軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

衆院3補欠選挙の結果と今後の情勢

 衆議院の3補欠選挙は、自民党の全敗で幕を閉じたが、TV(特に朝日系)はしつこく解説番組を流している。

 しかし、腑に落ちないのは‟肝心”の自民党だ。次期総裁が気になるのは当然であっても、この事態に対する自覚のなさが“実に不思議”である。「だれも責任を取らない」と非難しているメディアもあったが、責任の取りようがないのではないか!

「裏金問題」でも、誰も責任は取らなかったのだから、至極当然だが、しかし、私が不思議に思うのは、責任問題よりも、事態に対する認識(判断力)の欠如だ。

「保守王国の島根」には首相以下の面々が入り込んで「かさ上げ?」を狙ったようだが、全く外れた。

 私にはこのような「状況認識に至る判断力」が欠落していて、「勝つと思い込んでいる様」が滑稽に見えるのである。

 

 世の中には「自画自賛」「思い込み」などという言葉があるが、私には「我田引水」「負けるはずがない」というような根拠の乏しい「思い上がり」が彼らに見えることである。ということは、口では言うが、普段から「国民の目線」で物事を見ていないのだから、「国民に寄り添う」などという言葉を使う彼らには虫唾が走る。

 彼ら「政治屋」には、与・野党を問わず彼らなりの仲間・社会があるのであって、一応「選挙」という民主的?手段を経ていることになっているが、民主的でもなんでもなく、彼ら独自の世界なのである。だから「投票率は半分以下」なのだ。

 もともと「補欠選挙」だから低いのは当然だとしても、今回はあまりにも低すぎる。つまり国民(有権者)は選挙(政治?)に無関心になっているのだ。それは今回の自民党の大チョンボに発した裏金問題であり、真面目に納税している者の目から見た当然の行動だったろう。

 なんで「人様の就職活動」に、貴重な時間を費やして投票所まで行く必要があるのだ!という事だろう。

 何度か書いたと思うが、こんな「好き者」のために貴重な時間を費やすことの無意味さを、有権者ははっきりと認識したのだ。

しかし元軍事に携わったものの目から見れば、このような事象に対してとる政治家らの「判断力」のなさに落胆を禁じ得ない。

 まるで「勝てないと分かっていながら戦端を開いた軍隊の指揮官そのものだ。尤も軍には「やむを得ない事情」が付きまとうから、全ての判断が事前に予測できるはずはない。

 しかし今回の補欠選挙は、ほとんどの有権者(選挙にかかわらない地方の住人を含めて)その意思はほぼ固まっていたことに気が付いていない。つまり彼ら(自民党関係者)には「自分に都合の良い情報」しか入らないらしい。自分で「フェイク情報」を信じているようなものだ。

 尤も彼らが過去の戦史に学ぶことはないだろうから知らないのだろうが、「選挙も戦」である。

 こんな指揮官(シビリアン)に指導されたのでは、勝てる戦にも勝てまい。兵士たちが「馬鹿な大将、敵より怖い」と昔から言ってきたようなものだ。

 マ、自分は「馬鹿じゃない」と思っている方ばかりだろうから、自分には適用しない、と思っているのだろうが。

 私は経済には疎いから、関係が分からないが、ひょっとすると、連日の為替の乱高下にもかかわっているのかしらん?(笑)

 だとすれば、こと軍事のみならず「経済面」でも、今の政治家は全く?役に立っていないということになる。

 昨日の新聞の見出しに「首相、衆院解散決断の時」とあったが、衆院補欠選挙ぐらいで解散して済むものじゃなかろうが、「有権者の関心(世論)は冷え切っているという証拠」だろう。

 天候気象を含めて、世界情勢は急変しつつある。一人わが国だけが新聞に「連休明け国会、野党攻勢」などと書かれているが、まっとうな後継者も見当たらない中、自信喪失政党と弱小野党が再び永田町でつまらない「談義にうつつを抜かす」としたら、この秋の世界の政治情勢の激変についていけないのじゃないか?

 皆さんは、国民の「生命と財産」を守る使命を負っているはずだから、せめて「己の財産と家族だけを守る政治」でないことに期待したい。

 

 

届いた書籍のご紹介

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Hanada 6月号

補欠選挙がらみでは冒頭の3本が興味深い。じみん党内の「安倍派」と「反安部派」の”政争”?であったこともうかがえる。末尾の「河野太郎」関連記事は興味深い。Yテューブなどではおなじみの内容だが、こういう連中のことを昔は「売国奴」と言った。ご一読あれ!

WILL 6月号

これも冒頭は「売国奴」のお話! 増税地獄‼も面白い。「働けど、働けど…」と昔は唄にあった。

コロナワクチンの記事は今頃か、という思いだが、しかし、公表されただけ、まともである。こんな連中が”ぼろい儲け”をしているのだから、国際陰謀説を信じたくなる!

WILLは毎号表紙のイラストが面白い!HANADAは写真だが写真より”味”がある・・・