軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

「四面楚歌」を招いたプーチン・“斬首”作戦が現実になるか?

2月24日に侵攻を開始したロシア軍は、1週間たっても首都キエフを制圧できていない。それどころか、プーチンの予想に反して国連でもシナとインド以外はあからさまな反対行動をとった。四面楚歌に陥ったわけだ。

本人も日本の一部の方々も、意外だったに違いない。その上、ウクライナに対する“義勇軍希望者”として、この平和な日本から70名もの男性が手を挙げた。そのほとんどは元自衛官だというが、「義によって助太刀」する男がいたわけだ。大方の日本人は“意外”に感じたかもしれないが私は少し安心した・・・

この様子に刺激されたわけでもなかろうが、アメリカと核を共有しようなどという、ノー天気な発言も政治家には起きたようだが、こちらは呑気な父さんとでもいうべきか。

いくら同盟国だとはいえ、自分で自分を守る意思のない国に、大事な核兵器を提供するわけがないじゃないか。

核兵器の発射権限は米大統領が独占的に持っているのであって、米大統領の了解なしには使えないものだと知らないのだろう。それとも日本だけは違うとでもいうのか?もとより米大統領は、同盟国が反対しようとも単独で行使できる。

如何に今までの我が国の国会はじめ世論は、自分勝手な”妄想”にすがってきたものか、と情けなくなる。つまり政治はは“おままごと”に過ぎなかったのだ。

これで国民の生命と財産を守る!とはよく言えたものだ。東南アジア国民でさえ日本の政治家は「NATO(ノー・アクション・トーク・オンリー)」だと軽蔑している。それに気が付かないのはちょうど今回のプーチンさんと同じだろう。

今回、周辺諸国(欧州)は、ウクライナに続々と武器を提供し始めた。しかも小型で軽便な上、威力は優れたものばかりだ。それは「断固として戦う」という意思がウクライナ国民にあることが分かったからだ。日本じゃ「元自衛官」といくらかの勇士だけにすぎないだろうから、どこも「武器を提供」してはくれまい。核兵器なんぞとんでもない!

プーチンの誤解はそこにある。周辺から煽てられ舞い上がっていたから、見ても見えなかったのだ。何せ‟皇帝陛下”なのだから、部下も遠慮して本音を言わないだろうし…

まるで織田信長本能寺の変で消えたように、プーチンもそうなるに違いない。

おそらく欧米の“医学”専門家たちは、プーチンの異常さに気が付いていて、医学的に分析しているだろう。もとより共産主義者だから、一般人的な“人間性”は欠如しているだろうから、やがて息のかかった?周辺の部下たちからも”常識的”なものは離反するに違いない。ヒトラーの時にも離反者はいた。

「斬首作戦」とは北朝鮮に対して米国が考案した作戦を意味するが、今の処使っていないから首領さまは生存している。

しかし、今回のウクライナ侵略作戦では、プーチンは敵はもとより、自国の招集兵たちにもウソをついていたことが次第に明らかになってきた。

騙されて攻撃に加わわされた兵たちは、これが終わったら黙ってはいるまい。ロシア国民もそうだろう。

こうして旧ソ連は瓦解したことをKGBにいたプーチンは知らなかったようだ。

いや、知っていただろうが、自分だけは別格だ!とでも思っていたに違いない。

 

対岸の火事的な捉え方で、連日ワイドショウのように同じ画像を垂れ流している日本のメディアも、現実的な「戦争の捉え方」を学んだ方がいい。

1週間たっても大きな変化がなかったように、わがメディアの報じる内容も、いつものようにオチャラカ番組と変わらず何の進歩もないのは、戦争の持つ“残酷さ”とそれが周辺にもたらす“悲劇の真実”を本当に理解していないからだ。まるでプーチンのように、自分だけは安全だ、と思っているからに違いない。

その遠因は、大東亜戦争の真実を探求してこなかった日本国自身にある。

せめてわがメディアには対岸の火事ではなく、かっての大東亜戦争で散華された英霊方の心情につながっていることを知り、これからは靖国に眠る多くの英霊に深甚なる哀悼の意を捧げてほしいと思う。

 

プーチンには“敵”と“身内”による「斬首作戦」が刻々と近づいている気配がする。