軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

素晴らしきかな“国会”

集団的自衛権の限定的な行使容認を含む安全保障関連法案は15日午後、衆院平和安全法制特別委員会で採決が行われ、与党の賛成多数で可決された。採決時に維新の党は退席。民主党は離席したが議場内でプラカードを掲げるなどして議事進行に抵抗した。法案は16日にも衆院本会議に上程・可決され、参院に送付される見通しだ。(産経)

≪野党議員が抗議する中、自民、公明両党の賛成で安全保障関連法案を可決した衆院平和安全法制特別委:まるで国会議事堂前か青山通りみたいだ!=15日午後0時24分・産経≫


国会は「国権の最高機関」であり、「国の唯一の立法機関」と位置づけられている。また「国民の代表機関」といわれるのは、国会議員は、「国会」を構成する議員であり、有権者によって選出された代表者によって構成されるからである。
一般的に議会民主主義の原則は「多数決」によって決まるから、選挙でえらばれた議員数が一番多い政党が指導権を握るのは当然である。
現在は、安倍首相率いる自民党と、政略上?くっついて離れない公明党が「与党」を構成する。
従って、今回の集団的自衛権を行使して、わが国の安全を確保しようとする政府の考えに対して、各党それぞれ賛否があるのは当然だとしても、長々と国民が見せられてきたところによると、国家の安全というよりは、自分らの政党の主張を通そうとして、すべての政府案に反対を唱えて幼児のようにゴネまわる野党の狂態は、議会民主主義という理念からはかけ離れているといわねばなるまい。
いずれにせよ、採決に入ると、数が少ない方が負けるのは理路当然だから、こんなデモ隊のような見苦しいプラカードなどを掲げて、議長よりもテレビに訴える手段をとることになる。

しかし、これらの写真は国会史に残ることになるから、顔が判別できる議員さんたちは後世の笑いものになるだろう。
自衛官には【品位を保つ義務】というのがあるが、国会議員にはないようだ。


ところで国会議員には次のような多くの「特権」が認められている。
1、不逮捕特権=国会の会期中は逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない(憲法50条)などなど。
2、免責特権=議院で行った演説、討論又は表決について、院外で責任を問われることはない(憲法51条)。
3、歳費特権=両議院の議員は、法律の定めるところにより、国庫から相当額の歳費を受ける(憲法49条)。なお、歳費や手当については国会法や国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律などに規定がある。
4、個人給与を国費で負担する公設秘書として、公設第一秘書、公設第二秘書、および国会議員政策担当秘書の3人を置くことが認められ、議員会館に事務室が与えられる。
5、JR全線無料(新幹線・特急・グリーン車等の料金も含む。ただし、東北新幹線はやぶさ」のグランクラスのみ特急料金・グランクラス料金について適用除外)
6、航空機は月4往復分無料(JR全線無料乗車証との選択)
7、家賃が安価な議員宿舎に入居できる(選挙区が東京特別区外で議員会館に通勤出来ない人に限る)。これについては地方選出議員の通勤や有事における国会の緊急召集などの観点から必要だといわれているが、立地や設備等の面で世間の相場や社会通念に照らし合わせて著しく廉価である点をよくメディアなどに批判されることがある。しかしこの写真でプラカードを掲げている方々は、有事における緊急招集にも反対するのだろうが…
8、競馬場、競輪場、競艇場の入場料が無料。
9、身分証明としての議員記章贈呈(総選挙ごとに新しく製作されるため失職・辞職しても返還する義務はない)…以前自ら罪を認めて?議員バッジを泣きながら返納した方がいたが…

有権者としてこんな写真を見ると、議会民主主義制度がなんだか悲しいものに見えてくるが、ご本人たちは意気軒高?のようだから情けない。

衆参両院でもこんな議員らしくない醜態が延々と続けられるのかと思えば、彼らの歳費や特権の中身に疑問を感じるのは私だけか?

≪国会議事堂は何思う?-インターネットから≫


話は変わって、上海株式が暴落して天文学的損失を蒙ったシナの富豪たちが顔面蒼白になっているという隣国の話題。

どうせあこぎな収益金?だろうから自業自得だが、今後の展開が興味深い。
問題は、彼らと組んでいた日本企業への影響だろう。
香港財界トップの李嘉誠は香港市場で1350億円余、香港財閥第二位の李兆基(ヘンダーソンランド)が587億円余の損失(宮崎メルマガ)だというから、香港、シンセンなども連動している。

さてその香港だが、実に面白いデザイナー集団が現れたという。


大紀元日本7月8日によると、香港のデザイナー集団の「中国本土と香港の差異について表現したイラスト集」が注目されていると次のように報じている。

≪ほとんどは本土について否定的で皮肉な表現だが、香港の優位性をアピールしたコメントを英文でつけている。ネットユーザは「言い当てている」「差別主義だ、対立をあおっている」などと、さまざまに意見した。

 匿名者によるデザイナー集団・本土工作室(Local Studio HK)は、24枚のイラストをソーシャルサイトfacebookで公開した。左側の赤を基調としたイラストは中国本土、右側の青は香港を表し、双方の文化的な習慣、規律、言語と社会政治問題などの話題について触れている。(中略)
 本土工作室は、香港民主化と反中国共産党を訴える風刺的なイラストをfacebook上で発表し続けており、支持者は8000人に上る。6月26日に発表されたこのイラストは7月8日までに5700人以上に支持され、4800人にシェアされた。≫


面白いから添付することにするが、デザインの解説文がまた面白い。
シナ文字の「愛」の簡略字から≪心≫が抜けていたことは知らなかった。
いかにも共産党政権らしい。
党指導者同様、文字からも「心」を消したのだから…
これじゃ13億人民が気の毒だ。


≪左:心がない愛(注・本土で使われる簡体字「愛」には、字のなかの「心」が略されている) 右:香港が使う伝統的な字 (本土工作室)≫


≪左:中国人が地下鉄に乗るとき 右:香港人が地下鉄に乗るとき (本土工作室)≫


≪左:中国の食品 右:香港の食品 (本土工作室)≫


≪左:中国人が待つとき 右:香港人が待つとき (本土工作室)≫


≪実際…彼ら(警察)は同じだ (本土工作室)≫


≪左:中国のしくみ(注・CCPは中国共産党の英語略) 右:香港のしくみ (本土工作室)≫


]≪左:中国の路上の横断幕共産党を愛することは国を愛すること」 右:香港の路上の横断幕「神が中国共産党を滅する」 (本土工作室)≫
●共通しているので読者からのコメントを追加!



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