軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

中共軍「大換血」その2

26日夜、元部下から電話があり「ブログに接続できない」と言われた。私はちょうど書き込み中だったから画面の異常に気づかなかったのだが、中国ウォッチャーから「自分のも消された。先生も気を付けて!」と電話などが届き始めた。
北京やカナダなどの”監視員”が常時見ていることは知っていたから、軽い気持ちだったが、次々に“クレーム?”が届くので調査に入ると、詳細は控えるが、国内にも“監視”しているグループがいることがわかり、大いに勉強になった。
有名ブログでもないわけだから、国際的サイバー攻撃を受けるいわれはないと思っていたが、今後は大陸内部で起きている事象に敏感な“愛国グループ”がいることは承知しておくべきかもしれない。

ということでやっと復旧できたので、再び中国情報を続けるが、その前に今回のブログダウンには無関係だとは思うが、世界で起きている情報戦争の実態の一部をご参考までに提示しておく。



●中国、海外VPN業者の接続を遮断―米メディア 

2015年1月25日、米ボイス・オブ・アメリカVOA)中国語電子版は、中国当局が外国のVPN業者の接続を制限していると報じた。

VPNとは通信事業者の公衆回線を経由して構築された仮想的なプライベートネットワーク。中国当局の規制を回避してフェイスブックYouTube、グーグルなどにアクセスできる。

VPN業者Golden Frogは、「中国当局による規制の影響が多くの事業者に及んでいる」とブログを通じてユーザーに告知した。Astrillのユーザーによると、iOSで利用できるVPNプロトコルが利用不能となっているという。

中国で生活や仕事をする外国人に加え、数百万人の中国人がVPN経由で情報を入手している。中国当局は昨年12月、インターネットに対する規制を強化。グーグルの無料電子メール「Gメール」が中国国内で送受信することが不可能となった。

 中国紙・環球時報の英語電子版によると、中国工業情報化部は、中国でVPNサービスを提供する事業者に対し、登録を義務付けた上で、未登録の場合は法律の保護を受けられないとしている


●ネット封鎖監視団体「中国当局が国内で大規模なサイバー攻撃
大紀元日本1月29日】ネット規制に反対する団体「Greatfire.org(グレートファイア)」が「中国政府機関が国内のOutlook利用者にサイバー攻撃を仕掛けた」と発表したことに対し、中国当局は「まったくの事実無根」と反論し、双方は論戦を繰り広げている。

グレートファイアは公式サイトで、1月17日に実行された同サイバー攻撃により、ユーザーはパソコンや携帯電話でOutlook及びMozilla’s Thunderbirdの電子メールサービスを一時利用できなくなったと発表し、「確固たる証拠を掴んだ」としている。

グレートファイアによると、今回の攻撃で使われているのは「中間者攻撃(man-in-the-middle attack)」という手法で、通信を行うユーザーの間に攻撃者が入り込み、プライベートな通信を監視するのが目的。

攻撃を仕掛けたのは中国政府機構「中国互聯網絡信息中心(CNNIC、中国インターネット情報センター)」とも発表した。

これに対し、CNNICは22日公式サイトで、「完全に根拠のない憶測で、国外の反中勢力によるデマと中傷である。グレートファイアは長い間、中国政府を攻撃してきた」と関与を否定した。

グレートファイアは直ちに公開状で応戦した。ロイター通信が第三者機関に調査報告書のチェックを依頼したと説明、インターネットセキュリティ大手のエフセキュア社の幹部の「すべての証拠が事実関係を証明できる」という見解を紹介し、「同サイバー攻撃は(国営大手通信会社)中国電信と中国聯通の大容量通信回線網を使って実行した」と一部の証拠データを開示した。

グレートファイアは中国のインターネット封鎖を監視する非営利団体。2011年1月に公式サイトを開設し、中国政府のファイアーウォールの最新情報を追跡、公開してきた。同じ手法を使った攻撃が昨年、グーグルや、マイクロソフト、ヤフー、iPhoneなどにも行われたとしている。


