軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

習政権の“盛”は過ぎた?

さて、連日の酷暑は何が原因なのだろう?こんな田舎でも外は体温と同じ36度である。さすがに野良猫も姿を現さないが、バーゴラではキジバト夫婦がじっと雛を抱えて我慢している。

≪じっと雛を抱えるハハ鳩≫

ハトは体温が高いとはいえ、その夫婦愛と子育てには脱帽だ。
「今月末には、火星が大接近するからでしょう!」とは宇宙に詳しい友人サリバン氏のギャクなのだが、そうかもしれない。何しろ「火の星」なのだから…


≪今朝の産経から≫


さてこのところ、米中金融戦争の話題が絶えないが、どうも底力の無いシナの方の分が悪いようだ。
2008年の北京五輪を成功させようと、この時は一致団結した様だが、その後“予定通り?”に外国資本の導入に成功したものの、本来が「拝金主義で共産主義かぶれ」の人民には、資本主義と言う基礎素養が全く欠落していた。
しかし強欲な資本主義国は、そんなことにはお構いなく、この国に“資本主義=代表的な株式方式”を蔓延させた。
当時、いたるところに開設された取引所には、一獲千金を求める人民がなけなしの札を握りしめて、相場の動きを注視していたが、基本がわかっていないのだから、株は「買えば儲かるもの」としか理解しておらず、崩壊直後のソ連同様、資本主義の真似事にうつつを抜かしていたから、シナでもその末路は予測できた。
そんな少額の資金で、一獲千金が獲得できるはずはない。莫大な「資本」を手にした禿鷹が、国内外から“ソ連とシナ”という獲物を襲撃し、資本主義=“投機”手法だと叩き込んだ。

 しかし敵もさるもの、強権を発動できる専制主義を活用してとりあえず世界の“経済大国入り”を果たすことはできた。
 ところがあこぎな資本主義国はシナを持ち上げてみたものの、あまりにも傲慢であこぎなやり方に呆れ、終に見限り始めた。そこにタイミングよく登場したのがトランプ大統領である。
 中途半端な資本主義・リベラル派はまさか実権を失うとは思ってもいなかったので大慌て、未だに何かとトランプ大統領に難癖をつけ足を引っ張っている、と言う図式が表に出てき始めたと言うのが今言われている米中経済戦争ではないのか?と私は思う。


 さてそこで、安泰だとされていた支那の習政権にもほころびが見え始めた。もともとこの国柄は「権力闘争が趣味の国」である。人民なんてどうでもいいのだ。
 彼らの頭にあるのは「俺の物は俺の物、お前の物も俺の物」という利己主義しかない。人に道を譲っていては生きていけない、弱肉強食がシナ人の生きる道なのだ。


 先週末、習近平氏が「権力闘争に敗れ、すでに失権した」との噂がインターネットで飛び交ったと大紀元日本が報じた。
「中国問題専門家の間では、習氏の失権説について疑問視する一方、最高指導部で熾烈な権力闘争が広がっているとの見方が大半を占めてい」て、「異変は、政府系メディアの報道にみられた。7月9日、12日と15日の三日間、中国共産党機関紙・人民日報の1面の見出しに『習近平』が含まれる記事が一つもなかった。1週間のうちに3日間も、トップページに習近平氏の名前がなかったのは極めて異例だ」が、「中国国営中央テレビ(CCTV)の12日夜の番組は、習氏について『国家主席』『党総書記』などの敬称を付けず、『習近平』と呼び捨てした」と言うのである。そしてこれは「文化大革命後、国家主席に就任した華国鋒氏が『個人崇拝を行った』ことで、党内で不満が噴出したという。華氏は党最高指導部である中央政治局で、自己批判を行った。『この事件は、華国鋒氏が失脚する前兆だった』と同記事が指摘していると言う。

 次に油断できないのが「中国各地で退役軍人による抗議活動が頻発しているという報道である。一般的に政府に反旗を翻すその先頭に立つのは「知識階級である学生」だが、これは何とか個人企業を認めるという手法で封じつつある。しかし軍人はそうはいかない。彼らは指揮系統に沿って、統率的な動きが出来るからだ。


≪中国ソーシャルメディア上の動画投稿によると、7月17日山西省の元軍人らは待遇改善を求め、同省太原市の政府庁舎前で、陳情活動を行った。動画では、元軍人らが戦闘用ヘルメットを被り、鉄製の折り畳み式チェアを持って進行している様子が映っている。参加者の人数は不明だ。

一方、同日四川省重慶市の退役軍人らは、同市民政局の前で集まり、待遇改善を要求したとのネット投稿もあった≫
デモの理由は「近年中国当局の軍改革による人員削減で、多くの軍人が退役させられた。また、国内経済の不景気とインフレで、生活難を訴える元軍人が急増している」からだと言う。


6月下旬には江蘇省鎮江市当局が数千人規模の元軍人のデモを武力鎮圧し、多くの負傷者を出している。
「それ以降、中国各地で待遇改善をめぐる退役軍人の抗議活動は勢いを増している。今月9日、河北省の石家荘市と邢台市、山西省太原市、湖南省長沙市などでも抗議デモが起きた」が、このデモでは「地元の市民が無償で食料品や水などを提供し、退役軍人を支持した」という。

