我がTV界は明けても暮れても「北京五輪」で持ち切りだが、さすがにこのところ「ウクライナ問題」も無視出来なくなってきたようで、少しだけ「戦争チャンネル」に切りかわりつつあるようだ。
冷戦終結でソ連崩壊に伴い、NATOが東欧各国に“進出”したことを快く思っていなかったロシアは、軍事的にソ連の最重要国で戦力増強の要となっていたウクライナを、この際取り戻そうということらしい。
ソ連の主要武器建造の殆どを握っていたウクライナが西側に加担することを恐れているのだろうが、プーチン大統領も経済的に追い詰められてきていて、ここらで「花火」を打ち上げる必要が出てきたのだろう。
それに時間が立てば、気温が上がり、戦車の行動に制約が出てくる。冬季の行動が得意なロシア軍としては、湖が凍り、田畑が凍結しているこの数日間が勝負だといえる。
経済的破綻という点では、中共も同じである。むしろ中共の方が、内部闘争が激しく、習近平主席に対する抵抗が極めて強くなっている。彼もこの辺で、内部の敵から「外部の敵」に国民の目を向ける必要が出てきたようで、二人とも「花火」を上げたいだろう。
情報によると、習近平は全軍に装備品の点検を急がせているようだから、つまり「作戦準備段階」にあるということだ。
“国威発揚のための五輪”はあと1週間残っているが、西でロシアが“開戦”するチャンスを逃し、みすみす台湾“統一のチャンス”を逃せば、これまた習近平への人民の支持が失われるから、彼が目指す偉大な歴史に残る人物には到底なれないからだ。
それにしても国の指導者という者は、一度相手に侮られるとひどいことになるということは歴史が証明している。
特に米国の指導者は注目の的であり、ケネディが当選したとき相手のフルシチョフは「この若造に何が出来る」と踏んで、キューバに核ミサイルを搬入させた。
しかしこれはフルシチョフの見込み違いで、若いケネディと強力な米軍に反撃され、尻尾をまいて退散したが、この時も米国の大統領は「民主党」であった。民主党が戦争をはじめ、共和党が尻ぬぐいする、とは米国のジンクスだが、バイデン大統領は、プーチンと習近平にその“弱腰”を見透かされている。彼らにとっては、強いトランプがいない間に事を構えようとするだろう。アメリカも嘗められたものだが、こんな“政争”に付き合わされる他国民はたまったものじゃない。
岸田総理よ、五輪やオミクロンに関わり合っている暇はなくなりそうだから、国家安全保障の充実に舵を取るべきじゃないか?
と言っても“警察に毛が生えた程度の軍事力”では、行動は限られているが・・・
タイミングよく「軍事研究誌」が届いた。「習近平の台湾侵攻、日本はどうする!?」をご一読あれ。