軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

アシアナ機事故は天候のせいではない。

まず、両陛下がパラオ戦没者慰霊から無事にご帰国されたことを喜びたい。
産経によると、宮内庁の風岡典之長官は10日の定例会見で、戦没者慰霊でのパラオ共和国ご訪問を終えられた天皇、皇后両陛下について「パラオでの慰霊のお気持ちを長い間持たれていた。安堵というか安らかなお気持ちでいらっしゃるのではないか」と述べたという。
両陛下は、ともに3月下旬から風邪の症状がみられ、完全に回復しないまま1泊2日の強行日程を過ごされており、皇后さまはご訪問中に時折、咳き込まれる場面もあった。

パラオをご訪問になった両陛下=産経から≫


≪ペリュリュー島生存兵と現地でお会いになった両陛下=産経から≫

風岡長官は、両陛下の10日朝のご体調にお変わりはないとした上で「口には出されないけれど、大変お疲れになったとお見受けする。少しでもお休みいただくようお願いした」と説明。今後のご日程にも配慮するという≫

お疲れの中、両陛下は16日午前に八王子市の武蔵陵墓地にある昭和天皇武蔵野陵(むさしののみささぎ)と香淳皇后武蔵野東陵(むさしののひがしのみささぎ)を参拝され、パラオ共和国への慰霊訪問を終えたことを報告された。

武蔵野陵でご報告される陛下=産経から≫

両陛下はご高齢であり、体調必ずしも良好とはいえぬまま、はるか太平洋の戦地に向かわれ、帰国後すぐに武蔵野陵で御父上にご報告されたのだが、いかに昭和天皇戦没者に対する供養を気にかけておられたかをよく理解しておられる今上陛下のお気持ちが痛いほど伝わってくる。
それを今回、身を持って果された安心感から、今後体調を崩されることの無いように風岡長官には特に十分ご配慮願いたい。

同時に、首相はじめ閣僚たちに要望したい。8月15日の大東亜戦争終結の日の戦没者慰霊の日には、武道館に接している靖国神社に参拝して、陛下のお苦しみを少しでも軽くするよう、股肱の臣らしく行動してほしい。


他方、「バックミラーを見ながら運転しているような」中国と韓国とは、わが国は一定の距離を置いて向き合うべきである。いつまでも過去にとらわれている暇はないのだ。
ところがその中国では、共産党からの脱党者が2億人を突破したという。

≪【大紀元日本4月16日】中国共産党(関連組織を含む)から脱退することを宣言する「脱党」に署名した中国人は、14日までに2億人を超えた。共産党が暴力で政権を奪い、独裁体制を敷いて65年。13億人は自由への抑圧や汚職氾濫、自然環境の悪化に苦しんでいる。脱党は、中国人の精神や道徳を共産党の束縛から解放し、自由を選択する1つの切符となっている。

中国共産党からの脱党を呼びかける法輪功らのデモ=大紀元から≫

共産党および中国共産主義青年団共青団)と中国少年先鋒隊(少先隊)の3つの組織から離脱するよう、国内外の中国人らが促してきた世界最大規模の草の根運動「脱党」。2004年に始まり、2011年8月には脱党者1億人を突破した。同意者は書面またはインターネットを通じて脱党する…≫

一時、世界第2を誇った経済状況も不安定になっている。そんな中国に対しては、わが国の政治家が得意とする「静観」こそ今取られるべき上策だろう。


更に情報では、江沢民はじめかっての首脳人はそこそこに春を楽しんでいるようだが、曽慶紅だけが所在不明だという。上層部はかなり不安を抱いているそうだが、どこに行ったものか? まさか彼も脱党者の一人で、秘密を抱えて国外脱出しているわけじゃなかろうに…

さて、韓国政府によって不法にも出国禁止措置が取られていた産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が約8カ月ぶりに帰国した。

≪解放された加藤前支局長=産経から≫


帰国を報告した加藤前支局長に対して安倍首相は「ご苦労さまでした。裁判が続くので今後も身体に気をつけてください」と慰労し、「(8カ月間をどういう心境で過ごしたのか」とも尋ね、加藤前支局長の家族を気遣った、というが次は北朝鮮に拉致されているわが同胞を連れ戻すことが最優先事項である。
我が国政府の手ぬるい対応ぶりに“敵”は舐めてかかっているのだ。日本外交の真価が問われている!


ところで、ドイツの格安航空会社のコパイが、乗員乗客を自殺の道連れにした事故から間もないのに、今度は広島空港で、お隣韓国のアシアナ航空機が着陸に失敗して滑走路から外れるという事故を起こした。
幸いひどいけが人は出なかったからよかったが、状況を見ていると「お粗末!」の一言に尽きる。
この機の操縦者は正式な資格を持っていたのだろうか?とさえ思われてくる。

≪着陸に失敗したアシアナ機=産経から≫
ローカル空港だから、近代的な装置が完備しているわけはなく、しかも山を切り開いて造成した空港だから標高は330mもある。どうもパイロットが二人とも実高度(高度計から標高(地面)の高さ330mを引いた高さ:レーダー高度計があるはずだが…)の判定を誤ったのじゃないか? 当然山間部だから気象条件が良い筈はなく、霧などが発生しやすいし、風向きも変化しやすい。しかし、たとえそのような条件がよくない飛行場ではあっても、操縦者は安全的確に運行しなければならないのだ。広島空港への着陸何回目だったのかな〜


