軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

学術会議新会員候補6名を首相が任命拒否

10月1日、学術会議が推薦した新会員候補105人の内、6人を首相が任命拒否した件に関して、「学術会議の独立性や学問の自由が損なわれる」などとまたぞろ野党が吠えている。政府機関であるのだから総理大臣が拒否するのは当たり前であるし、年間10億円の税金が投入される組織であり、その有用性も問題視されてきた。

中には「独立性を重要視するのであれば非政府組織で良いのではないか」という意見もある。国民のために有用な活動をしていないというのであれば、当然政府は責任者として何らかの対策を打つべきであり、任命権者は菅総理なのだから、その指示に従うのが組織として当然だろう。何よりも会員は自衛官同様・国家公務員である。

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自民党下村博文政調会長は7日の記者会見で、日本学術会議の在り方をめぐり「内閣第2部会(平将明部会長)に塩谷立文部科学相を座長とするプロジェクトチームを設置し、議論する考えを表明した」と言う。

下村氏は、日本学術会議法に基づく政府に対する「答申」を平成19年以降、「勧告」を22年以降出していないことなどを明らかにした上で「役割がどの程度果たされているのか、いないのかも含め議論していく必要がある」と強調、そして設置形態に関しては「欧米のアカデミーはほとんど非政府組織になっている」と説明した。

ウィキによれば「日本学術会議会長であった大西隆氏は、2014年 発表の日本学術会議会長メッセージにおいて、現行のコ・オプテーション方式についても資質がある後継者を選ぶことに適していても既に会員となっている者と思想や意見が異なる集団から選ぶことに適していない仕組みについて内部分析を行い、「他制度より優位性を持つか否かは、現会員・連携会員による推薦及び選考が適切に行われることに掛かっている」と述べており、天文学者の戸谷友則氏は、2019年 1月発行の日本天文学会の天文月報にて「組織会員の選出方法や研究者らの多様な意見を認めず権威をもって一つの画一的な声明を押し付けていることなどから単なる権威圧力団体になっている」と批判し「非民主的で閉鎖的な組織が、日本の学術界で最高の権威を持ってしまっていて、ひとたび声明を出せば大学や学会を萎縮させ、研究者の自由が容易に奪われてしまう。これは大変深刻な問題」と主張している。

また第1期、第2期の選挙を経験した日本学術会議会長の亀山直人氏によると、「教室や研究所で強制的にある人に指示して投票させたとか、白紙を集めたとか、A群とB群とが互に連絡して投票を交換したとか種々の醜聞がある」ことを紹介し、「これらの風聞にはどうしても若干の根拠がある」と指摘している。

また、東京教育大学筑波大学の学長であった三輪知雄教授は「大学自治と称するカーテンによって閉鎖された特殊社会であり、そこを職場とする教師たちにはお坊ちゃん的な甘さがあり、独りよがりの色合いが濃く、またおしなべて反権力的である。」「このような環境は進歩的左翼の育つ絶好の場であって、学術会議はおもにこのようなところから送り出された人たちから成り立っている」と著書に書いている。

 

こんな組織だから”野党”が目をつけて、第2、第3の「モリカケ論争、桜を見る会」に仕立て上げ、政争の具にしたいのだろうが、自分たちが政権に就いた時にとった行動はどう説明するのだ?

 「むだな公共事業を減らして社会保障子育て支援に財源を回す」と、公言していた民主党は、蓮舫議員ら“仕分け隊”を使って、『何時起こるか分からない災害にカネをかけているのは変!』とせせら笑い、政府計画を廃止に追い込み、公共事業費を2割減らした。そのせいで、多くの事業がストップしたり計画を変更させられたため、その後の集中豪雨や台風などで国民は甚大な被害に苦しんだ。

自分らが勝手に「前政府案」を拒否して招いた災害の責任は棚に上げ、今回任命権を持つ首相が拒否したことを罵るのは不公平というものであろう。

次の選挙では、多分有権者から総スカンを喰らって、野党は消滅するに違いない。そうなったらなんで食っていく気だろう?野党だから「夜盗」に戻るのか?

これは2016年12月20日付の産経新聞である。

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この時、表立って行動に出たのは日教組だが、裏で糸を引いていたのは「軍事研究反対」を唱えた先生方だろう。どちらが言論の自由や学問の自由を阻害してきたか!

国の安全保障に悪影響を及ぼす組織に対しては、国民が「任用拒否」して当然なのだ。今まで「放任されてきた」弊害をこの際改めるべき時が来ている。

菅総理には、今までのような、ナ~ナ~のなれあい行政や政治形態を一掃してほしいものだ。