また、元軍人らの現状に対して、軍内部では「非常に同情している」将校や兵士が多いとジャーナリストは示している。このため、中国当局は、デモ鎮圧に現役軍人ではなく、武装警察を投入したというが、この事が「中国共産党の圧政が終焉を迎えている」ことを示している。
「国民を抑制する手段である軍でさえ、今この政権に反発している」と言う意見もある。


≪中国:中国山西省の元軍人らがこのほど、待遇改善をめぐる抗議デモで、身を守るため戦闘用ヘルメットを装着した(ネット写真、大紀元が合成)≫


又、ネット上には「中国では習近平主席の肖像画にインクが掛けられるなどの異変が続いている」と言う。
それかどうかは不明だが、今習近平氏は中近東・アフリカを歴訪中で北京に不在である。まもなく始まる北戴河の会議でこれらのことがどのように扱われるのか見ものであろう。

どうも見ていると、あれほど勢いがよく、日本企業も騙された中国経済はまさに「バブル期を過ぎつつあり」債務増加、不動産バブルと人民元の過剰供給が中国経済の抱える「三つの時限爆弾」だと分析されている。
私は経済は素人だが、中国不動産市場は依然として経済の安定を脅かしていると指摘されており、「北京の不動産価格の下落はすでに始まった」と言うのが定説である。


大紀元日本によれば「中国国有銀行大手、中国建設銀行の田国立・会長は今月中旬、上海市で開催された金融フォーラムにおいて、中国不動産市場の総資産規模は40兆ドル(約4400兆円)以上、または400兆元(約6652兆円)以上と「天文的な数字」にまで膨れ上がったと発言した。田氏は「中国の莫大な富が不動産に投じられている」との現状に危機感をあらわにした」と言う。

そして「金の切れ目が縁の切れ目」になるだろうから、政府に不信感を持つ軍人OB、学生や企業人らに指導された人民が、政府に反旗を翻す時も案外近いのではなかろうか?

そこで危惧されるのが、内憂から目を外に向けさせようとする「軍事暴発」だが、さしあたり手頃なのが、沖縄周辺だとみていいのではないか?


届いた本のご紹介
===================

≪續・黒潮文明論;稲村公望著・彩流社¥2800+税≫
著者は沖縄時代に知り合った沖縄郵政事務所長で、郵政民営化反対を唱えて首になった友人である。沖永良部出身だけあって、西郷隆盛ゆかりの大隅半島紀行沖永良部島などにまつわる逸話が面白い。
聊か値が張るが、学術論文集だと思えば安い方だろう。

日航123便墜落・最後の証言:堀越豊裕著・平凡新書¥900+税≫

著者は共同通信社外信部長。その立ち位置からして豊富な取材力が生きているが、「いつまでも自衛隊犯人論が飛び交う書籍界に疑問を感じる」と言う趣旨で取材を受けたもの。
その意味では他の「自衛隊悪玉論」と一線を画している。
しかし、他の書籍には、当時のJALのキャビンアテンダントなどが、さも見てきたような嘘を書いているが、言論の自由が保障されている国柄だとはいえ「自衛官を敵視する」にも程があろう。何がそんなに憎いのか?
誤解を恐れずはっきり言わせてもらえば、一民間会社、それも整備不良で墜落した会社の社員から、国家機関である不偏不党の自衛隊が何故犯人として疑われねばならないのか?
空中における事故だったから航空自衛隊が初動対処したモノであり、本来はJALか運輸省が主導すべきだったろう。これが高速道で起きていれば、地上の高速隊と警察が管轄するのだから。
御巣鷹事故の時、苦労しつつも現場に駆けつけようとしていた自衛隊をしり目に、事故現場から離れていた「後部胴体」の残骸に群がっていた日航整備関係者をヘリで現場に向かった写真家が撮影している。それは何故か?写真家はこの奇妙な写真を見せてくれたが、現場撮影からの帰途に再び見ると、初めは背中にツルのマークが見えていた「つなぎの整備服」が、まるで隠すかのように、黒めのジャンバーを羽織ってツルのマークを覆っていたのはなぜか?すでに原因の特定はできていたのだと思うがどうか?全社員を動員して現場に駆けつけなかったのは何故か?
一段落後、空幕に挨拶に来た会社幹部が、帰り際に「空幕長」に対してビール券10枚の封筒を置いて帰ったことが鮮明に思い出される。
こんな精神だから事故が起きるのだ…とまでは言わないが、自社に所属していたアテンダントの≪放言≫に一言声をかけてもいいのじゃないか?


≪航空情報9月号≫

今月は「中国の空母と航空戦力」が特集である。この空母もいつまで浮かんでいるか興味深いが…。
私はそれよりも、「せとうちSEAPLANES・しまねGeoFlight搭乗レポート」の方に関心がある。
島国日本の離島便には、自然破壊を抑えることが出来る水上飛行機(艇)が適していると1尉の頃に書いた。「日本防空ハリネズミ論」で端末輸送は飛行艇を、と提起したことがあるからだ。今でも検討に値すると思うが…。
尤もオスプレイが民間で購入できればこれも一案だが・・・

宇宙戦争を告げるUFO 知的生命体が地球人に発した警告

宇宙戦争を告げるUFO 知的生命体が地球人に発した警告

ある駐米海軍武官の回想

ある駐米海軍武官の回想

大東亞戦争は昭和50年4月30日に終結した

大東亞戦争は昭和50年4月30日に終結した