この日も「約15分前まで全日空機や日航機などがアシアナ機と同じ「RNAV方式」と呼ばれる方法で着陸していたことが16日、国土交通省への取材で分かった(産経)」というから、アシアナ機の操縦者だけが技量レベルが低かったのじゃないか?と思われる。

国交省によると、事故が起きるまでの約3時間半にわたり、8機が同じ東方向から進入、うち7機が同じ方式を使って着陸した。運輸安全委員会は直前に急な天候悪化や人為的ミスがあった可能性もあるとみて、回収したフライトレコーダー(飛行記録装置)などを解析して当時の状況を調べる(産経)≫というから、ボイスレコーダーを調査すれば、ほぼ事故原因は判明するだろうが、コンピューターの塊になっている近代航空機は、人間の思考力を超えることが多くなってきている。彼らはそれに十分対応できる訓練を積んでいたのだろうか?
成田、羽田などの国際空港は、ほとんど機械が着陸させているようなものだから、機械にだけ頼っているとパイロットの技量が低下して、人力で着陸するときの勘が鈍りやすいものだ。だからローカル空港に着陸するときこそパイロットの“実力”が表に出てしまいやすいことになる。
そんなミスを防止するためには、組織全体が気を使う必要があるのだが、人間関係はそうは容易くいくとは限らない。おまけに会社には労働組合もある。
今回もまた、乗客らはお金を払って「ハラハラドキドキ」させられることになった!
マア、マレーシア航空や、ドイツ航空のように悲惨な目に合わなかっただけよかったというべきか?


今のところ、このような近代交通機関で“絶対的”ともいえるほど安全で、安定した乗り物は新幹線だけのように見える。
高速バスも、運転手が意識を失ったり、イタリアの豪華客船やセウォル号のように、船長が先に逃げ出して乗客を見捨てて憚らない交通機関もある。しかしその中で一番悲惨なのは航空機だ。3次元の世界からは誰も逃げ出すことができないからだ。
これからは、搭乗口に乗員の顔写真を展示することを義務付け、できればその経歴と実力を公開し「機長が信用できない!」と感じたお客は乗らないことだろう。


尤もこのところ、直接命にかかわる医療関係でも重大ミスが続いている。シナの病院で手術されると、二つある内臓は一つ取られて売られるともっぱら評判だが、日本でも群馬大学付属病院のように、安心してベッドに横たわったら、そのまま8人も天国に行かされた例もあるし、医師免許がない看護師らが、がん治療に効果があると未承認の医薬品を患者に注射したとして「岐阜県警医師法違反(無資格医業)容疑で、昨年まで岐阜県羽島市で開業していた内科クリニックの元代表の男(48)と元事務長の男(51)を近く逮捕する」とか、川崎市では「精神保健指定医資格の不正取得で取り消し処分を受けた聖マリアンナ医大病院の医師が平成22〜26年度、本人の同意なく強制的に入院させられた患者28人の判定に関わっていた」ことが明らかになり、「28人のうち4人は、不正取得した医師が判定していた(産経)」というから、今や庶民は何を信じてよいかわからなくなっている。私も死にたくなったら病院に入院するか!


信用できない代表的な職業といえばやはり「政治家」だろう。しかしこれは何も今始まったことではない!まっとうな人物が立候補しないのだから、質が向上するわけはないのだ。投票率を見るがいい。ばかばかしくて誰も投票所に行かなくなっている。有権者を18歳以下にしても同様だろう。
政界という“密室”に籠っている議員諸侯も、なんとなくコックピットという狭い世界に閉じ込められているドイツ航空やアシアナ機のパイロットに見えてくる…
そうなれば、犠牲になるのは乗客ではなく「国民」になるのだからよほど恐ろしいが…


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「国際情勢判断半世紀:岡崎久彦著:育鵬社刊¥1700+税」
岡崎久彦氏を偲ぶ会で頂いたもの。
「敗戦時15歳の少年は何を思ったのか? 本格的に情勢分析にたずさわり見えてきた真実とは? なぜ日米同盟なのか?
激動する世界にあって、翻弄されない我が国の生き方を、自らの障害と共に明かした日本への遺言!」と帯にはある。
確かに岡崎氏はブレない外交官だった。合掌



「だいじょうぶ!:グレゴリー・サリバン、中野宗次郎共著:ナチュラルスピリット刊¥1400+税」
講談社から上梓した「実録・UFO〜」が縁で知り合ったサリバン氏の最新の著者である。
「宇宙意識で生きる時代へ:今こそ、一人一人が宇宙の中の一員であることを自覚すべき時がやってきた」という帯の文句には同感する。
更に「我欲に翻弄され続け、霊性が劣化し続ける現代の地球人。この世界の末期的状況を解決する手立てはあるのだろうか?」
タイトルが「だいじょうぶ!」というのだから、きっと楽観的な内容なのだろう。読むのが楽しみである。



ジャパニズム24:青林堂¥926+税」
テキサス親父とケント・ギルバード氏の対談は「素晴らしい国。日本に告ぐ!」と小気味がいい!自信喪失気味の日本人に勇気を与えてくれる一冊。

戦闘機パイロットという人生

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