軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

帰って来た蛍、再演

 今朝の産経、花田氏の週刊誌ウォッチングによると、わが国の週刊誌の大半は、ほぼ「ウクライナ戦争」からうんざりするような内容に変わった、という。そして今読むべき週刊誌は「ニューズウイーク日本版」だけだ、とあり、「CIA流分析ウクライナ戦争の出口」はお勧めだと言う。

人の噂もなんとやら、熱しやすく冷めやすい?日本国民の多くは、この戦争を身近に感じてはいないということがうかがえる。

 戦争継続のための武器もないのだから、「ウクライナはさっさと降伏した方が良い!」というような無責任発言が続いたが、所詮TV等のコメンテーターにとっては、自分の実入りに関わらない以上、どうでもいい案件なのだろう。

 14日のオピニオン欄に、遠藤論説委員はこう書いている。

 長年の我が国発展の“足かせ”になっている憲法論議もかすみ、この機会を逃せば永遠に”占領国の支配下”で過ごすことになるのだが、そんなことは「関係ない!」らしい。

 余り読んでいる青年らにはお目にかからないが、そんな中でオピニオン誌祖国と青年6月号」は一人気を吐いている。

 今月の特集は「憲法改正」で、「ウクライナの緊急事態条項から日本国の憲法を見る」という特集があるが、その次のページに6ページにわたるインタビュー記事が出ている。

 彼女は若いウクライナ人だが、日本の特攻隊員の英霊に対して「ウクライナの空を守ってください」という

 そして最後にナタリアさんは、「私は時々自分の無力感に苛まれます。そのような時に、既に亡くなっている鳥濱トメさんと話がしたいと思うことがあります。トメさんも、もしかしたら特攻隊の人たちを前に、自分の無力さを感じていたのかもしれません。無力感を抱えながら、自分には玉子丼を作ることしか出来ないと思われていたのではないかと想像するのです。玉子丼を作ってふるまい続けたトメさんは、私から見たらすごい人ですが、トメさん自身も自分は何も出来ないと悩みながらそうされていたかもしれないと思うのです。そのようなことを思いながら、最近は靖国神社ウクライナ兵士のことを祈るようになりました。そして遊就館前の特攻兵士の像の前で、パイロットであった英霊に『ウクライナの空を守ってください」と祈っています。

 

 この部分を読んでジ~ンと来た。そこに偶然にもカートエンターテイメントの柿崎社長から「帰って来た蛍~令和への伝承~」という俳優座劇場で行われる劇の案内状が届いた。

7月の講演だが、今から楽しみにしている。

 この物語は主として陸軍航空隊による特攻作戦であるが、陸軍の記録としては、苗村七郎氏による560ページを超える渾身の記録集がある。現役時代、苗村氏には色々と御指導を受けたが、氏にはタイトル通りの「至純の心」がこもっていると感じた。

 写真や記録が多いので、読みごたえがある。

 

  ついでだが、私は大西瀧次郎海軍中将の記録をもとに、「お国のために~特攻隊の英霊に深謝す」青林堂から上梓した。これは主として海軍特攻隊の記録である。

 

 戦死した陸・海軍特攻隊の諸英霊はもとより、海、山で散華された多くの戦没英霊に改めて深謝したい。

 よもやこんな腰抜けな国になっているとは思っておられないだろうと信じたいものだ・・・