軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

政界再編進行中?

 ゴールデンウイークを、皆様どのようにお過ごしだろうか?私は毎日が「ゴールデンウイークなのだが・・・」
 私の自宅近辺は交通量も少なくなり、家内と共に石垣下に放置していた少しばかりの荒地を開墾し、花壇を整備中である。終戦前後、両親と共に山を開墾して野菜や果物を植えたことを思い出しつつ、土と親しんでいるのだが、新発見もあり本当に心が安らぐ。人間もやがて「土」に戻るからだろうか。
 特に今の季節は草花の新芽が元気に吹き出し、家内が植えた薔薇も今年は非常に多くの蕾をつけている。丹精の甲斐あって報われて嬉しそうな家内は、面白いことに手入れをしつつそんな草花を「この子達・・・」と呼ぶのである。母性本能?は人間にも草花にも共通らしい!
 報道によると、市民ボランティアが植えている草花を荒らす不届き者が絶えず、社会問題になっているが、防犯カメラに写ったチューリップを傘でなぎ倒す不届き者の姿を見て、彼の様に背広を着てネクタイを締めて紳士然としていても、人間としての心の持ち合わせがない心がすさんだ気の毒な男に哀れみを禁じえない。しかし、彼のような心の潤いをなくした大人たちが何とまあ、この国に増えたものかと悲しくなる。
 人間、子供の頃から土に親しみ、草花を愛する教育が必要である。熊本に住む知人は、牧場を作ってそこで「鑑別所」を経験した青少年達を働かせているそうだが、一時的にすさんだ経験をした彼らが、覿面に人間性を取り戻していくのが分かる、と先日語ってくれた。私ら夫婦は、自分達の人間性復活と、荒地に草木を植えてCO2減らしに少しは貢献出来た?気がして満足しているだけだが・・・

 ところで、長野聖火リレーは「無事に」終わったが、あの“狂騒”を国民はどう受け止めたことだろうか?
 27日の産経は一面トップに「紅旗が長野を埋めた」「聖火“狂騒”だれのため」との見出しで報じ、「リレーは警官約3000人の厳戒態勢に守られ、ほぼ予定通りの約4時間で終了した」そうだが、他国ほどではなかったものの、反対行動で数人が逮捕される騒ぎであった。しかし中国では「日本では問題なく実施され」駐日大使が「日本の警備に感謝している」と報じられた。
 5月の胡錦濤主席訪日を成功させるための布石であることは間違いない。こんなに緊張しているさなかに、どうしても訪日しなければならないのはなぜだろう?今朝のニュースでは、中曽根氏が訪中し、「オリンピックの成功を祈っている」と胡錦濤主席に語ったそうだが、「祈るのは勝手」だが、なぜ今時訪中か?・・・と不思議である。日本人なら、オリンピックだけではなく「毒入りギョーザ事件」について苦言を呈すべきだが、どうだったのだろうか?
 しかもタイミング悪く、山東省で列車衝突事故が起きて70人が死亡し、フランス人4人を含む416人が負傷した。この路線はチンタオで行われる五輪のセーリング競技会場を結ぶ高速鉄道だそうで、複線化工事中だったというが、時間短縮のため急激な高速化を実施したため制限速度を50Kmも超過したことが原因だという。
 驚いたことに事故調査もしないうちから「人為的な事故」と断定し、地元鉄道局の局長ら二人を罷免したそうだが、罷免された二人は怒り狂っていることだろう。こうして恨みの念が人民の間に積もっていくのである。
 この事故では軍が出動して徹夜で復旧したそうだが、流石は専制国家らしい。一事が万事だとはいわないまでも、国内での人民の各種不満は相当高まっていると見て間違いあるまい。後100日となった北京五輪から目が離せない。
 今朝の産経には、「五輪はテロ標的」だと、ICPO(国際警察機構)のノーブル事務局長が中国側に警告したという。中国側は「万全の対策を講じていると主張した」そうだが、この世に「万全」はありえない。万一の事態がおきたとき、相当な混乱が起きることが予想されるが、我が国はそのときどう対処する気だろう?参加選手はじめ観客、観光客、中国進出企業の安全確保だけでも大変だろうに・・・。万一の場合でも、中国のように「自衛隊」が駆けつけて救助することはないからご用心・・・

 ところで衆院山口補欠選挙で、民主党候補が“圧勝”した。これで民主党は「勝った、勝った!」と威勢がいいが、今の福田体制下の自民党では、これがごく自然の成り行きではないか?当初から予想されていたものだった。
 双方が“大物”を送り込んで応援したが、その顔ぶれや演説内容は旧態依然、新鮮さが感じられない。とにかく急激に進化?している国際・国内情勢から取り残された表情の“大物”達の演説に聴衆は辟易したことであろう。
 どうも我が国の政治状況を見ていると小学校の「学芸会」のお芝居を思い出す。
 道路財源を巡る、和歌山地方の自民党のデモも奇異である。さしずめ「官制デモ」とでもいうべきだろうが、こんな国内情勢を冷ややかに見ていると、国民の大半は「自民党ではこの国が持たない。さりとて呉越同舟民主党には任せられない」と思っているように感じる。つまり、新党待望論が水面下に流れているように感じるのである。
 この連休が終わったら、案外突如「新党」が産声を上げるのではないか?それぞれ自民、民主などから離脱した若手が、新党の旗の下に集まるかもしれない。問題はだれがリーダーなのかだが、誰がリーダーになろうとも急転する世界情勢に取り残されないだけの国家観を持った方であって欲しいものである。
 そうでないと、長野聖火リレーで国民が間近に見たように、3000人の警備担当警察官をはるかにしのぐ5000人の中国留学生たちが、随意に国内各所で事あるごとに紅旗を打ち立てて「デモ行進」する光景が定着し兼ねない。
 ガソリン値上げ対処のため、“呑気?”にスタンド前に行列したり、買いだめしている場合ではないのである。

中国軍VS自衛隊

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