軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

田舎の信用組合?

其の昔、国連を「田舎の信用組合」と表現して問題になった代議士がいた。西村防衛庁長官である。
そのころは我が国の「国防の基本方針」の中に「国連の活動を支持し、国際間の協調をはかり、世界平和の実現を期する」とあり、“国連第一主義”を掲げている以上問題になったのだろうと思われるが、当時はまだ“元気”だった社会党などが大騒ぎして、やがて西村長官は首になる。


折れた自民党も「安全保障上期待している組織に対して防衛庁長官たるものが何事ぞ!…」という感覚だったろうが、長官は真実をついていた。
国連をそれほど期待していないことは「外部からの侵略に対しては“将来国連が有効にこれを阻止する機能を果たし得るに至るまでは”」と条件を付けていて日米安保の方を重視していたのだから・・・。


もともとこの基本方針は、首相に就任した岸総理の「訪米の手土産」として、おっとり刀で作成された官僚の作文に過ぎなかったのだ。
それは方針が作られたのが昭和32(1957)年5月20日で、岸内閣は同年2月に成立、その後東南アジア6か国と、米国訪問が予定されていたが、自衛隊はそれより3年前の昭和29(1954)年に創設されていたことからも良くわかる。
我が国の国防なんてこの程度だったのだ。

その程度の、戦略ともいえない“基本方針”と“田舎の信用組合”表現のために、長官は首を斬られたのだが、 当時の社会党は「国連軽視もはなはだしい」と騒いだのである。今は騒ぐ気力もなさそうだが…


国連の実態は、1、わずかな出資で会員になれ、2、自国の利益ばかり主張して一向に結論がまとまらず、3、職員たちも自分個人の利益追求に走りがちだから西村長官は「田舎の信用組合」に例えたのだろうが、現在ではそんな意味で信用組合を引き合いに出す政治家は見当たらない。
しかし、国連の方は“田舎の信用組合並み”に進化したかというと、そうではない。「国際公務員」として特に後進国メンバーが、一族で主たる席を確保するのが常態になっていて、国連創設時の主要国、特に米国などは「会費」を払わないこともあったほどだ。しかし几帳面なわが国は会費は滞りなく収めてきたが、未だに安保常任理事国入りできないどころか、依然として≪敵国扱い≫されているではないか。

≪国連ニューヨーク本部。会費払いが少ない人たちが闊歩している=インターネットから≫



≪国連欧州本部。昭和49〜50年にかけてここでの軍縮委員会に出席した。当時のお土産の絵葉書である≫

 


ところが今回、そんな国連の中の一小委員会が、わが国を侮辱する行動をとった。今朝の産経抄子は「『万世一系』の危機だった!『男系男子による皇位継承女性差別』国連女子差別撤廃委に知恵をつけたのは誰だ」としてこう書いた。

≪戦後60年にあたる平成17年、小紙は外務省の秘密文書を入手した。昭和23年10月に作成された『皇室に関する諸制度の民主化』である。占領下の日本でGHQ(連合国軍総司令部)が、いかに皇室の弱体化に腐心したのか、詳細に記されていた。

 ▼当時GHQ内では、皇位継承を男子に限っているのは、男女平等に照らして疑問だ、との声が上がっていた。ただ文書には、「日本の歴史上女帝に弊害の伴った事例等を説明した結果、司令部側はこれを固執しなかった」とある。

 ▼「弊害」のなかには、当然「道鏡事件」が含まれている。女帝・称徳天皇に寵愛(ちょうあい)された僧・道鏡は766年に法王となった。「道鏡天皇にすべし」。ついには九州の宇佐八幡宮から神託が届いたとして、皇位につこうとする。真偽を確かめるために派遣された和気清麻呂が、逆の神託を得て、道鏡の野望を打ち砕いた。

 ▼天皇の「万世一系」が損なわれる、最大の危機だった。この事件を教訓にして、朝廷は「男系」の原則維持にことさら努めるようになる。皇位継承はもともと、男女平等論の立場から論ずべきではない。

 ▼そのデリケートな問題に、国連女子差別撤廃委員会が、口をはさもうとしている。「男系男子による皇位継承女性差別」。今月7日に発表された日本に対する勧告に、あやうくこんな内容が盛り込まれるところだった。勧告をとりまとめた委員は中国人の活動家だという。

 ▼すでに委員会は、慰安婦問題をめぐって、何とか日本の名誉を貶(おとし)めようとする「歴史戦」の舞台となっている。日本人活動家の影もちらつく。外国人の委員に皇室について、深い知識があるとは考えにくい。知恵をつけたのはひょっとして、想像するだけで憂鬱になる≫


まず国連関係者に「憲章をよく読みなさい」と言っておきたい。
加盟国の文化伝統を無視して、一方的に意見を押し付け“内政干渉”することが、憲章で許されているか?
男女の不平等を言うのならば、一夫多妻制を保持している国はどうなのだ?
未だにテロリスト・グループが、若い女性を拉致して売り飛ばしている状況はどうなのだ? 
国連の“国際公務員”は、よほど暇だと見えるが、もっと他にやることが山積しているはずである。こんな連中に高額な給料を支払うために「会費」を納入する必要はないのじゃないか?


