軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

武漢ウイルスの進化と並行する侵攻作戦…

アイスランド誌「レイキャビク・グレープバイン」電子版は3月24日、レイキャビクに本社を置くバイオ医療品会社、deCODE Geneticsの創設者でCEOのカリ・ステファンソン氏は23日、アイスランド国営放送の取材で、”遺伝子配列の分析から突然変異が見つかった”が、この患者に感染させられた人は変異したウイルスしか持っていないから、変異したウイルスは、より悪質または感染性が高い可能性があると指摘した。

同誌は、「時間が経つにつれ、ウイルスは変異して、感染力を増していく可能性がある」との見方を示し、ステファンソン氏も偶然性を示唆しながら、「変異したウイルスがより致命的であるかもしれない」として研究を続ける必要があるとの見方を示した。

この症例は、中国科学院の論文に掲載された「新型ウイルスには「L型」と「S型」と2つのサブタイプが現れ、全体の7割は、感染力がより強くなった「L型」で残りの3割は従来のコウモリ由来コロナウイルスの遺伝子と類似する」という説に符号する。

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産経新聞3月29日

武漢ウイルスによる世界全体の死者数は1日現在、4万人を突破、うち4分の3近くは欧州での死者となっている。

とりわけ緊急事態に陥っている諸国は以前から中国と「密接」な関係にあった国で、イタリアは昨年3月、中国当局と「一帯一路」に関する覚書を締結した国だし、イランは中国共産党にとって重要な友好国である。米国で急拡大しているニューヨーク州は、2016年頃から対中関係を強化した州であり、当時の副知事は「中国の省と米ニューヨーク州の貿易投資協力に関する連携チーム」を設置したし、2019年にニューヨーク州上院は、中国との友好関係の記念日として、10月1日を「中国デー」、10月第1週を「華人伝統週間」とする決議を採択した程の間柄である。武漢ウイルスが見逃すわけはない!

逆に台湾と香港に関感染者が少ないのは、香港は昨年の民主化デモで明確に中国共産党を拒絶、反中国を掲げる民進党が圧勝した台湾は、中国共産党と対立している。

煮え切らない態度の我が国は、今回わかったように、商工業主のほとんどが“引っかかっていて”言われるがままである。もとより政治家は昔ハニートラップに引っかかって喜んでいた首相がいたほどだから話にならない。

 

米国との「覇権争い」を予定している中国共産党は、核と通常戦力では歯が立たない米国に「超限戦」を準備していたが、今回歯車が狂って【生物兵器】が漏洩してしまった。これは習近平主席にとっても「想定外」のことだったに違いない。今後の問題は、人民の暴動を抑圧することだろうが、その前に「政敵」からの攻撃をどうかわすかだろう。もっとも人民の不満を外に向けるのが得意な国柄だから油断はできない。

ところで、わが国内は、奇妙なことばかり起きていて、国の体をなしていない。やることなすこと符合していないのは統括指揮官がいないからか?

せっかく成立させた「緊急事態宣言」を出さないというのも、まるでその昔、大騒ぎした末立法した「有事法制」と似ている。使う意思がないのなら「伝家の宝刀」などと言うのはよすがいい。「憲法9条があるから」武力は使わない、と言ったからシナや半島になめられたのと同じだ。

 安倍首相と小池都知事が「都民への外出自粛」を要請し、多くの真面目な都民が苦労しつつも従っている最中の3月29日、菅官房長官と赤羽国土交通大臣(公明)が那覇空港第2滑走路の供用開始式典に出席し「残念なことに新型コロナウイルスで大きな影響を受けているが、観光を中心とする沖縄の産業基盤が失われないように金融面などで支援したい」とリップサービスしている。

腫れ物に触るような態度は、シナに対する態度と同じのようだ。これじゃ沖縄県民は増長し若者は自粛要請に従うまい。

更に不思議なのは、集団感染する恐れがある場所として「スポーツジム」「屋形船」「ビュツフェ」「ゲストハウス」「テント」「ライブハウス」「カラオケボックス」「雀荘」は「3密」(密閉、密集、密接)に適合するからと制限したが、庶民の娯楽施設?であるパチンコホールを指定しなかったのはなぜだろう?パチンコ協会からは「アドバイザー」として国会議員が40名以上も献金を受けているからか?

この件が一段落した後には、国民に丁寧に説明する義務があろう。マ、ウイルスも進化したようだからやすやすとは終息しまいが…

 

超限戦を計画しているシナは、世界中の眼がコロナに奪われている間に領域を確定しようと動き出している。

サウスチャイナ・モーニング・ポスト3月29日付によると、

人民解放軍は3月10日、南シナ海で海軍と空軍の合同演習を行った。この軍事演習は、水上艦艇の助けを借りて外国潜水艇を捜索し、敵機を領空外に追い出し、さらにはミサイルで撃墜して、中国軍艦への攻撃を阻止したという。

中国政府系メディア・環球時報は今回の演習について、この地域で航行する米軍への反応だと報じた。

いっぽう、同じ日に、日本の横須賀に司令部を置く米海軍第7艦隊南シナ海で行動している。米海軍は、主力部隊である第15駆逐隊に配属されたバーク級誘導ミサイル駆逐艦USSマッキャンベルを南シナ海へ派遣し、中国が軍事基地化を強化している西沙諸島周辺を航行した。米海軍が自由航行のために南シナ海を通過したのは今年で2回目。

人民解放軍の報道官は12日、「中国領土に侵入したアメリカ海軍軍艦に対して、中国海軍航空機と軍艦を派遣し、駆逐した」と発表した。USSマッキャンベルを含む米軍全体の行動の追跡と監視を行ったという。

環球時報は、中国当局者の話として、米軍が南シナ海で軍事演習を続けるならば、艦艇に対して電磁パルス攻撃を行うことも辞さない、との威嚇の意味を込めた発言を伝えている。】

 

防大時代、旧海軍出身の指導官から「旧海軍には「左警戒、 右見張れ」という標語があった。全員が一方向だけを見つめていてはならない」と教わった。 

防衛省は、コロナの災害支援もいいが、北が”大砲”を撃った…と騒ぐ前に、南西方面の防備を固めてほしいものである。