軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

政治家とは何ぞや?

早3月、桃の節句。しかし、三寒四温とは言いえて妙で、春が来たか?と思えば急に冬に気候が戻るからややこしい。それに「花粉の季節」でもある。体調管理には気を付けたいものだ。

 

さて、このところ、G20会議をスポイルした林外務大臣を非難する声が上がっている。

 

安倍総理はインドとの関係を改善・強化したが、林外務大臣はインドで開催のG20外相会合を欠席。インド紙は当然批判しており、岸田政権は何を考えているのやら。

 BBCはモディ首相周辺のスキャンダルを伝え、インドはデリーとムンバイのBBCオフィスを家宅捜索。日米豪印のクアッドも赤信号が灯りそう。地政学的に面白い時代である』という意見も聞かれる。

国際法と国内法の「優先度」を問題にする前に、「現時点で何が重要か」と言う重要度を比較検討して、実施するのが政治家の‟判断力”と指導力だと言うものだろう。

旧態依然とした参院の最初の会合は「全閣僚が出席する」という「慣例」を優先したのだというのだから、この国は国会までも「前例を優先する役所の体質」が染みついているらしい。これじゃ、時々刻々と変化する「国際情勢」に対応できまいし、重要な情報を収集することもできまい。外務省という役所はどこまで臨機応変に対応することが出来ないのか?「世界の中の日本」という慣例句が泣いている気がする。

1月5日の「正論」欄に、日本財団会長の笹川陽平氏が、「年頭に当たり」【改めて問う「政治家とは何ぞや」】という一文を書いていたが、その冒頭に「世界は激しく揺れ動き、政治の強い指導力が一層、求められる時代となった。筆者(笹川氏)は日本の政治の現状に強い不安を感じている。このままで、この国は大丈夫かとも思う」と次のように強い危機感を書いている。

外務省は、G20など国際会議は【世界が直面する重要な課題に対する各国の経験及び協調的施策の在り方について議論を行うことを目的』とするものだ、と規定しているのだから、「大臣!全閣僚が出席するという“慣例”に関わらず、インドに行って下さい」と進言すべきだったろう。

まあ、ジュネーブ協定に違反して「マッカーサーが相手国に押し付けた憲法問題」にも見て見ぬふりをして、何一つ戦後の整理をしてこなかったわが日本国政府なのだから、「ガーシー議員?」のような漫画のような現象が起きるのも当然だろうが、日本の政治家集団とは、何一つ的確な判断と行動がとれない、ただタレント並みの「”かっこつけ組織?”」のようだ。やがて笹川氏が言うように、国民からわが国最大の‟不要集団”と言われても仕方あるまい。

 

ところで2月16日の産経は「航空宇宙自衛隊」へ「航空自衛隊を改称する」と報じた。シナのスパイ風船問題に影響されたかのように、あるいは‟放置され続けてきたUFO問題を米国政府が認知したからか、とってつけたかのように「宇宙」という語を付け足して満足したようだが、名は体を表す、というがこれだけでは内容が伴っていまい。

1947年、米空軍が陸軍から分離独立した時には、米国はすでにV2ロケットの発展から将来の宇宙監視体制を空軍に持たせた現在の空軍体制を確立したのだが、「看板を変えて一仕事した気でいる」日本の政治家たちは、それこそ笹川氏が言った「政治家とは何ぞや」の典型だろう。

 

自衛隊にとっては、憲法改正と人員増こそが急がれる重要な課題なのに、看板書き換えだけではしょうもない!

もっと足元を固めて欲しいものだ。

 

届いた書籍のご紹介

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Hanada4月号

 

WiLL4月号

両誌とも、一時「国際政治学」という肩書で論壇に登場した「三浦女史」の特集を組み、「仮面」だとか「空しきセレブ」などと酷評しているが、論壇に”脚光を浴びて”登場するセレブ女史?の正体とはこんなものだ。

これも‟メディア界が作り上げた「虚像」”だったわけであり、読者は騙されていた?ということになろう。

マ、日本の新聞界と同じようなもの、儲かるとみれば作り上げて称賛し、儲からないとみれば切り捨てる。

要は読者一人一人が【自明の理を疑え!】ということに尽きるが、メディアとその‟業界”に情報をコントロールされている限り、一般庶民には裏が取れないから騙される。

次は「コロナ利権」に関する世界的スキャンダルだが、これも情報統制でなかなか公表できなかった。三浦問題同様、次の世界的大きな問題になるのだろう。