軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

考えさせられる話

在米台湾人Andy Chang氏の「自由と人権にも節度が必要」と題する今日のAC通信には考えさせられた。全文転載しておきたい。

≪民主主義とは自由、人権と平等と言うが、自由や人権は無制限ではなく節度、つまり言行の程よい制限が大切である。「道徳の限界を過ぎた」行いは英語でCross the lineと呼ぶ。ラインとは筋道、道理の限界である。節度のない国は民主国家ではない。最近のメディアは北朝鮮のミサイル発射を「ラインを超えた」と呼んでいる。

5月30日朝、Kathy Griffinと呼ぶ女性が、血まみれのトランプの首級の模型を肩の高さに掲げた写真をメディアに公開した。トランプの頭の模型は髪や顔ですぐにトランプとわかるほど真に迫っていて、しかも血だらけで本当に首を切ったと思わせるほど迫真的だった。

本人は面白半分のつもりだったと言う。アメリカのメディアや民主党贔屓の国民はトランプが大嫌いで、連日トランプを攻撃しているからこの写真が喝采を受けると思っていたらしいが、予想に反して左翼、右翼の双方から轟轟たる批判が起きた。それで彼女は慌てて数時間後に謝罪メールを発表した。トランプ本人とメラニア大統領夫人もツイッターで彼女を痛烈に批判した。メディアは彼女が「限度を超えた」と批判した。
CNNのAnderson Cooperは彼女のクリスマスの契約を破棄すると発表した。

アメリカではトランプ嫌いが多いから内心は彼女の行為を面白がっている人もいる。
トランプ嫌いのアル・フランケン上院議員は「彼女はすでに謝罪したからそれでよい」とインタビューに答えている。
写真を撮影したのはTyler Shiledsと言う男だが、彼はこの写真が芸術で、表現の自由だから後悔しない、謝罪もしないと述べた。


しかし自由や人権には一定の限度がある。撮影したShieldsもモデルになったGriffinもアメリカ人である。自分の国の大統領の血まみれの首を掲げた写真は、数年前に起きた事件、アメリカ人記者を殺害して死者の首を掲げたISISジョンと呼ぶテロ写真を真似たと思われるが、これが芸術写真とは言えない。国民はShieldsとGriffinの行為を肯定しなかった。トランプが嫌いだから殺さなくても血まみれの首を掲げた写真で自分の気持ちを表現する行為を芸術と呼ぶ人は居ない。

大統領批判で似顔絵の漫画や、大統領のお面をかぶって街頭行進することはある。パパ・ブッシュブッシュ・ジュニアのお面をつけてパレードしたケースは前にもあった。しかしブッシュ大統領は二人とも黙っていた。彼らにとってはお面をつけて風刺する行為は許される範囲内なのだろう。

だがオバマは違う。去年のことだがテキサスのロデオでオバマのお面をかぶって黙って立っていたカウボーイがテレビで報道されたが、このカウボーイはすぐに免職になったそうである。オバマとブッシュの違いは歴然である。もし今回の事件がトランプでなくて、オバマの血だらけの首級を掲げた写真だったらどんな大事件になっただろうか。
フランケン上院議員は「謝罪したらオーケー」と言うだろうか。オバマ民主党とブッシュ・共和党の違いは歴然である。

お面や漫画は風刺や批判だから表現の自由として受け入れられる。しかし血まみれの首級を掲げた写真は明らかに表現の自由と言えない。しかもこれがISISジョンの行為を真似たのなら尚更である。今回の事件の意味することは、オバマ執政の8年でアメリカが既に自由の乱用、節度のないサヨクの蔓延る国となったことである≫


日本国民は、これと同様な事象がいま日本でも起きていることに気が付いているだろうか?
トランプ大統領は、今、マスコミを相手に左翼リベラル相手に「戦争」をしているといえるのだが、メディアを中心にしたリベラル派は、なんとしてもトランプ大統領を引きづり降ろしたいのである。これは大統領選挙中の現象に酷似しているのだが、わが国でも安部首相を引きづりおろすために民進党はじめ、左翼リベラルメディアが懸命に報道している事象と同じ構造だ。

