週末、風邪をひいて体調を崩してしまった。油断大敵!歳を考えれば風邪如き!などと侮ってはいられない。反省!
処で「はてなブログ」の様式変更後、画像が取り込みやすくなり、古新聞記事でも十分読めることが分かった。これでドンドン処分することが出来る。
今回も、昭和60(1985)年代の切り抜きから“処分”していくことにする。
この年の5月に横浜でなんとも痛ましい事件が起きた。次は5月28日付の読売新聞記事である。
【「勇気ある大学生の死を無駄にするな」-―。
横浜市南区内で強盗犯を取り押さえようとした大学生二人が、派出所前で犯人の一人に逆襲されて死傷した事件で、神奈川県警南署捜査本部は、捜査員約二百人という異例の大動員で犯人逮捕に全力をあげている。しかし、発生から一昼夜たった二十七日夜になっても、事件のカギを握る被害者は名乗り出ていない。
何の音さたもない被害者に、やりきれない思いを募らせる遺族、友人や捜査陣。大学生の死は、派出所の勤務体制のあり方に問題を投げかけるとともに、殺伐とした部会の人間模様もまた浮き彫りにした。
事件捜査にあたる同捜査本部の陣容は約二百人。通例の四倍強という異例の大動員で、犯人たちの追跡捜査を進める一方、犯人逮捕の大きなカギを撮る事件の発端となった強盗事件の被害者捜しに全力を挙げている。
だが二十七日夜になっても、被害者は名乗り出ず、同本部には「亡くなった大学生がかわいそうだ。被害者はどうしたのか」と一般市民からの怒りの電話が相次いでいるという。同本部では、事件捜査に合わせ周辺一帯の飲食店に捜査員を派遣、被害者の割り出しを急いでいる。】
見て見ぬ振りの風潮が横行する昨今だが、この時の学生二人は「義を見てせざるは勇なきなり」を実行して、犯人を検挙しようとして殺された。
処が肝心の被害者が行方をくらましたため、捜査が進展しなかった。この学生の勇気ある行動は、見て見ぬふりをする姿勢が横行している世間の風潮に風穴を開け、全国民に賞賛された。
その後、被害者が出て来たか来なかったかは私の記憶にはない。
各紙も次のように社説に書いた。「読売新聞」
「朝日新聞」
世論もこうだった。「毎日新聞」
あれから30年余、こんな勇気ある青年は滅多に見かけなくなったし、警察の検挙率も事なかれ主義が蔓延して、低下しているように感じる。
こんなことでこれから予想される外国人による「テロ」や「暴動」に十分耐えられるのか?
地方自治体は、自衛隊員を「豚コレラ」や「鳥インフルエンザ」対処に狩り出し、その一方で隊員募集には非協力的である。
この国の軸線は、どこかが大きく狂っているのではないか?