軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

五輪強行論、「本当の主役は誰?」

何度も書いたことだが、東京五輪が決定して関係者が狂喜していた頃、たまたまお礼参りで参拝していた神社の宮司に「五輪は開催できますか?」と聞いたことがあった。

宮司が「出来ねーべ」と即答したので、「やはり直下型地震が来ますか?」と聞くと、「いや、得体の知れねえ疫病が流行るから流れるな~」と意表を突く発言だったことが忘れられない。

やがて都内で競技場建設が大ピッチで始まったので、3・11で荒廃した東北地方の復興は、作業員や資材の流れが“儲けのいい”東京に変わったため、大幅に遅れた。勿論原発の修復も遅れ、福島県民は想像できない苦難に襲われた。故郷を追われたのである。

その上当時は“民主党”というリベラル政権下だったので、混乱に拍車がかかった。

素人政権はつぶれて”本来?”の政権に戻ったが、未だに復興できていないにも関わらず、国民の間には「平和の祭典」が待っているかのような“錯覚”を与え、連日「オ・モ・テ・ナ・シ」などという造語に、浮足立った空気が醸成されてきた。

そこに“予言通り”コロナが降りかかったのである。プリンセス号の対処では、呆れるほどの醜態が連日繰り広げられたが、軍事無知の政府らしく、やることなすこと後手後手に回り、ついに国内に蔓延させてしまったから、何が「水際対策は万全」だったのか理解出来なかった。

私は個人的に「生物兵器のテスト散布じゃないか?」と考え、保菌者?とされた香港乗客の動静を探ったが掴めなかった。しかし、「武漢の生鮮市場の蝙蝠が発生源だ」ということになったので武漢を中心に大陸情報に注目していたが、今頃になって予想通り「武漢で行われた世界軍人スポーツ大会」に起源があったことが分かってきた。

これは鄧小平の秘密指示に基づいて延々と調査研究されてきた人民解放軍の「生物戦争」だと直感した。鄧小平は「通常兵器では米国にかなわない。勿論核兵器もそうだ。対抗できるのは唯一‟生物兵器だ”と指示していたのである。

しかし当時のシナ人は、「生物学」にはとんと興味がなかったから、全く資料(情報)も専門家も欠落していた。

しかしその後インフルエンザや豚コレラ、サーズなどの蔓延で、徐々に生物科学(菌類)に関心が高まり、人民解放軍の優秀な若手たちをカナダや豪州、米国内に留学させて資料を収集させ、お人よし?の白人たちから秘密度が高い情報やサンプルまでを入手し、武漢に研究所を建設した。それを支援したのはノーベル”平和賞”を受けた当時のオバマ大統領である。勿論その事実関係も明らかにされるだろう。

この極秘作戦が開始されたとき、中共政府要人にはワクチンではなく「治療薬」が配布されていて、人民には「食塩水」をワクチンとして打たせる実験もやった。

全てはシナ人らしい“遠大な”構想がもとになっているのだが、気の短い白人や日本人には“絶対”マネはできないであろう。

今のところ生物戦争は中国有利に展開している様に見えるが、そこはアングロアメリカン、転んでもただでは起きまいからやがて逆転し、一つの山に住むのはやはり「一匹のトラ」ということになるだろう。

 

そんな遠大な世界の混乱を目の当たりにしていると、わが国政府の体たらくがしみじみと身に染み情けなくなる。

今日の産経にはこんな漫画が出ていたが、読者(国民)の気持ちを巧みに表している。

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今わが国では政府とメディアの合唱によると思われる「被害妄想」が蔓延していて、国民の大半が「五輪どころではない」「ワクチンが先」と感じている。

それに加えて、神奈川県の‟悪徳不動産業者”による「廃棄物処理土壌の崩落」により熱海市民は大きな犠牲と被害に苦しんでいて国民も深く同情して成り行きを見守っている。

現場では消防、警察、自衛隊員らが、ヘドロとがれき、水流と戦っている。そんなさなかに「アスリート第一!」で五輪を強行し、IOC幹部らに“朝貢”しているが、うまい汁を吸うのは誰か?