次の表は国連分担金リストのベスト8である。
1位:アメリカ合衆国 (22.0%)
2位:日本 (16.6%)
3位:ドイツ (8.6%)
4位:イギリス (6.6%)
5位:フランス (6.3%)
6位:イタリア (5.1%)
7位:カナダ (3.0%)
8位:スペイン (2.9%)


以前このような“内通者”を≪獅子身中の虫≫として取り上げたが、産経抄子によれば、今回もその影がちらついているという。
中国人が取りまとめたというから、どうせ真正日本人じゃなかろうが、彼らを追放しない限り、わが国に対する「歴史戦」は終結しまい。
それにしても、わが政府の反論と行動はいささかゆるい気がしてならない。
我が国は、皇室あってのものである。先の大戦による英霊方に対する慰霊の旅や、今回の3・11被害地方に対する両陛下のご供養の旅は、我が国古来からの伝統であり文化である。国連女子差別撤廃委員会如き連中に、とやかく言われる筋はないのだ。


我が国は、神道を貴ぶ国柄だが、その御祭神は女系である。他の宗教国家と違って、わが国では“女系の神”が祭られているのであり、その大元さえ知らぬような無知な国連女子差別撤廃委員会は、身の程知らずもいいところだといえる。
今回の抗議で提出は見送られたというが、政府ははっきりと責任者に“謝罪”させるべきである。
70年前に占領軍から提示された「新憲法」も、この程度の知識しかない異国民が一夜漬けで書いたのだから早く脱ぎ捨てるべきだろう。


不敬にも靖国神社で火薬を爆発させた韓国人青年は、動機について「劣等感を持っていた。(犯行で)他人から認められ、満足感や達成感を得られると思った」と語ったという。全チャンハン容疑者は「神社にA級戦犯が祭られていることなどに個人的不満があった」「歴史に名を残す」という趣旨の発言もしているというが、すべては後知恵と弁解にすぎず、A級戦犯のことも単なる受け売りだろう。
韓国民だから韓国内では「歴史に名を残す」かもしれないが、犯罪行為であることは間違いない。この程度の青年らに、英霊の名誉を貶められては誠に申し訳がない。服役後は国外永久追放にすべきである。

同時に、国連に“密告”に行った非国民らも国外追放にしたらよい。


世界情勢は混とんとしてきていて、こんな屑同様な連中にかかわっている暇はないのだ。北朝鮮は核攻撃準備に入ったし、シナはオバマレームダックの間に南シナ海を占領しようと、既成事実の積み上げに躍起である。


“想定外”の大統領選が戦われている同盟国・米国には、“エスタブリッシュ”たちが毛嫌いする大物が優勢である。
彼が当選すれば、強大な核のボタンを手にすることになるのだが、世界はこれをどう見るか?
少なくとも「ノーベル平和賞大統領」よりも世界中の荒くれ者に対しては“抑止力”になりそうだが、既定の政治が狂い始めているのは、一人米国だけではない。欧米はそろって不安定になっているのだ。
その時、空白になるアジアを支配するのがシナであってはならないのだ。一番近い国である日本が、“太平”洋の指導権を握るべきなのだ。その覚悟が今の日本の政治家らにはあるのか?


恐るべき混沌の世界が眼前に迫っていることを一刻たりとも忘れてはならないのだ。



私の講演会のお知らせ
==================
当日は本物の!UFO研究家も参加するというから、私の方が聞きたいほどだが…
当日は雨天が予報されているから、御高齢者にはお気の毒…UFOが天気をコントロールしてくれないかな〜

日 時:3月19日(土)13:00開演(15:30終了予定)
場 所:靖国会館 2階 偕行の間
演 題:UFOと地球外知的生命体、その後の展開 
参加費:1,000円(会員は500円、高校生以下無料)
お申込:MAIL info@heiho-ken.sakura.ne.jp
 FAX 03-3389-6278(件名「国防講座」にてご連絡ください)。


実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO

実録 自衛隊パイロットたちが接近遭遇したUFO

ジェットパイロットが体験した超科学現象

ジェットパイロットが体験した超科学現象

戦闘機パイロットという人生

戦闘機パイロットという人生