軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

藤井4段の快挙に思う


これが今朝の産経一面である。
将棋の最年少プロ棋士藤井聡太4段(14)は26日、東京・千駄ヶ谷将棋会館で行われた、竜王戦決勝トーナメント1回戦で、増田康宏4段(19)に勝ち、公式戦の新記録となる29連勝を達成した。今日のニュースはこれでもちきりだ。
藤井4段は14歳だが、増田4段も19歳という若さである。
なんだか、新世代がどんどん出現してきているようで、諦めかけていた日本の将来が明るくなってきたようで嬉しくなってきた。


いつもいつも、人間性に悖る代議士連中の低俗なスキャンダルを見せられている国民の一人として、まさに快挙であり、気分爽快になる。


ところが皮肉にも、この記事の左トップは「欠陥エアバッグ・メーカー」になり下がった、高田重久会長兼社長がお詫び会見しているが、彼は51歳とある。
3面の解説記事によれば、「創業家3代目の彼は、自動車メーカーと責任の押し付け合いを続け、責任逃れに終始し、早期解決への努力を怠り、説明責任からも逃げ回るなど、消費者を軽視した経営者の罪は重い。しかも同会見でも、『なぜ、問題が起きたのかわかっていない』と、不具合の明確な原因がタカタにあるとは認めなかった」という。

手を結んだ米国企業に“はめられた”のかどうか知らないが、幹部らの対応能力にも“欠陥”があったことは自明だろう。


次の表は産経が掲載した「戦後の大型倒産」一覧表である。

そういえば「こんなこともあったな〜」程度の記憶しかないが、まだまだ大型倒産“予備軍”が控えている。なんとなく、この世代の企業首脳陣は、若い時代に連日クラブでカラオケ三昧だった方々のような気がするのだが…。平成8年の記事にこんなものがある。



薬害エイズを放置した会社と役所。西田専務は「不十分な報告だったことは認めるが、決して虚偽の報告をしたという認識は持っていない」と語った。=平成8年2月・日経新聞


≪そして3月には「申し訳ありません」と川野武彦社長らが土下座したが、血友病患者の健康と、家族の苦悩が解消されたわけではなかった。いつも犠牲になるのは情報が得られない“弱者”だが、やはり敵討ち制度は必要だ!と思ってしまう≫


住宅金融専門会社住専)社長の山本社長(64)が1990年当時、大口融資先の不動産会社「コリンズ」の接待専門クラブ「古綸子(コリンズ)」で、経費丸抱えの「三菱信託銀行副社長への昇進を祝う会」を開いていた時の写真。「我ら“懲りんズ”」というタイトルが素晴らしい!!
今でもどこかで懲りンズに“ヌクヌクと”生息しているのじゃないか?=平成8年・毎日新聞


≪巨額の低金利融資や贈与を受けて株取引など財テク投資を繰り返していた当時の中島義雄主計局次長(53)に関する記事。このころから官庁トップにはろくな人物はいなかったようだ…=平成8年・産経新聞


石川五右衛門の「石川や 浜の真砂は 尽きるとも 世に盗人の 種は尽きまじ」 という辞世の句を思い出す。

今もまだ、各地でこんなスキャンダルが続いているようだが…


そんな「失望感」という真黒な霧が漂う日本の社会に、清廉な風穴を開けたのが、14歳の天才棋士・藤井4段である。
産経は3面で、現代の中学生を「スーパー中学生『文武両道』」だと表現している。


≪普段は中学校に通い、宿題やテストもこなしながらの偉業。棋士だけではない。スポーツや音楽の分野でも、文武両道のスーパー中学生はどうやって育ったのか―≫ と特集しているのだが、あまりにも意気地のない薄汚れた代議士らや、口先だけの議員らを見せつけられてきた身としては、10代の「スーパー少年」の誕生を大いに期待したい。
今では死語になった感がある「文武両道」という言葉を、産経が呼び覚ましてくれたことも嬉しい。


前回は「使命を果たして次々に逝った先輩方」に弔意を表したが、今日は次々に生まれ出てくるスーパー天才に対する感謝の記事になった。

紹介したような平成8年ころに新聞ネタになった見苦しい“大人たち”は速やかに消え去るべきである!
未だこの国の将来に望みを捨ててはいけない!と嬉しくなった。
新しい有能な生命の誕生に希望を見出して、記事を更新した次第。



届いた本のPR
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「月刊HANADA8月号」
WiLL同様の構成だが、執筆者が少しずつ変化している気がする。
両誌共に毎回登場する保守派論壇の“大御所”は別にして、ここにも世代交代の兆しが?と思われる。
最近、やけに小池都知事を批判する内容が目立つが、選挙が近いからか?
それ以前の都議会の体たらくにメスを入れた快挙を伝えるものが少なくなったのはどうしてだろう?
以前の無責任都知事と議会を牛耳る“実力者”たちのほとんどは男だったが……

「国連特別報告者は反日左翼のひも付きだ」という事は以前からわかっていたことだろうに、改めて読むと獅子身中の虫がいかに国中に蔓延っているか驚く。
それを裏で支えている組織にもメスを入れるべきじゃないか?



≪「“革新”と“国防”」:梅澤昇平著:桜町書院¥1000+税≫
副題に「民社党防衛論争史」とあるように、今では消滅してしまった“まっとうだった野党”の回顧談ともいうべきものである。
著者の梅沢氏は、元民社党政審事務局長、広報局長など、民社党の中心にいた人物。
民社党民主党ではない!)の防衛・安保政策は、福祉政策よりもはるかにまっとうだったから、現役時代は期待していた。
奇しくも、広報室長時代に、御巣鷹山事故で自衛隊がメディアから批判された時に、私は「いわれなき非難に反論する」と題して「月曜評論」紙上に“前代未聞の現役自衛官”として反論文を書いたのだが、これが国会で問題になるなど、個人的にも相当な圧力がかかった。
しかし一貫して支えてくれたのは民社党幹部とそのシンパであったことを思い出す。
春日一幸委員長からは「大佐ともあろうものが、新聞記者如きに黙れ!と言えないのは情けない」と怒られたが…

今でも通用する国防論議であり、若者に一読を進めたい。

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