ロシアによるウクライナ侵攻は、すでに100日以上になるが、南部では互いに一進一退を続けている。ウクライナの「自国防衛意識」は強靭だから、「玉砕覚悟」だと言っても過言ではあるまい。それほどウクライナ国民はロシアの「支配下に入る」のが嫌なのだ。よくわかる気がする。
ロシアは、西側諸国がほぼ足並みをそろえて経済制裁の輪を強めているし、米国はじめ、西側諸国からの武器援助支援も継続されているから、如何に大国「ロシア」だとはいえ、巨額の戦費の調達には苦労していることだろう。
仄聞するところでは「今回の侵攻作戦」の“首謀者”たるプーチン氏への国内での風当りも強まっているから、如何に彼が今回の作戦が一部戦術的には勝利したと言い張って、世界の専門家らが「明らかに戦略的失敗だった」というのが正しいだろう。
そこで次に「世界の親分」として出てくるのは、何しろ「自分こそが世界の中心である」という「中華思想に凝り固まっている国」中国だということになる。
しかし、勢いに任せて南太平洋諸島に手を出しかけた王毅外相の目論見は、完全に外れたから、彼の出世も上がるとは思えない。
ロシア同様中国も、「共産主義国」は世界から嫌われていることの証であろう。
そこでアジアの“大国”たる日本だが、敗戦とともに「大国意識」をかなぐり捨てて、占領国の指示に“実直に”従い、独立国とは思えない“やわな”姿に甘んじている。英霊方がこれを見たら切歯扼腕するに違いない。
「ジャパンアズナンバーワン」などと煽てられた時期もあったが、世界の識者は、米国の保護下に甘んじて懲りない“サムライ日本”の姿を見て、既に見限っている。
ところがどうだ!その米国の要請と、ウクライナ戦争の悲劇を見て、にわかに防衛費を増やそうとしている。どこまで自主性がないのだ!
軍事力の増勢は一夜にしてなるものではないことをご存じか?金を増やせば、それで済む、というものでもなかろう。ウクライナ国民を見るがよい。彼らは「ロシアという外敵」に対して、国民の一人に至るまで、敵愾心をもって「戦うという意思」を表明しているのだ。
そこでゼレンスキー大統領は、世界に向かって「武器を送ってほしい!」と叫んでいるのだ。
わが国の政治家たちは、女性たちに“色目を使うスケベ行為”は得意なようだが、毅然として銃を持って戦うという意思は非常に弱く、予算を増やしてやれば、あとは自衛隊と米軍が何とかしてくれるだろう、という態度が見え見えだ。
自らが武器をもって戦うという意思がまるで感じられない。
ところで最近、選挙目当てのチラシがよく入るが、先日“有名な”「日本共産党」のが入っていた。高齢者がチラシ配りをしているようだが、見出しは大きく「戦争の心配ない東アジアへ――憲法9条いかす平和外交を」というのである。
「国連憲章をまっこうからふみにじったロシアのウクライナ侵略…。戦争か平和か――いま日本の針路が問われています。」と副題にあり、Q&A方式で、こうある。
1、ウクライナ侵略、どう止める?「国連憲章守れ」で全世界が団結を。
2、軍事費2倍でいいの?「9条改憲==『戦争する国』づくりは許しません。
3、「核には核で対抗」でいいの?「核兵器禁止条約に日本は参加を」
4、9条で平和がまもれる?「東アジアに平和作る『外交ビジョン』を提案」
そして「党を作って100年:自由と平和。まっすぐ、つらぬく。比例は日本共産党」とある。
裏面には「物価高騰から生活まもる。」として縷々提案が書かれているが、書く気にもなれない。
上記4項の解決策。それでどうする気?。
こんな政党があること自体、わが国の政治はどこかピントが外れている。“極楽とんぼ”を通り過ぎて、塩水にのたうつ‟ナメクジ”を見るようだ。
いい歳してこれでも大人かな~~何を勉強してきたの?本気で言っているの?と代表の顔写真に向かって聞きたくなるほど、無責任な政治家!の代表に見えてくる…
一度党の機関紙だけでなく、この専門誌を読んでみたらどうだろう?
届いた書籍のご紹介
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軍事研究7月号