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インターネットから

熱海の事故の根源は、当時のバブルに浮かれた業者らによる悪行の結果であり、それを後押ししたのは「日本列島改造論」をブチ上げた「元関東軍騎兵上等兵」出身の首相であった。彼はこの時我が麗しい国土をゴルフ場やスキー場などの乱開発に提供し日本中を“荒廃”させて、得た金で権力の座をほしいままにした

それ以降、政治に金はつきものとなり、金集めに狂奔する議員たちが続々と誕生した。一体この国の政治家はどうなっているのか? 

眼下に、まるで陸に上がったクラゲのようなはげ山が延々と続く地上を見て慨嘆したものであった。

しかし、在米の評論家は、この当時の政治の乱れに注目し、現在と比較してよく似ているとして警鐘を鳴らしている。それは1975年以降の政治の混迷であり、「政治と世論の相互不信現象」であり、現在の五輪政局と類似しているという。つまり「有観客開催」に走る政権に対して不信任が拡大しているというのだ。

その一方でイデオロギーがバラバラでまとまりが付かないポピュリズム的野党がこれも金を求めて右往左往。

野党がこんな風で国民に理解されない微弱勢力だから、いつものことながら既存政権側は「敵失」に頼り過ぎて胡坐をかいてきたが、その結果「民意から離れて」しまうという異常事態が今も生じているというのだ。

そして薄氷を踏みつつ迷い続けている現政権に、五輪開催中に予測できない事象が再び起きれば、一気に国民の不満が増大し、次の選挙では大敗北を喫するだろう、と予測している。昔だったら「一揆」だろうか…

『五輪反対』を唱える者は「反日だ!」と決めつけている保守政治家も話題になっているが、反対するものは「みんなアカだ!」と上から目線で決めつけていては己の心の狭小さをまともな国民から笑われよう。

それは情報の精粗を分析していないからでありこんな人物にも国政は任せられないという証拠だ。 

政府は、自ら襟を正してけじめをつけるか、あるいは国民が恐れている「野党連合」の手に政権を委ね、国民にさらなる不幸を味合わせるか?

いずれにせよ今の政治は国民の意志とは大きくかけ離れつつあるのだ。たんに”老害”だけで済ませられまい。

 

五輪再開となっても、その余韻の中で「戦没者慰霊式典」が天皇ご臨席の上で開催されるが、英霊方はその式典から「真心」を感じ取られるだろうか?

投票率が低下している時だから政界再編はあまり期待はできないが、いずれにせよ「罪人のたまり場」ではない「真っ当な政界」の構築を国民は望んでいることに気が付かねば、自ら墓穴を掘ることになるだろう。

 

届いた書籍のご紹介

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『威風凛々 烈士 鐘崎三郎:鐘崎三郎顕彰会編(花乱社¥3300込)』

郷土福岡の歴史家、浦辺登氏から寄贈されたもので、今日届いたばかりである。4部構成の360ページに及ぶ大著だが、当時の貴重な資料がふんだんに盛られていて歴史的価値も大きい。福岡の高校出身の私だが、福岡在が短かったせい?もあって全く知らなかった。帯にあるように、明治24年に上海に渡り、上海の日本青年会に所属し、約1年余の間大陸各地を回るが反日が強い商業都市の蕪湖で「李鍾三」と名乗ってシナ人の服装で過ごす。上海に出たのは清国の伝統文化や信仰、風俗や慣習、思想などを調査する目的だったが、のちに日清戦争で軍に偵察員を命ぜられ再び渡航するも、捉えられて仲間3人と共に処刑される。なんとも数奇な運命に終わっているが、英国に支配されていた当時のシナの状況は興味深い。

日本のみならず、日中の歴史書だと言っても過言ではないが、時代の趨勢で”抹殺”されているのが実に惜しい。長編だが、特に時代を担う青年たちの”教科書”として活用してほしいものだ。

 

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「軍事研究8月号」

今月号は「沖縄の海兵隊を除去末う3つの理由」が興味深い。それにしても軍事、特に兵器の進歩は日進月歩である。今のスマホのようだ!

日本の政治家らが付いていけないのもよくわかる気がするのだが、彼らは鼻から読む気はなかろうが・・・