≪こんな人も反安倍に蠢きだしている…インターネットから≫


その昔、テレビ朝日の報道部長が、この手の手段を使って政権転覆を図ったことがあったが、彼らは事あるごとに「言論の自由」を標榜した。
Andy Chang氏が書いたように、言論の自由にも節度があるのだ。自分が利用する≪自由≫にはケチをつけないくせに、相手が言うと言いがかりをつけて反対するのは、まっとうな言論人のやることではない。


≪リベラルメディアの標的にされている日米首脳!=産経から≫


私から見ればリベラルたちの背信ならぬ、“最後のあがき”に見えないこともないが、彼らはフェイクニュースで国民をだます手段を持っているから油断できない。


大げさに言うと、今や世界中に民主主義の危機が迫っているといえるのだが、とりわけわが国の国民は無関心に見える。すべてが地上波TVの≪ワイドショウー≫化しているので、どれが嘘でどれが真実かが分からなくなっているのだ。
同様に、フェイクニュースを流す側も、どれが嘘だったかわからなくなっているのではないか?


でも、田舎の山奥から見ていると、こんなことに血道を上げている彼らは、一体何が楽しいのだろうか?とむしろ気の毒に思えてくる。


今回、トランプ大統領は“生首”を公開されたが、オバマと違って文句は言うまい。
この手の衝動は、リベラルの得意なやり方であることは、何度も紹介してきた「リベラルたちの背信(アン・コールたー著)」に詳しいが、わが国周辺にもそんなグループが存在していることを忘れてはなるまい。
例の「少女像」をこれ見よがしに掲げる一派である。彼らはその昔、安倍首相の写真を燃やして気勢を上げたし、東條英機像を作って散々いたぶった。

≪東条元首相の像に侮辱を加える特亜市民ら=インターネットから≫


バカにつける薬はないといってしまえばそれだけだが、そんな連中とも“平等に”接しなければならないとは、民主主義のルールとはいったい何か?と疑いたくなる。

ア、そうか、彼らは民主主義を受け入れていない人種だったのか〜
それではAndy Chang氏の文も理解できないだろうな〜

一体彼らの人生は、何が楽しいのだろうか?と更に気の毒になってくるが、こう書けば「ヘイトだ!」と怒り狂うのかしらん。


届いた本のPR
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雑誌【テーミス6月号】
創刊25年に突入したという。「正義と公平と感動」を掲げて25年、今月も内容は実に濃い。フェイクメディアでは目にしない話題で満ちている。
今月のレポートは「自衛隊憲法明文化”で緊急事態に備えろ」である。私も取材を受けたがご一読あれ。


『甦る翼 F-2B:小峯隆生著・柿谷哲也撮影・並木書房¥1500+税』
3・11大震災の津波で水没した松島基地のF2B、18機中13機が奇跡的に修復されて基地に戻るまでの舞台裏を、政治の判断、自衛隊の努力、民間企業の支援など、キーマンたちの談話で明かすドキュメントである。
震災直後、朝日の「天声人語」氏は「なぜ空中に退避しなかったのか!」と基地司令の判断を追求したが、所詮机上の空論だったことがよくわかる。
この記事も自衛隊を非難するための“フェイク記事”だったのだ。
貴重な写真が掲載されているので、ぜひご一読願い現場の苦労を知ってもらいたいと思う。


『緑十字機決死の飛行:岡部英一著・発売元静岡新聞社¥2300+税』
郷土史研究家、岡部氏の前作『緑十字機の記録』に更に加筆再編集したものである。貴重な現場(伊江島)におけるクルーたちの活動状況を収めた写真なども加わり、完成度が高まっているが、燃料欠乏で鮫島海岸に不時着した原因追求に、ミステリアスな想像が加わっている。
つまり、軍使一行の重大な任務を、一整備兵が挫折させようとしたのでは?という陰謀論である。随員の一人であった義父・寺井中佐からは、全くそのような雰囲気は語られなかったし、副操の駒井少尉からも聞いていない。整備員の名前も墓場に持っていくと彼は言った。
今となっては真相はやぶの中だが、私が知る限りではそのような陰謀論は存在していない。
ご一読をお勧めする。


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