米軍が、南シナ海に国際法に違反して勝手に基地を増設しつつあるシナに対する「フリーダム・オブ・ナビゲーション」の腹を固めたらしい、として夕刊フジから意見を求められたが、ノーベル平和賞受賞者であるオバマ大統領が、本気でシナをたたけば大したものだ!と答えておいた。
≪夕刊フジ10月24日≫
クリントン元国務長官が選挙で有利になったらしいから、民主党も少しは本気になればいいのだが・・・。
1996年3月の中台危機には、夫・クリントン大統領は「非核武装?空母インディペンデンス」を台湾海峡に派遣したが、これを舐めてかかりそうになった江沢民に対して、更にペルシャ湾から「原子力空母ニミッツ」を増派したような勇気は、オバマさんにはないとみるのだが、果してどう出るか?
おそらくシナも、前回の江沢民のように尻すぼみになれば、彼と同じく腰抜けじゃないか!として対立している習政権は吹っ飛ぶだろうから、江沢民同様ミサイル数発を艦隊周辺に撃ち込むかもしれない。
そうなれば一気に緊張は高まり、双方とも後に引けなくなるから「周辺事態」勃発になりかねない。
おまけに習近平主席は、大盤振る舞いした英国の議会で演説したが、“紳士の国”英国人らしからぬこんな“非礼”で迎えられた! さて、この屈辱を彼はどこで果す気か?
≪議会演説風景。英王子ら退屈&居眠り?=産経から≫
こうした人間の感情の対立から戦争は起きるのだが、そんな危機感が全くないのが今の日本国、戦後70年、素晴らしい“平和国家”に成長したものだと嬉しくなる!!
国民とメディアの関心は、やれマンションの“くい打ち”が出鱈目だったとか、大臣が若かりし頃パンツ泥棒だったとか、マイナンバーがどうのこうのなどと、国際情勢なんかどこ吹く風、宇宙の隅っこの話だと受け止めているように見える。
戦後、“平和憲法”のおかげで、軍事的ストレスを全く感じなくなった日本人は、今後もドンドン長生きする人種になる事だろうが、きっと“悔い”も残すことになるだろう!
南シナ海は、わが日本国の生命線であるシーレーンのど真ん中だということさえ忘れているようだから。
早速集団的自衛権の実効性が試されるようだから、国防元年になるのかもしれない…要注目!
さて、今日は、今朝届いた特攻隊員の妹さんからのお手紙をご紹介したいと思う。
昭和54年、当時築城基地勤務だった私は、神風特別攻撃隊菊水部隊銀河隊の5機が築城基地から発進して体当たりしていることを知り、ご遺族からの願いで「出撃の碑」を建立した。
≪除幕式を伝える当時の毎日新聞≫
16歳から25歳までの花もつぼみの青年15名が、基地から勇躍飛び立ったことを顕彰したのだが、その中の一人である本仮屋少尉の遺書が、9月の靖国神社社頭に掲げられた。
靖国に参拝した私はそれを写真に収めて妹さんに送ったのだが、その返事が来たのである。その中に、南国新聞に投稿されたコピーが入っていたのでご紹介しておきたい。
≪動く汽車に兄の名を絶叫した母 無職 西森奈知子(80)
昭和20年春、鹿屋基地に転属になった兄が、雪の降る夜に帰ってきました。いろり端で話すだけの、わずか3時間ほどの滞在でした。
「みやげはこれしかないよ」と、妹たちに乾燥バナナをくれました。
時間はまたたく間に過ぎました。「見送らなくていい」と言う兄を、母は姉妹3人を連れて追いました。兄は特攻出撃のことは一言も話しませんでしたが、母はピンときたのだと思います。
駅についた兄は、母と何やら話してプラットホームヘと続く階段を1度もふり返ることなく一気に上っていきました。私たちは駅の広場に立ちました。
母は汽車が動き出した途端、ちょうちんを左右に振りながら、兄の名を絶叫し続けました。これが兄との別れでした。母と兄の会話は次のようなものでした。
母:特攻隊から普通の隊に戻ることはできないの。
兄:親孝行できなかった。僕が死んだらお金もくるから母さんが使うといいよ。
母:孝夫ちゃんの命と引きかえのお金なんて、母さんは要らない。生きて帰ってきてほしい。
兄:母さん、国を守るためだから、日本を守るためだから。
やがて兄は白い遺骨箱になってわが家に帰ってきました。母は箱を抱きしめ涙を流しました。18歳と4ヵ月でした。
あの時代、兄たちは日本民族の誇りを持ち国難に立ち向かっていったのだと思います。私はそう思うことにしています。戦争は悲しみだけが残ります。
(姶良市)南日本新聞=2015・9・5 ≫
70年前の日本人青年は、決然と国のために散華した。家族も悲しみにくれながらも、それに耐えたのであった。
靖国社頭に掲げられた本仮屋少尉の遺書はこうである。
来月上梓予定の「自衛隊が守るべきもの(仮題)」にも納めさせていただいた。そう、身を挺して国のために殉死する立場にある自衛官は、最高指揮官にどんな人物を求めているのか?という命題を体験から説き起こしてみたのだが、自衛官の心情を国民にも知ってほしいと上梓することにした。
軍を“コントロール”するべき立場にある“シビリアン”が、週刊誌ネタになるような、これほどイカガワシイ話題に事欠かない人物らであることを知って、国民は選んだ責任を感じるようになって来たのじゃないか?
“そんな人物の命令”で死地に赴かざるを得ない自衛官らの率直な気持ちを、国民に少しは知ってほしいと思い、靖国で定期的にお話ししている国防講座の中からまとめたものである。
勿論警官も消防士も、海保隊員も同様だが…
ところで、今日の産経新聞の11面を広げて、懐かしさでいっぱいになった!
若かりし頃、私もこれに乗って飛び回っていたことを思い出したのだ。
ソ連の侵攻に伴い、仮に特攻隊編成命令が出されていたら、私は迷わず本仮屋少尉の様に飛び立っていたに違いない。
こんな『無機質な』日本に生き残ったのが幸せだったのか、そうでなかったのか…この年になるとつくづく考えさせられている毎日である。
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今年は三島由紀夫生誕90年、没後45年目にあたる。著者は当時「楯の会」の最年少隊員。市ヶ谷台上で決起した三島が書いた『檄文』は、見事なまでにその後の日本国の姿を予言していたと思う。
当時私は浜松基地で、1尉の戦闘機操縦教官として学生教育に熱中していたが、この事件以後、三島の作品を読みふけった。
≪憲法に体当たりする奴はいないのか≫と彼は叫んだが、制服の中にもいなかったから、彼は失意の中に自決したのじゃないか?と考えてきた。
昭和26年生まれの著者は、そのドラマチックな人生を淡々と描いている。1級のドキュメンタリーだと思う。
私の次回の本も、三島の精神を見直す意味で取りまとめてみたのだが、彼のような貴重な体験がないのが残念である。各所にちりばめられている当時の写真も貴重である。
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