軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

改まらない“政治の貧困”

混乱している英国のEU離脱問題、オーストリア副首相が辞意を表明し政情不安定、ウクライナで新大統領が就任、豪州の総選挙でメディアが予測しなかった保守の与党連合が勝利するなど、政治の世界は流動的だが、次は注目されるインドの総選挙が控えている。

この様に世界の政治は刻一刻と流動しているが、その内容の変化には大昔から変わる処はなく、人が入れ替わるだけで、人類全体が進歩しているという実感は伴わない。

だから我が国のこの夏の総選挙にも、大きな変化は期待できないのだろうが、せめて諸悪の根源たる憲法くらいは替えたらどうだろう。

 

今日も、整理中の資料(1993年)の中から、過去をふり返って見て、昔から政治とはそんなものだったのだ、と言う事実を示してみたい。

現状を見て、政治に過大な期待を寄せたり、落胆することも無かろうからである。

 

中でも世界を陰でコントロールしているのは、政治家・軍人・企業が関与した「影の帝国だ」と言う次の論評は興味深い。

 

*平成5(1993)年8月23日読売新聞

 

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地球に混乱を招いているのは、政治の貧困であり、それが助長していると言う説は妙に納得できる。

わが国でもこんなコラムがあった。

*平成5(1993)年8月24日産経抄

 

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世界の趨勢から見れば、何とも取るに足らない政治の動きだが、一般庶民の中には、こんなことを意見を吐く人もいる。

*平成5(1993)年8月24日静岡新聞

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人の数だけ意見はある。それをどうまとめるか?と言うのが政治だとすれば、政治家にはよほどの≪教養と学がある人格者≫が期待されていることになるような気がするが…。

 

届いた書籍のご紹介

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友人のジャーナリスト・西村幸祐氏の近著である。何かと問題の多い《隣国》との付き合い方を解説したものだが、「未来志向の日韓関係なんてありえない!」と言うのが結論だろう。

勿論韓国国民の半数には「親日的な教養人」もいると信じたいが、現政権の行動を見れば、それはかすかな希望としか映らない。国自体が改革(反省?)してことに当たらなければ、期待はできない。

これなどは「政治の貧困」の実例だろう。気の毒な国民だ…

『わにブックス《PLUS》新書』¥880+税

 

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イシキカイカク大学、インターネットチャンネル「CGS」などで協力した気鋭の活動家の新著である。

こんな精神の若者が政治を良くすることが出来るのだと信じているのだが、残念ながら今は旧世代(思考的にも)が政治を取り仕切っている。

早く、「意識改革」を進めないと、後進国を通り超して、開発途上国に一気に転落するのでは?と気掛りである。

「なぜ意識改革が必要なのか」「世の中の仕組みと日本の立ち位置を知る」「日本のビジョンを考えよう」「日本を支える子供たちに必要な力」「12のアクション」「本当の日本をつくる」の6章からなるが、どれも心に迫る内容である。

将棋の藤井聡太7段や10歳で囲碁のプロ棋士となったかわいらしい仲邑薫初段のような「スターチルドレン」がどんどん出現しているから、私はその方にも期待しているのだが、今の子供たちにもぜひ知ってほしいと思っている。それには親たちの意識改革の方が先だろうが・・・

青林堂¥1400+税

 

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航空情報誌7月号。私の愛機だった「ファントム」も、とうとう三菱重工でのIRAN(定期整備)を終了したと言う。

何となく「老朽化」と言う言葉が身に沁みるようで、私同様いよいよ”終活か”と寂しくなる。

せきれい社(本体¥1296)¥1400