軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

驕る平家は久しからず

NASAが、小惑星と地球の衝突を回避するために行った実験が「成功した」と伝えている。地球を取り巻く小惑星、つまり地球近傍小惑星(NEA - Near-Earth Asteroid)の数は、「今や 15,000 個に上り、毎週さらに平均 30 の新しい NEA の発見がカタログに追加されている」と言われ、決して安心してはいられないのだが、まさに「杞憂」に近いから一般の地球人には忘れられているのだろう。

そこでNASA接近する小惑星に探査機を衝突させて防ぐ、という実験を行ったのだが、今回ようやく成功したのである。

今朝の産経抄氏は、【地球の外から眺めれば、他国の領土に攻め込んで平和を乱す国の愚かさが、際立つだろう】と書いたが、産経抄のすぐ上に、ロシアがウクライナに報復して【2日で110発】のミサイルを撃ち込んだという記事が出ている。

このような行為が「如何に愚かなことか」ということは今の時代の子供たちはよく承知している。地球はロシア人だけのものではない。自ら「天に唾する行為」だと気が付いていないのだ。にもかかわらず「脳の発育が遅れた(前近代的?な)ままの“一部の大人たち”は全く気が付いていない。おそらく年を取ると、脳の機能はどんどん低下するのだろう。それとも“老人性”「視野狭窄症?認知症?」にかかっているのかもしれない。

こんな“低能な”大人たちに支配されていては堪ったものじゃないから、世界中で「抵抗運動」が起き始めている。イラン国の「勇気ある女性たちの抵抗」もそうである。

いつも不思議に思うのだが、イスラム国では男たちは「女性から生を受けてこの世に誕生した」ことを忘れているのではないか?と思う時がある。

アダムとイブの時代から、人間は「女性から誕生する」と決まっているのだが、最近では「女性になりたがる男性も多い?」から、その意味では「女性失格?希望者」もいるといえなくもないが、しかしそれは一時的な“趣味”の世界であって、逆立ちしても男性は子供を産むことはできない、というのが現実である。

しかし、イランでは、女性の権利初め、お化粧までの「前近代的」に封じ込めていて、当然そこには反抗心が芽生えるだろう。あるいは、男性として“役に立たなくなっている?”指導者と呼ばれる男どもの傲慢さ?があるのかもしれないが・・・

生んでやって育ててやった女性にしてみれば、腹が立つのも当然のように思われる。

 

イランの騒動よりも、気がかりなのはウクライナに攻め込んだ“愚策”を演じたロシアのプーチン氏の方に話を戻すが、武力で制圧できないと見るや、彼は「投票」で占領する?という“愚策”を実行した。どこまで愚かなのだろうか?自分を何様だと思っているのだろうか?

早速ウクライナ側から猛烈な抵抗にあい、有頂天になって造ったクリミヤ橋まで爆破される有様。

この2月にウクライナに攻め込んだ“報復”だともいわれているが、まさかそこまで弱小国ウクライナにやられるとは予想していなかったのだろう。「○○な指揮官、敵より怖い」と言われるゆえんである。

昨日の産経抄氏は、70歳を迎えたプーチン氏に対する“抵抗”が極めて強くなっていることを示唆しつつ、独りよがりの彼には「非道の数々が歴史に残る覚悟ができているだろうか」とやんわりくぎを刺した。もとより彼にそんな覚悟があれば、この2月にこんな思いあがった行動を引き起こして、自国民?ら迄を不幸に導くことはなかっただろう。

第2次世界大戦で、ヒトラーからV・1、V・2ミサイルによる無差別攻撃にさらされたロンドン市民のように、ウクライナ国民は今それに耐えているようだが、プーチン氏は、尊敬するスターリン様どころか世界史をけがした「ヒトラー総統」様同様、戦争終結後に「非道の数々が世界中に知られることになり」歴史に“汚名を残す”ことになる覚悟はできていまい。

 

NASAのように、地球を滅亡から救おうと努力している者がいる反面、その地球を徹底的に破壊しようとする「指導者」もいる。まさか地球はロシアのもの、俺様のものだ!と思い込んでいるのじゃないだろうな!

そろそろ地球にも「大掃除が必要」な時が来ているような気がしてならない。

 

世界中の傲慢な指導者は「驕る平家は久しからず」という日本の格言を知らないだろうから、ここに平家物語の一節をご参考までに掲げておこう。

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
 おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし
 たけき者も遂には滅びぬ ひとへに風の前の塵に同じ

(日本語が分からなけらば、ロシア語かイスラム語の辞書をご自分で引いてほしい!)