軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

進化するテクノロジーと退化する地球人

情報によると、AIが「3次元プリンター」を使用してスポーツカーを生産できたという。

人間の知能を凌駕するAIは、やがて人間そのものに「反抗」または「追放」するだろうと言われて久しいが、対人間、ではなく、自動車の生産だったらまだ安全だといえるだろう?

宇宙空間でも、3次元プリンターによって、「現場で部品」を製作できるのだから、日本が誇る「下町技術」は、やがて“絶滅する”のかもしれない

スポーツカーだけではなく、戦闘機さえも「コピー」で来るようになるだろうから、武器密輸商人などはその装置が垂涎の的だろう。そんなミステリー映画ができるかもしれない!

 高度な訓練を施して、長い年月をかけて育てた「パイロット」は虎の子であり、各国ともに貴重な存在だから、大切に扱われてきた(と思いたい?)が人権を重視する米国では、パイロットのみならず、兵員の損耗が政治指導者に対する‟怨念”となって広がり、政権維持が厳しくなるから、兵士の損耗を極度に嫌う風潮が生じたが、それが米国で表面化したのは「ベトナム戦争」以降であった。

兵士を未だに“消耗品”として扱うロシア(旧ソ連)も、アフガニスタン戦争以降、わが子を失った家族たちから非難されデモに発展したから、少しは反省しているように見える。?

台湾を威嚇するシナはどうか?

日中安保対話で、台湾に侵攻すれば若い兵士たちが台湾海峡に沈むことになる、と警告した時、「なあに、地方で兵士を集めれば、2,3百万くらいはすぐに集まりますよ」と平然とうそぶいた研究者がいた。お偉いさんにとってはやはり兵士は「消耗品なのだ!」と感じたものであった。

そこで米国で急激に戦力化されたのは「無人機」であった。無人機だったら「兵士」の損耗はないと言えるからだ。

指揮所でパイロットはコーヒー片手に、スクリーン上の“敵”を始末すればいいからだ。しかしそこにも民間人を巻きこむ、という人道上、政治上の問題が米国では問題になってきた。それがないだけロシアなどは有利なのだろう・・・

 

今次、ウクライナ戦争では「一般人による?」ドローン攻撃が非常に戦果を挙げたという。

これを聞いて、私がまだ若かった幹部学校学生だった頃に、戦力が乏しく”抗堪性に欠ける自衛隊”だから、ソ連が侵攻してきた場合、勇躍最初に我々パイロットに出動を命じるのではなく、まず無人機(当時想定したのはラジコン機だったが)に襲わせ、ソ連の艦艇の弾が切れたら、我々が本格的にF86Fで対艦攻撃に出動する・・・という案を書いたところ、教官に一笑に付されたことを思い出した。

ただ一人「よく解説してくれ」と言って教官室に私を呼んでくれたのは金沢工業大卒の3佐教官だった。彼は発想が豊かだったのである。

いまそれが「ドローン」という武器になって、大活躍しているのを見ると、感無量である。

ところでロズエル事件以降、‟宇宙からの使者”が与えてくれた「リバースエンジニアリング」という技法を活用して、航空業界、冶金学会、通信技術などが飛躍的な進歩を遂げたことは周知の事実だが、この技術も「常に敵を意識した」地球人によって、“悪用”されている。

こんな程度の“進化?しかしていない地球人”が、宇宙に進出すれば、宇宙人にとっては甚だ迷惑なことになる。

やがて火星で地球人同士が「戦争ごっこ」を開始し、間違いなく核分裂戦争を惹起するだろう。

 地球外生命体は、それを恐れているのだが、利己主義に凝り固まった一部の地球人には彼らの意思が通用しない。

場所を変えた「宇宙戦争」が始まる。ウクライナ戦争をじっと観察している「生命体」は確実にそう感じているに違いない!

そしてどうしようもないと感じたら、「地球人のグレードアップ」に取り掛かるかもしれない。

 6月に地球に帰還したはやぶさ2が、地球に持ち帰った小惑星リュウグウ」の資料を分析した結果、「生命の源」であるアミノ酸を「地球外で初確認」した

 宇宙天体は刻々と進化している。にもかかわらず地上では歴史ある建造物や、一般市民の住居などを、次々に破壊して「兵士はよくやった。少し休息させよ」などと破壊行為をした兵士らを、侵略戦争を実行したP氏が満足そうに語っていたが、地球外生命体は、彼をどう思っているだろうか?

こんな地球人に宇宙進出されたら危険だ!と思っているに違いない。

「疲れ切った地球」もきっとそれに同意していることだろうから、彼と同様な“危険な地球人”にもやがて“天罰”を与えるに違いない。いや与えてほしいと、隠居中の地球人”老兵”は思っているのである。