さて、前回の続きである。「2014年冬季将領例行調整統計」第2弾は、海軍などの部隊である。
前回同様左から「単位」「姓名」「新職名」「前職」


沈(こざと偏に日)軍区
      盛斌 沈(同上)軍区副司令員 黒竜江省軍区司令員
海軍    苗卆(上は化)海軍政委 羊州軍区政委
      蒋偉烈 海軍副司令員  南海艦隊司令
      王登平 海軍副政員   南海艦隊政委
      丁海春 海軍副政員   海軍政治部主任
      楊世光 海軍政治部主任 東海艦隊政治部主任
      沈金龍 南海艦隊司令長 南海艦隊副司令長
      劉明利 南海艦隊政委  南海艦隊副政委兼航空兵政委
二砲(ミサイル部隊)
      王家肚 二砲政委    総装副政委 
      周並寧 二砲副司令員  二砲某基地司令員
      唐国慶 二砲副政委   二砲政治部主任
      張東水 二砲副政委   二砲某基地政委
      張軍祥 二砲参謀長   二砲装各部長
      張昇民 二砲政治部主任 二砲某基地政委
防大学  張仕波 国防大学校長  北京軍区司令員
      肖天亮 国防大学副校長 国防大学戦略教研部主任
軍事科学院 高津  軍事科学院長  総参謀長助理
      許耀元 軍事科学院政委 武警部隊政委
武警部隊  王寧  武警部隊司令員 副総参謀長
      孫思敬 部警部隊政委  軍事科学院政


前回同様これが新習近平の軍隊幹部で、シナでは“習家軍隊”と呼ばれているという。言い得て妙だが、習政権は、昨年以降今日までかかって、綿密な軍掌握計画を立てていて、今回ようやく自分の腹心を軍の枢要な個所、全七大軍区、武装警察部隊、ミサイル部隊、空軍、海軍、陸軍内部に送り込んだのである。文革時代に身に着けた【権力こそがすべてだ】という意識がありありと出ている。

軍隊では、人事異動後は前指揮官の指揮統率方針が異なるから、江沢民一派の指導が、習政権の指導とどのようにマッチするのか?今後の注目点であろう。

同時に彼は、二〇〇五年の胡錦濤主席暗殺未遂事件を忘れてはいないだろうから、周辺警護はさらに厳しくなるに違いない。特に以前江沢民一派に支配されていた地区軍区を視察する際は要注意である。


尤もシナが得意とする「特務制度」は今も健在であり、蒋介石時代から「泣く子も黙る」“テロ”組織であり、今でも28万人以上の特務員が、国内はもとより海外にも進出していて、破壊工作に従事しているというから油断できない。

ある意味で、イスラム“国”よりもはるかに伝統がある、「アメーバ」のように地表に張り付いて活動している組織だとみるべきだろう。CIAとどっちが上か?


現在のわが国のもっぱらのニュースは、日本人人質とヨルダン空軍パイロットと、自爆テロに失敗した死刑囚との交換だろうが、テロリストらにとってはこの二人が死ぬか殺してしまえば、交渉の意味がなくなる。
むしろ、パイロットを殺害したことがわかれば、空から爆弾の雨が降ってくることになろうから慎重だろう。
インターネット上に流れる二人の画像の真相が不明である以上、この交渉の先行きは、TVで私見を述べている“わが専門家”たちに分析できないと思う。
それよりも私にとって不思議でならないのは、30数年間も北朝鮮に拉致されたわが同胞の奪還に、これほどまで国民(メディアだが)が真剣に取り組んだことはなかったことで、おそらくめぐみさんらを拉致した“犯人ら”が身近にいることを知っていたからではないか?と疑いたくなる。
オウム事件で殺害された坂本さん夫妻の情報を犯人側に流したTV局があったように…

おまけに今回は、殺された湯川さんに対する怒りは見られず、その残酷さを非難することもなく、“救出、救出”と一方だけを取りあげて報道することはいかがなものか?
今週の各週刊誌には、予想通り後藤氏ら周辺の関係者に胡散臭いものが目立つことが紹介されている。いささか紳士的な表現が目についたが…


日本政府よ、日本のメディアよ、北朝鮮に不法に拉致されたわが同胞を一日も早く取り戻す努力をすることを優先すべきではないのか?
“これ”が終わったら、改めて拉致問題解決に取り組んでくれるか?
記者会見した≪地球大事母親≫よりも横田早紀江さんらの方が、より真剣じゃないのか?


国内から中東の現地と微妙に連絡を取り合っている“特務”がいるような気がしてならないのだが、世界は急変している。一点集中して視野が狭くなっていることは、敵の思うつぼである。関係部署以外の関係者は冷静に平常任務を果たしてほしいものである。

英霊に贈る手紙 今こそ届けたい、家族の想い

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諜報機関

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