾メディアも注目。台北松山空港は約千人の警察官で厳戒態勢がしかれた。(台北 吉村剛史)

空港騒然「まるでVIP」

 6月29日午後2時、上海から台北松山空港に「白狼」の搭乗機が到着すると、一般人を徹底的に排除する警備ぶりに、地元報道陣も「まるで英雄かVIPだ」などともらした。

 竹聯幇は四海幇、天道盟とともに台湾3大マフィア組織として知られ、四海幇と同様に外省系(中国籍)が中心。張容疑者は2007年に他界した竹聯幇の初代会長、陳啓禮の元側近で、中台両岸の闇社会でその名が知られている。

 台湾各紙によると、張容疑者は、ヘロイン密売で1985年、米国で逮捕され、10年間の服役後に帰台したが、企業間紛争に介入したことなどで台北地検が恐喝や組織犯罪防止条例違反、有価証券偽造容疑を追及する構えを示したことから96年に中国に逃亡し、97年、指名手配された。

 真っ黒な中国服姿で台北松山空港に降り立った張容疑者は、2005年に自ら総裁となって結成した「中華統一促進党」の自著のパンフレット「和平統一・一国両制-台湾人の幸福の最も良い保障」を手に持ち、笑顔をふりまいた。

 警察官が「刑事警察局です。あなたを刑訴法87条により逮捕します」と告げ、パンフレットを取り上げようとすると「これは許可されている」と振り払った。

 結局、台北地検では約3時間の取り調べ後、100万台湾元(約330万円)で保釈。次男や孫に迎えられた張容疑者は、友人らと市内のホテルで夕食を楽しみ、報道陣に「(保釈は)意外だが満足だ」「台湾の司法は米国より素晴らしい」と余裕を見せた。

「政治」語るインテリマフィア

 取り調べで張容疑者は、各容疑を否認し、竹聯幇についても米国で服役中に脱会したと主張。「政治的な理想の実現のために帰ってきた」などと供述し、空港同様に自著のパンフレットを検察官に示したという。

 張容疑者は1948年生まれ。台湾の名門私大、淡江大学歴史学部を卒業し、米スタンフォード大でも学んだとされるインテリマフィアだ。

 1984年、中国国民党の内部闘争や蒋家の内幕などを描いた「蒋経国伝」の著書で知られる台湾の外省系米国人作家、劉宜良(江南)が米サンフランシスコ郊外で陳啓礼の指揮で殺害される事件が起きた。

 張容疑者はその翌年、ロサンゼルスで台湾人団体が開いた座談会の席に出席し、陳啓禮が知人に託して保管していた証拠の録音テープをもとに、事件の背後に台湾の情報当局や、蒋経国の次男、蒋孝武が関与していたことを暴露。

 この江南事件では米台関係の緊張がたかまり、これを契機に台湾の蒋家支配が終わりを迎え、民主化により、野党・民主進歩党の結党などにつながっていったとされている。

立法委員らも支援する「闇の紳士」

 張容疑者は、逃亡先の中国で台湾の新聞を販売する会社などを興し、児童に奨学金を出すなど、社会貢献も展開。

 帰台にあたっては、上海虹橋空港では子どもたちが「感謝!安楽爺爺」(ありがとう。安楽おじいちゃん)の横断幕で見送る光景も見られた。

 今回、堂々と正面玄関から帰台した張容疑者だが、その帰台申請に関しては、台湾の対中窓口機関、海峡交流基金会が、台湾の対中政策当局である行政院大陸委員会や、内政部警政署刑事警察局と調整にあたった。

 その際、警察当局は反対を表明したものの、国民党や無所属の一部立法委員(国会議員に相当)らの根回しもあり、結局は、犯罪所得の隠匿などは認められない、として、帰台が認められたという。

 台湾は来年末に統一地方選(七合一選)をひかえており、台湾のメディアは今後の司法当局による事件の扱いとともに、中華統一促進党の総裁でもある張容疑者の政治的な動きに対しても注視している≫



その後彼は王朝大販店で、まるでどこかの組長のムショ帰り風な大披露宴を開いたという。
参集者名簿が手に入れば全貌がわかるのだが、おそらく相当な特務関係者が集まったに違いない。つまり「国共合作」なのだ。

情報によれば、習主席は自分の任期中に必ず「台湾を併合する」と側近に指示しているという。
台湾が併合されれば、尖閣なんぞ物の数ではなかろう。次はオキナワだ!


陰湿な政争や、大陸の環境破壊などに気を取られていては大局を見失う。
すでに中国は、台湾は「台湾省」と地図に明記している。驚いたことに、わが尖閣列島までも、福建省の一部になっている。

≪妙に現実味を帯びてきたが、その前に大陸を分裂させるべきだろう!≫


わが国では国会が開かれていて、政治の関心はいやおうなしに政局に釘付けだが、国内にはびこる間接侵略と南西方面に対する直接侵略に対する警備は怠ってはならぬ。
その意味では防衛省が23日に、陸海空3自衛隊の統合演習を11月1日〜18日に九州・沖縄方面などで実施すると発表したのはいいタイミングだった。
計画では「約3万4千人を動員。米軍の射爆場として使われている無人島・沖大東島沖縄県)では輸送艦からホーバークラフト型揚陸艇を発進させる離島奪還訓練を行うほか、F2戦闘機や護衛艦の実弾射撃も実施する」らしいが、それに合わせたかのように、渤海湾で中国空母『遼寧』が出動して、海軍の演習をするという。
中国の山東省青島に司令部を置く北海艦隊は、朝鮮半島有事の際に動員される中国海軍の主力部隊だが、10月17日、過去最大規模の実弾演習を黄海で行った。米国はオバマダック?になっている。その隙を突こうとしているように見えるが、自分の国は自分で守るのが大原則、唯でさえ人員不足の自衛隊は、早く大島から撤収して、南の紛争に備えてほしいものだ。

≪17日の演習で立ち入り制限した海域=産経から≫

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