軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

「専門家会議廃止」に見た「幕僚指揮」の落とし穴

中国北京市気象局は6月25日午後、雷注意報を発令し、市内一部の地域で激しい雨や強い風に見舞われると注意喚起したが、
【午後3時以降、北京市民は、中国版ツイッターの微博に次々と写真や動画を投稿し、雨とともにひょうも降ったとした。ネットユーザーが撮った写真では、ひょうの形が中共ウイルス(新型コロナウイルス)に酷似しているため、話題となった】という。
投稿された写真の中で、ひょうはピンポン玉と同じ大きさになっており、中共ウイルスのスパイク・プロテインのように王冠状の突起があった。

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2020年6月25日、中国北京市中共ウイルスの形をしたひょうが降った(微博より/大紀元合成

 

北京市中共ウイルスの感染者が増えていることと奇妙な形の雹を結びつけて市民の間では、「新型コロナひょう」とか「天象の現れだ」「ひょうでさえ、ウイルスの姿形になった」と投稿したり、今年に入ってから、湖北省など各地で【中共ウイルスの流行とともに、強風、豪雨、ひょうなどの異常気象も相次いで発生した事について、ネットユーザーらは「怖すぎる」「2020年は中国の農民にとって、災難が続く年だ」と嘆いた】という

 

他方、山内一也東大名誉教授によると「遺伝子の変化が起きやすく、動物から人に移って生存領域を広げていく武漢ウイルス」は「最も生存戦略にたけた厄介なウイルス」だそうだが、中共がひた隠しにした「生物兵器」の実験?で生じた「人工物」だから当然厄介なものなのだ。
日本では「世界一の富岳コンピューター」が完成したこともあり、やがてワクチンが開発されるだろうが、それまでは辛抱するに越したことはない。

 

ところで、当初もたついていた厚労相を支えて、活動してきた「専門家会議」が廃止され分科会が新設されるのだという。

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大臣発言の後専門家が記者会見で訂正するなど、なんとなく不透明な組織であったが、会議では必ずしも意見が一致せず、「討論、闘論、倒論」状態で議事録もないそうだが、その活動には当初から賛否両論があったから、一段落?した現在、改めて組織を新設したのだと思われる。

私は「武漢ウイルス」は「生物兵器だ」と睨んでいたから、当然「免疫学専門家」だけではなく、「国防」「教育」「経済」「外交」などの専門名でチームを作るべきだろうと考えていたが、「国賓」や「東京五輪」で頭が混乱していたわが政府には「いきなりウイルス!」だったせいかおっとり刀で編成された会議はどうしても一極集中型になりやすい、と危惧していた。おまけに部外者の一部のメディアが危機を煽ったから国民は動揺した。
しかし、国民の民度の高さで、それをカバーしてそこそこ蔓延を防ぐことができているのは不幸中の幸いだったろう。

戦後日本人がほとんど無関心になっていることに「軍事」があるが、士農工商ならぬ商農工士の現代、無理からぬことでもあったろうとも思う。
つまり指揮の根源について無理解だったことである。

旧軍将校のバイブル的存在であった「統帥綱領」にはいい言葉が残されている。
大軍の統帥とは、方向を示して後方(補給)を準備することである。
将帥の価値は、その責任感と信念との失われたる瞬間において消滅する。
将帥は、統帥の中心たり。原動力たるものは実に将帥にして、古来、軍の勝敗はその軍隊よりも、むしろ将帥に負うところ大なり
幕僚本来の任務は、将帥の精神を諸種の圧迫より開放し、その意志の独立自由を確保し、これを助けて将帥の能力を十分に発揮し、その将徳を全うし、もって統帥の権威をはっきせしむるにあり。


「大軍」を国民、「将帥」を「首相または大臣」、「幕僚」は「専門家」と置き換えるのは各人の自由である。
なお、綱領には「将帥に諫言する勇気を持てない者は幕僚の資格はない」ともいわれており、これを「巧言令色に仁なる者少なし」というし、虎の威を借りて、幕僚が部隊を指揮することは言語道断!である


偶には政治家も名著と言われた「統帥綱領」に目を通してみるのも無駄ではなかろうと思う。北や中共の指導者には無駄のようだが。。。