軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

資料から:NHKのやらせ問題

これも浜松の司令部幕僚長時代の記事である。

平成5(1993)年2月、朝日新聞が「NHKスペシャル」のやらせ問題をすっぱ抜いた。

次は2月4日付の朝日新聞記事である。

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同日付の朝日の”解説記事”である。連載開始とは、取材班を作って準備万端だったわけだ。

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これは2月5日の朝日の連載記事である。f:id:satoumamoru:20190320120850j:plain

これはひと月後の朝日の”まとめ?”記事だ。

朝日としては「してやったり!」とにんまりしていたに違いない。

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この間の他社の記事、まずは2月5日付の毎日新聞記事である。

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続いて同日付の毎日のコラムである。

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鋭くこの問題を追及したのは産経だ。2月4日の「メディア」欄である。

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2月4日付産経。「思わず噴きだす名演技」と言う見出しが面白い。

確かにワイドショーに慣れているからか、どれがドキュメンタリーでどこが「映画番組」「広告宣伝」番組なのか、混乱しても不思議ではない番組作りなのだろう。

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然し高い視聴料をとられて、やらせを本物と思わされている視聴者にとっては腹が立つ問題だ。

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会長が減給処分を受けたそうだが、それで済む問題ではあるまい。

しかし産経は、NHKを含めて世界的に”フェイクニュース”が蔓延していることを警告している。

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やはりメディアの総本家らしく、米国の報道は”半端じゃない!”

やらせ演技で自動車会社から、損害賠償させている。しかし米国のいいところは、その報道が正しいかどうか、実験して確認する点にある。

 

トランプ大統領は、自国のメディアを信じていないようだが、彼は企業家だからこの手の「やらせ」で過去に被害を被っていたのかもしれない。

一般国民は、いったい何を信じていいかわからなくなるが、インターネットの発達で、テレビや新聞だけが事実を報じているのではないことが、徐々に広まって来つつあることは、人類にとっていいことだろう。

私は今に始まったことではないことを知っていた。

シルクロードを走破している「シベリア横断鉄道」を取材した取材班の一人と飲んだ時、「よくソ連の官憲が撮影許可を出したものだね。昔モスクワを見て回った時、撮影は非常に厳しかったことを知っているので、流石はNHKだ、と感心してみている』と言うと、「すべてに監視員が付き、レンズの方角は規制され、列車内の自由に食事するソ連人乗客らは、全て”役者”か関係者。取材を終えて日航機が空港を離陸したら、誰からともなく《万歳!》の声が上がったものだ」と教えてくれたことがあった。

当時は米ソ冷戦時代、画像から得られる情報は貴重だったから、やらせであろうとなかろうと、我々にとっては貴重なものだったが・・・

その後、これに懲りずに「やらせ番組」を制作したのは、気の緩み?からだろうが、今は深く反省して「やらせ番組」を制作してはいないだろうナ~